新たな扉が開くとき(別の意味で)
はい、とーっても遅くなり、すみませんでした。いやあ、もう中学校ってめんどくさいですねえ。あーあ、最初の方の素早くかけたあの時期は何だったんだろう・・・
はい。やってきましたボス部屋前。おお、めんどくさいったらめんどくさい。城に早く帰ってメイドさんたちのミルクパイ様をご堪能したいといっておりますに・・・
いや、でもリア充の成敗ができたことはホンッとに気持ちがいいねえ。まるで心が洗われたよう。命の洗濯。
そんでそのあとから半田の取り巻き連中が俺を熱い目で・・・見てくれません。なんでだよちっくしょおおっ!!!リア充共めがあああっ!!!ぜんっぜん成敗なんかできてねーし!!
むしろ前よりお熱くなってませんかこんちくしょー!!一度洗われた心は見る間に漆黒に染まりましたとさ。
いいよ。あとで・・・うふふ。
その瞬間その場にいた全員に得体のしれない旋律が走ったそうな。
そして半田が半分腰が引けた状態でボスの部屋のドアを開ける。
「た、たのもう!!!」
と、
「きゃああああ、たちゅけてぇ」
なんか1mぐらいの額にルビーのうまってへんなヒレっぽいのが生えた白いヘビ?が玉座?の後ろからこちらをブルブル震えながらじっと見つめていた。太さは3cmほどであろうか?
って、え?あれがボスなの?
ちょーしこきやがった半田がつかつかと白蛇に歩み寄る。と、その瞬間
「我に触るでない青二才が。貴様食い殺されに来たのか?よし。ならば遠慮なく我の糧となってもらおうか。八百闇禁秘術劇毒」
なんかめちゃめちゃ物騒な名前出た!!!しかもめっちゃ大きくなったああああっ!!!!!うおう、もしかしたら竜化状態の半田よりでけえかも!!!
「いや、ちょっと待った、え?きみホントにボス?」
「うん、そうでちゅ。ぼくがボスのシャルだよ!」
途端に縮んで俺にすり寄るシャル。
「ぼくはしゅんすけさまのつかいまになりたいでちゅ。」
「は?使い魔!?何言ってんのさ!」
使い魔と言ったら、ホラ、アレだよ、アレ。よく勇者の肩に白猫乗ってんじゃん。何がどうして白蛇になんのさ!
「だめなのでちゅか?」
うっわ、こいつ涙目で上目使いで見上げてやんの。ぐ、か、かわいい・・・
「わ、分かったわかった!!連れてってやるから、な?」
「ありがとうなのでちゅ!!しゅんすけ、大好き!!」
何この可愛い生き物!!!
_______________________________
「ほう、とうとうシルも目覚めたか・・・そうであろう。小さき者は可愛いのだ。」
うんうんと首を縦に振っているのはゼウス。なぜだかおっさんな顔をしている。
「にしてもあの半田とかいうやつ少し調子に乗る癖がある。危なっかしいなあ。いつシルがプッツンするかたまったもんじゃないよ・・・」
はああっとため息をつくゼウス。いつの間にとったのか”チビシルくん”という名らしいチビ竜の写真を肴にドンペリをちびちびと飲むのであった。
________________________________
「で?きみこれからどうすんの?王宮に入ったらメイドさんたちが怖がって逃げちゃうじゃない?」
「ぼくはいらないでちゅか?」
「うっ」
シャルと俺の攻防戦。俺はぽっきり折れました。
「はあ、分かったから。ついておいで」
「やったあ!」
シャルは俺の首に巻き付いて
「うふふ、しゅんすけはあったかいね」
なんてうれしそうに眼を細めるもんだから(あれ?蛇に瞼ってあったか?)思わず撫でてしまう。イヤ、ホンット何なの!?この可愛い生き物は!
襟巻だか首巻だかわからんポジションに移動することになったシャルは半田をみてニヤァと微笑んだことはシャルと半田だけしか知らない。
「うふふ、じゃあ、ここをクリアしたみんなにはたからものをあげるね!」
シャルの額の宝石が光りだす。と、壁に穴が開いたその先は宝物庫であった。
「えっとぉ、9割9分9厘9銭がしゅんすけので、残りが皆のね!!」
「うおおいちょっと待てい!!」
半田が思わず叫ぶとシャルの瞳孔がすっとと縮んだ。
「なんだ?我の寛大な心で見逃してやっておるのだぞ?そうか、そんなにわれの血肉となりたいか。いいことだぞ、この我に命をささげることができるのだからなよし。一口でっぱっくりいってやろう。」
「いや、ちょっとまってよシャル」
「に、二河あ・・・」
「そこは少しずつつま先の先っぽから痛めつけながらだろ?徐々にふくらはぎ、もも、腕ってね!あ!
リア充爆破ってことで爆発(物理)させてもいいかもな!!!」
「うん、そうだねわかった!」
「ぎゃあああああっやめてくれえっ!!!!!」
それからどうなったのか、どうやってかえったのか、お宝はどうなったのかは半田の記憶にはない。
はい、短くてすみません。