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始まり




彼女はその罪を愛した。

だからこそ、彼女は罰を受け入れた。


罪には罰を。


それは明らかな罪だった。彼女が犯した、彼女のものだけではない罪。

だけれど、彼女はそれを一人のものにした。罰を、自分だけのものにした。


彼女は罪を犯したことを決して後悔しない。


彼女は甘んじて罰を受け入れる。



認められなくてもよかった。

許されなくてもよかった。



彼女は一生その罪と罰を持って生きていこうと思っていた。


それがどんなに辛くとも。

それが彼女の生き方なのだ。



その罪無くして、その罰無くして、彼女は。


彼女という存在は在り得ない。




――――――――



つい最近、ちょうど一週間前に19の誕生日を迎えた広瀬ひろせ あきは、その誕生日当日のことを頭に巡らせていた。


楽しかった誕生日。

優しい兄が不器用なりに頑張ってケーキを焼いてくれていた。


多忙な両親に代わって親のように面倒を見てくれた兄。

だが、料理の下手さはその手に持つケーキの汚さが物語っていた……


チョコレートケーキだと照れながら言った兄は悲しいくらいに悪気がなかった。


たとえチョコレイトってなんだったっけとか、それどこの砂場で固めてきたの?とか、思うことはいろいろあれど、悪気のない兄にそれを言うことはとうとう出来なかった。



食べた瞬間にクリスマスツリーのてっぺんにある星以上のきらめきが頭を回ったが、ぎりぎりのところでお礼を伝えることができた。



結局二口目を食べる前にトイレに駆け込むことになったのだけど……


あの不味さは計り知れない。


実は絵の具だけで作ったとか言われたほうが納得できそうだ。



いや、料理の不味さはともかくとして。


楽しかったなあ……本当に料理は不味かったけど。

だめだ料理の不味さが頭に残りすぎてる。



秋が何故今回想……主に料理の不味さに思いをはせているのか。


理由は周りの光景にあった。




木、木、木、三つ合わせて森。いやこんなくだらないこと言ってる場合じゃない。

ここどこ!?


いや、別にただの森ならいいんだ。田舎育ちの私としては別にそんなことはどうでもいい。


ただ問題はついさっき……ほんの三分くらいまでは私は自分の家にいた、ということにある。



なんでやねん!!

関西に住んだことはないが、この言葉が一番しっくりきた。



思いをはせていた理由……まあ、ただの現実逃避だった。






自分の趣味を詰め込んだ話なのでちょっと自分設定や至らない部分ばかりになると思いますが、よろしければどうぞお付き合いください。

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