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19番地 運営政府3
運営政府内における第12人格と第53人格の会話。
第53「そなたも析出されたのか? いよいよ、女王も本気ということか?」
第12「知りたければ、自ら問えば良いこと」
第53「わしに問う資格などない。謁見さえゆるされぬ」
第12「何を戯言を。元第3だろう。それが降格を重ね、第53となったのは、まさに自業自得のその行いのゆえ」
第53「まだ換装体は決まっておらぬようだのう」相手の青スライムの体を見て、そう言う。
「貴様こそ、そのかぶりものをいつまでまとっておる気だ。その野心を実現するためには、もっとましな戦闘体が必要なはず」
「野心?」
「そう。今の女王を殺したいのだろう」
「くだらぬ」
「どこが。他に第3の立場を自ら捨てる理由など見当もつかぬ。多少の運は必要であれ、おとなしくしておれば、次の女王になれるかもしれぬのに」
「アピールか? 女王がこれを聞けることは知っていよう」
「まだ第12だからな。それくらい許せよ。そして、こたび。是非、貴様を殺して第10以内には入りたいものよ」