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運ゲー野郎のモブ転生――ダンジョン連合vs運営政府  作者: ひとしずくの鯨
最終部 そこが地獄の一丁目な件
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36番地 索敵続行3

 第12人格は女王に報告した。ちなみに、女王とのやりとりは全て文書である。もしかして、第4人格は会ったことがあり、それであんなことを言ったのか? まさかなと想うも、腹が立ってくる。それもあって、第23人格(不動明王など)の無能振りをあげつらいたい欲求に駆られたが、何とか抑え込んだ。この報告書は当然女王のみに宛てて出すが、これを公開することが考えられたからだ。そうなっては、面倒がまた増えるだけである。


 ただ予想もせぬことが起きた。女王から、追加の指示が来たのである。


 《調査が不十分である》とのこと。⦅貴殿の指摘するごとく、これはマスターのアビリティ『ランダム配置』によるものである。

 マスターのアビリティの所持上限は、弱いものなら2つ。強いものなら1つである。ゆえに、既に2つのアビリティを持つ「運ゲー野郎」は外れる。また、強アビリティたる『属性アップ』を有する「地獄巡り」も同様である。ゆえに、これは別のダンジョンのマスターのものと想われる。その者のダンジョンも「ランダム配置」の行先に含まれているはずであり、それがいずれであるかを明らかにせよ》


 面倒くせえな。おい。勘弁してくれよ。


 《ついでにランダム配置で行けるすべての部屋を調べよ。どれだけのダンジョンがこれで結ばれておるか分からぬゆえに》


 おいおい。まったく全部って。簡単に言ってくれるぜ。どんだけ手間をかけさせるんだよ。

 ただ、次の文を読み、少し表情はやわらいだ。


 《調査には機体「伊能忠敬いのうただたか・改」を用いよ。これならば、赴いた先の部屋がダンジョンの何層のどこにあるかをマッピングできるゆえに》


 更に最後の文で、とろけるほどににやつくことになる。


 《もし、貴殿が十分にこれを成し遂げたならば、現在空位たる第3人格への昇格をもって、その功をねぎらうことになろう》


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