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名も無き世界 VRMMO編  作者: 有加田 慧条
序章、或いは始まりのハジマリ
9/26

雷獣戦 ≪決着(?)≫

ダメなところがあったら、指摘お願いしますねー!!

ブックマーク数二十突破、評価四十突破…………!!

ありがたや ありがたや!!


扉の向こうにあったのは、さっきの部屋よりも広い、馬鹿でかい通路のような場所だった。

どうやらここが神殿の終わりらしい。山を突っ切りでもしたのか、天井の一部が崩れていて、そこから青空が見えた。

奥行きのほうが広く最後まで見渡せないが、おそらくそこに雷獣がいるのだろう。

見えてもいないのにさっきエイベルクと向かい合った時以上のプレッシャーを感じる。

俺がどうしようかと迷っていると、部屋の奥の暗闇の中で何かが動く気配がした。

気配スキルを全開にして調べてみる。

すると、向こう側のすさまじい気配に気づいた。

気配スキルには、見えるマップを広げる能力以外にも近くに存在するモンスターの強さを、モンスター表示の点滅する速さで力をはかることができる。

その速さはさっきの騎士程度の比ではない。

おそらくレベルだけで言うと二00を超えているだろう。


この世界のモンスターの区分は、

『通常級モンスター』<『上位級モンスター』<『危険(レッド)級モンスター』<『(スーパー)級モンスター』<『災禍(さいか)級モンスター』<『伝説(レジェント)級モンスター』<『世界(ワールド)終焉(エンド)級モンスター』

になっている。

それぞれに成長限界があり、パーティーで倒せるのは大体超級が限界で、最前線の最強パーティーでも、確か災禍級を倒せるか倒せないかだったはずだと聞いたことがある。

(βのときは、伝説級までしか出できていないらしいが)

しかし、目の前のモンスターは、その区分の中でも『災禍(さいか)モンスター』以上なのは間違いない。場合によっては伝説級以上の可能性もある。

今のプレイヤーの中での最高のレベルのプレイヤーでもβの20レベル台のはずだ。

なのでこいつとやりあっても今のプレイヤーたちでは絶対に倒せない。

8Lv(エイベルクの経験値を足して)のプレイヤーがたとえ五十人いても勝てるものではない。

文字通り蹴散らされるだろう。


「運営は何がしたいんだ……」


思わずため息を吐く俺に、まるで雷の音をそのまま声にしたかのような言葉が降ってきた。どうやらこの奥にいるのが雷獣らしい。


「貴様は何者だ。まさかこの我を倒しに来たとでも言うのか?」

「そんなわけあるか。今の俺なら五秒も持たんわ」

「ふむ。我を倒しに来たのではないのなら、なぜここに来た。」

「………。どうやらお前がここにいるせいであたりのモンスターが雷属性の魔法を使えるようになっていて、あたりの一般人に被害が出ているらしいな」


クエスト内容のページを見ながら話す。正直よく覚えていなかったが、さっきの戦闘のあとなんだから責められる筋合いはない。


「それは悪かった。今すぐここを去ろう」


ん?なんかやたらと簡単だな。


「しかし、貴様が腰に下げているその剣は『ミョルニル』だな?それはわしに返してもらおう」

「オイ、何でだ?これはエイベルクという騎士から受け取った剣だぞ。お前には関係ないだろう」

「関係あるのだ。何しろその剣は我が力で創り出された物なのだからな」

「我が力……?」

「ああ、そうだ。はるか昔、わしは北の山脈にいた。そこに人間共が乗り込んできたのだ。当時わしは南の主と戦って、深い傷を負っていた。回復のために眠りについていたわしの力を奪い、その剣に納めたのだ」

「だから、剣を奪い返すのか」

「そうだ。しかし貴様はどうやらその経緯を知らなかったようだな……。

よし。貴様の覚悟を見せてもらおう。もしも耐え切れたのなら、その剣は貴様のものだ」


俺の意思を無視してどんどん話が進んでいく。


「つまりお前と戦って勝てと?無理な話だろうが」

「まあ当然だな。貴様に今から一度のみ攻撃する。それを防ぎきれ」


普通はどう考えても無理な話だが、向こうの機嫌を損ねるとヤバいので、その条件で妥協する。


「分かった。受けて立とう」


「ウム。これから三十秒後に攻撃する」


そういうと、影すらも見えなかった雷獣が動く気配を見せた。

どうやらこちらに顔を向けているらしい。

そして、キュイイイイィィィィィィィという某忍者漫画の螺◯丸のような音を響かせている。


「マジか」


あれは絶対レーザーか何かの類だ。

普通の攻撃なら逃げることができる(躱すではなく)つもりだっただが、高位のモンスターのレーザーなら、ホーミングが絶対ついてくるそうだ(ミルシェ談)。

とりあえずミョルニルを構える。

レーザーには一応は実体があるらしいので、たぶん柔剣が通じるだろうからそれに賭けてみることにした。


ミョルニルに今のMPをすべて込める。魔剣はMPを込めることができ、それに応じてた力を発揮する(これもミルシェ談)。

ミョルニルの力が何なのかは知らないが、使わずに負けるのはもったいなさ過ぎると思って、使ってみた。


「ハアアアアァァァァァァ!!!」


叫びながら、剣を構えようとした瞬間、


「って、デカイ!」


ミョルニルが巨大化した。

どうやらミョルニルの力は、剣の形を自在に変えることができるという能力らしい。

いろいろやって遊んでみたい気がするが、今はそれどころではない。

俺に向かって即死級レーザーが今にも撃たれようとしているのだ。

構え直した瞬間、レーザーが撃たれた。


俺の身長くらいある光の束が、俺めがけて殺到するのを加速された意識の中でしっかりと見据える。

そして、元の五倍くらいの大きさになったミョルニルとぶつかった。

有り得ない重圧にきしむ腕を、死ぬ気でゆっくりと動かしていく。

徐々にずれていくレーザーを見ながら、痛みに歯を食いしばる。
















そして、どれくらいの時間がたったのかは分からないが、射線を俺の体から完全にずらしきった瞬間、重圧が消えた。そのまま倒れこみそうになる体を、レーザーが切れた瞬間に元の大きさに戻っていた剣で支えながら、上から降ってくる言葉を聴いた。


「よくやった、若き人間よ。貴様にその剣を預けよう」


床がなぜか揺れている。たぶん、雷獣が近づいてきているのだろう。

疲れすぎてものを言うことすらできない俺の目の前で、雷獣がその姿を現す。

虎を真っ白くして馬鹿でかくしたような姿に、これまた純白の翼が生えている。

ところどころでシルエットがゆがんでいる。パリパリという音から察するに、どうやら帯電しているようだ。

というか、頭だけでもトラックくらいはありそうだ。

神々しいという言葉を生き物にしたらこんな姿になるのでは、というような姿だった。


「我が名は白虎天狼。貴様とはまた会える気がする。そのときは―――」



―――全力で戦おう。


最後にそういい残し、翼を広げて、レーザーの余波で崩壊した天井から去っていった。


どうでしたか?


そろそろ題名を変えようと思います。

現時点だと≪名も無き世界≫になると思いますが、何か別の案がありましたら、感想のところで教えてください!!

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