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運ゲー野郎のモブ転生――ダンジョン連合vs運営政府  作者: ひとしずくの鯨
最終部 そこが地獄の一丁目な件
85/129

45番地 第3人格の部隊編成

 部隊編成は己も含めて3体。すなわち、残り2体を選ぶ必要があるのだが。


 第3(旧第12)人格はめざとくそれに気付いていた。今回は危険人格である偽・人格群が選択可能であることを。これらの人格は、何らかの理由で析出――個体化が不完全であり、危険な行動を取る者が多いとされていた。ただ、他方で、任務遂行――特に戦闘に置いて特出した才能を発揮した。それゆえ、特定の任務でのみ選択が許され、こたびもそれなのであろう。


 彼があえて偽・人格群から選んだのは、今回の任務をさらなる昇格への千載一遇せんざいいちぐうの好機と考えるゆえであった。もはや彼より上は女王をのぞけば、第2人格のみである。さすがに、彼も女王より上に立てるとは想っておらぬ。あと1体まで来たのだ。多少の危険は冒しても、という訳である。


 選んだのは・人格である7であった。理由は、この者が分岐型人格――先に彼が選んだ第23人格と同タイプ――で偽・人格中の最上位に位置していたゆえであった。彼は常に分岐型人格を選ぶことにしており、これまでうまく行ったのもそのゆえと考えておった。第23人格はまれな失敗例というのが、彼の中の位置づけであった。


 彼が分岐型を好む理由は、コミュニケーションのゆえだった。本来、自らが良く知る人格を選べるなら、ここは問題とはならない。あるいは解決可能なのであるが。彼自身は他の人格とのコミュニケーションが極めて苦手であり、この欠点を彼自身も認識しておった。分岐人格ならば、この分岐人格同士のコミュニケーションは問題ないゆえに。何せそもそもは1人格である。


 欠点とされる危険行動は個体ごとに異なるが、偽7の場合は、他の人格への上書き攻撃とある。既に己は第3人格である。どう転んでも己より下位に位置するこの者がそれをなし得るとは想われなかった。


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