48番地 第2人格の部隊編成
ガンマ「部隊編成の準備をせよなどと、母上は我ら第2人格が三位一体の分岐人格たるを知らぬのか?」
アルファ「うむ。我らの如くこそが、種族本来の在り方。それぞれの人格が母海から分岐し、その人格が更に分岐する。これほど美しく、また、完璧な在り方はない」
ベータ「母上は他の2部隊について言っておるのよ」
ガンマ「2部隊? 第4はあのまん丸コロコロか? 第3は新参で旧12と。まあ、確かにこいつらは分岐体じぇねえから、部隊編成の必要ありと。しかし、結局、あいつ、元の第3の復位はなかったのだな」
アルファ「当然よ。複数機体の喪失。しかも、こぞって上位機体とくれば、あれくらいの処分で母上が許しているのが不思議なほど」
ベータ「あいつのことはどうでもよいわ。それより見てみろよ。ダンジョン『地獄巡り』。ようやく決着がつけられるぜ。アルファよ。お前がしでかしたことのせいで、お預けくらった件だ。おかげで、下の奴らは、我らのことを「やらかし君」などと陰で笑っているらしいぞ」
アルファ「確かな考えの下にやったことよ。そなたらは、そうやって我を非難するが、母上が我らを罰せぬ以上、更には第2人格に留まるを許している以上、当然、母上も我らと同じ考えとみなしてよい」