スキル 魔道書制作
すいません、テスト中なので更新遅れます。
旅に必要なアイテムを集めて【始まりの町】を出るために直と一緒に門まで歩いていた。
近道となる裏路地を通っていると、直が旅の放浪人的なNPCを見つけた。
「ん?もしかしてコイツ、スキル売りじゃないか?」
「スキル売り?たしかNPCショップでスキルは売ってたけど、それとはちがうのか?」
「ああ。コイツは特殊なスキルを売っているやつでな。一ヶ月に一度、一箇所に一時間だけ出てくるレアNPCなんだ。」
「へえ、俺運が良すぎないか?」
「いつか代償が求められる的な何かじゃないのか?
「怖っ!!……じゃあ買ってみようか。」
「あー。今の俺たちじゃあ無理だろうな」
「なんでだ?Lvの問題か?」
「いいや。ステータスは関係ないんだがな、スキルの値段が高いんだ」
「具体的には?」
「プレイヤーの平均レベルが基準なのか、徐々に値段が上がっていくんだよ。今なら多分、五十万フルは必要だな」
確かにその額は今どころかこの先も当分は無理だろう。
「まあ、見るだけならただだろ。」
「まあそれもそうか」
「ということで、スキルを見せてくれ」
「悪いな、わしは一つしか売れるスキルを持っていないんじゃ」
「ああ。このおっさんはいつもひとつしかスキルを売っていないんだ」
「そうなのか、ちなみにそのスキルってのは何なんだ?」
「これじゃよ」
「えーっと、【魔術書製作】?面白そうだな。だけど、五十二万フルは高すぎないか?」
「冷やかしなら帰ってくれ。わしは疲れとるんじゃ」
いかにも疲れたかのようなしぐさをしながら、俺たちを追い払うかのように手を振る。
「すまないな。今は五万フルしか持ってないんだ。金が足りれば買うんだが」
「なに?おぬし、嘘をついているのではないな? 」
あれ、爺さんの目がやたらと光ってないか?
「嘘なんかついていないが。確かに五万は持って『おお!おぬしこのスキルのよさが分かるのか!!』え?あ、ああ。え?」
注目したのは、俺がこのスキルに興味があるというところのようだ。
俺が同意したとたんにしゃべりだす爺さん。というか疲れているんじゃなかったのか?
「そうかそうかおぬしもこのスキルのよさが分かるのかそうじゃろうこのスキルはな魔術書を作ることができるスキr(長いので省略)」
その後十数分にわたって話し続けた爺さんの話をまとめると、魔術書を作っておいて、そこに魔法を封印しておけばいつでも自由に使えるというものらしい。
爺さんの十数分の話が二行でまとまった。ずっと聞いてた俺たちの苦労って…
「そうか、しかしお前さんは五万フルしかもっていないのか。しょうがない。負けてやろう!このスキルを五万フルで売ってやる!!」
「「なにぃーー!?」」
思わずハモってしまった。おいおい、五十万が五万って… 大丈夫なのかこの爺さん。
「分かった。買おう」
「うむ!取引成立じゃ!!」
「おい、いいのか五万フルだぞ」
「ああ、いいんだよ」
「前線のプレイヤーでも三万フルも持っていればいいほうなのに 」
「いろいろと事情があるから今は聞かないでくれ」
白虎のクエストとエイベルクからドロップしたフルをもともと持っていたフルとあわせると、五万五千フルになっていた。このことはまだ直たちにも、話していない。
スキルに関してはすでに教えているが。
「白石クオリティか。装備やポーション代でも一日外に出たら七千フルはかかるからな。まったくの無一文じゃあ生きていけんぞ。」
「大丈夫だ。少しは残る」
俺たちが会話している間に爺さんはスキルを俺に売ってさっさと裏路地から消えていった。
「スキルが高かったのは、会話しだいで安くなるからだったんだな。俺みたいに興味を示さなければいけないうえに買おうという意思がないとだめって事か」
「なるほど、普通はそこであきらめるような金額に設定しておけば、プレイヤーは話もしようとしないだろうしな」
「っと。そろそろ集合時間だ。案内頼む」
「分かった」
こうして俺は、武術スキルの代わりにスキルスロットに入れるスキルを手に入れたのだった。
二日か三日待ってください!
今回だけなので!!




