49番地 第4人格の部隊編成2
「もちろん、やってやりますよ。お師匠様に頼まれたとなればね。それに、母上だろうが、何だろうが、あいつ、あの第12人格を昇格させるなんて信じられませんぜ。しかも、お師匠様より上なんて。母上などとあがめる気にもなりませんわ」
迎えに来てくれた『猿もどき』が、意気軒高に答える。
「いや、そうではなく、もっと慎重に」と第4人格は言ってはみたが、まさにどこ吹く風。
「どんな奴が相手であれ、任せてくださいよ。何より、あの第12人格をコテンパンにのしてやりますよ」
(どうやら、この者の心は決まったらしい。あとは残りの第23人格に確認か)
第6人格を訪問した、その帰路であった。第3に続いて、彼にまで断られてしまった。彼自身も女王の布告には接していたようで、いわく、
「この4ダンジョンの中で中心をなすは、間違いなく『地獄巡り』。そなたは、その福ちゃんのまま行くのだろう。ただ、支える者としては、わしよりそなたの弟子たる第23人格の方がずっと適任。あのダンジョンは属性アップで有名。ならば、コンビ機体の風神・雷神が最強格、そしてその力を最大限発揮させるのに、分岐人格に如くはない」
まったく、ダルマちゃんとか福ちゃんとかずいぶんと可愛らしい呼び方をしてくれるわ。可愛らしさを優先して、この機体を選んでおる訳ではないのだがな。
「お師匠様たちがいなくなって、あいつ、あの第12人格に上に立たれ、こきつかわれるなんて最悪ですぜ。お師匠様ともども母海の底に沈んだ方がましですぜ」
まったく、こいつはこいつで好き放題言ってくれておるわ。