表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
滅亡後  作者: わるる
1/1

魔術師

長期連載かもしれないし、数回で終わるかもしれない。

本当に、行き当たりばったりの小説です。

0.魔術師


ここにいるのは一人の魔術師

彼は火を出す鳩を出す。

鳩は消滅火は消える。

人差し指から水を出し

手中のコインはポケットへ。

青いトランプ懐より出し

華麗にシャッフル驚異のマジック。

斬った人間蘇り

魔術師美女と入れ替わる。

サッとマントを翻し

そこから出てくる白い虎。

虎は消滅魔術師は死ぬ。

放射能で観客も死ぬ。

核が落ちたこの土地で

動くものは何もなし。


あ、今二発目が落ちた。

暗転


1.500年後、日本


「えー、およそ500年前に起こった第三次世界大戦は、日本に核弾頭が落とされたことから始まり……」

とある高校の教室。

初老の教師が、たらたらと抑揚なく、教科書を読み上げていく。

生徒の大半は寝ていて、起きている者も、大体は近くの者と喋るか、外を見ている。

教師も、いつものことなのであろう、気にも留めていないようだ。

「その直後、世界のあらゆる核保有国が、次々に全ての核弾頭を発射したため、この戦争はわずか2時間で終結しました」

その中、一人の男子生徒だけが、まっすぐに教師の方を見ていた。

「日本にも2発の核弾頭が、それぞれ東京と大阪に落とされ、多くの人々が、爆発に巻き込まれたり、放射能に汚染されて、亡くなりました」

その生徒は、岡田という。

「わずかに生き残った人々の、心の支えになったのは、魔術師と呼ばれる人でした。

彼らは、放射能汚染に適応した者達で、様々な人知を超えた能力を身に着けていたといいます

彼らは、自分の能力を人々に披露し、楽しませたといいます」

「あと、忘れてはならないのは、伝達者の存在です。

彼らは、自分の勤めている企業の技術を、後世に伝えるために、自ら志願し、コールドスリープされました。

大戦後、わずか500年で、大戦以前と同等、もしくはそれよりも発展しているのは、彼らのおかげなのです」

教師は、黒板に『魔術師』『伝達者』と書いた。

岡田は、この時代に興味があった。

大戦後、つまり、核の恐怖が世界中を多い尽くした後、約250年は、暗黒時代と呼ばれ、文献や資料がほとんど残されていない。

そこに、彼はロマンを感じた。

今のところ、その時代には『魔術師』『伝達者』が居たということ以外、さっぱり分かっていない。

―行ってみたいなぁ……その時代に

岡田はそう思いつつ、眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ