04『激突! いじめ.VS.呪い』
『激突! いじめ.VS.呪い』
私は遠藤です。
これは高校生の時の出来事です。
俺が高校生になった時のお話をします。
俺が通う学校でも残念ながらいじめというモノがありました。俺のクラスメイトで、一人の女子生徒のK氏に対して、複数の女子生徒たちがいじめをしていました。そのいじめは大変酷いものであり、そのKが夏休み前のある日に学校を休むと、翌日にはいじめをしている女子生徒たちからは『何で来たの~?』や『来るなよ~』などの心無い事を言われて、さらにはそのいじめのリーダー格の女子生徒のJ氏が『死ねばっ!』と言い、Kを蹴りました。すると突然、存在感の薄い男子生徒のL氏が笑い始めました。
「やったー! 死んだ!」
と言い笑い続けました。
「はぁ? 何笑ってるの?」
「お・ま・え・し・ん・だ・アハハハハァーーッ!」
「ちょっと! うるさいよ!」
と言いながら、JはLの所に近づくと、俺が間に入り、Jを蹴り飛ばし、胸ぐらを掴んで、Jに対して言いました。
『もう、調子にのんな、クソ野郎がっ!! いいなぁっ!!』
「は、はいっ!!」
俺は席に戻ります。
クラスは騒然となり、いじめはあやふやに終わりました。
「ククク・・・死んだ・・・」
そのまま夏休みに入り、また不思議な夢を観ました。今度は【男】が出てきてJを殺そうとするモノで、逃げるJを【男】が追いかけていて、俺と
『純白の着物を着た長い黒髪の背の低い少女』
と
『古い軍服を着た兵隊さん』
は少し離れた所でその様子を眺めていて、俺の後ろにはあの
『長身で深紅のワンピースを着た異常に伸びた黒髪の女』
が取り憑いています。(【男】は知らない人です。)
Jは結局、その【男】に捕まり、殺されてしまいました。夏休みの間は殆ど観てました。
夢の中では【女】は低い声で『あの【男】結構、ヤバそうね。』と言い【少女】は静かな声で『これは「呪い」ですね。あの【男】を「呪い」に用いていますが、あまりにも強力なので、仕掛けた側の方も無事では済まないでしょうね。』と言いました。
『・・・えっ?』
俺は何を言っているのか、その時は解りませんでした。
新学期を迎えるとJとLの姿が見えません。なんと二人共、ほぼ同時期に死んでいました。二人共、目を見開いて、左胸(心臓)を両手で抑えてました。死因はよく解りません。(表面上は心臓発作となっています。)
その後もいじめをしていた女子生徒たちが相次いで亡くなり、Kへのいじめは無くなりました。
【少女】が言っていた「呪い」が実際に行われていたかは、解りません。
でも、夏休み前のあのLの態度は、今からしてみれば、その事だったのでしょうか。Kはその後、何事もなく女子高生ライフを送る事が出来ました。