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運ゲー野郎のモブ転生――ダンジョン連合vs運営政府  作者: ひとしずくの鯨
最終部 そこが地獄の一丁目な件
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35番地 索敵続行2

 第12人格は腰までの泥濘の中を進んでおった。先ほど目だけだしておった生物が、泥の中に身を隠すのを見た。『地獄巡り』のマスターのアビリティは属性アップ。恐らく先の生物の属性が泥なのだろう。特に危険はなさそうだが、いい加減、嫌になる。


 彼の知る雷神は空を飛べたはず。それができぬは相方たる風神がおらぬからというのは、何となく想像がつく。つまり、コンビがそろってこそ、その実力を最大限発揮できるのだろう。こんなんで、雷光とやりあえるとはとても想えなかった。


 不動明王たちは、このような泥濘の部屋は進んでおらなかった。とすれば、己は違うルートを進んでおることになる。しかし先ほど己に臭気ガス攻撃をして来たあの小獣。あれは映っておった。


 とすれば、ここは『地獄巡り』で間違いあるまい。ただ、違う部屋に転送されたのだ。とりあえず、女王への報告は以下で十分と思えた。


 《『運ゲー野郎』からの転送先は、別ダンジョンの『地獄巡り』。ただし、その至る部屋は転送の度に異なる。転送はマスターのアビリティ『ランダム配置』によるものと考えられる。ただし、別ダンジョンへ転送されるという点で、『マスターのアビリティは同一ダンジョン内にのみ作用する』という従来の理解をくつがえすものであり、何らかの対応が必要と想われる》


 頭の中で整理がつくと、もう一時いっときでもこの泥につかっていたくはなく、彼は退却を選択した。そう。こうすれば、彼の体は瞬時に地上――ダンジョンの入り口――に移るのだから。


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