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運ゲー野郎のモブ転生――ダンジョン連合vs運営政府  作者: ひとしずくの鯨
最終部 そこが地獄の一丁目な件
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18番地 進み行く協力7

 三助が新たに訪ね当てたダンジョン『ぺろぺろ』。そこに隠し通路を通すために、再度、使者を送る段となり、三助が行きたがらなかったのに対し、地走りは行きたがっているようなので――といって、これは三助いわくなのだが――彼をリス吉と行かせることになった。リス吉(巨大耳のリス)も三助同様、言葉を話せるゆえである。


 なぜ、行きたいのだという問いに対し、やはり三助いわく、「仲良くなるため」とのことであった。これには、俺も、三助の言葉を通訳してくれる女神様も、くびをかしげることになる。そのしぐさ、可愛すぎるぜ、と俺は今日もまたハートを打ち抜かれるのだった。


 女神様いわく「ゴキ夫(=地走り)も何か悩んでいるみたい。仲間なんだから、少しは気にかけてあげて」ちなみに召喚師といえど、相手が喋れなければ、その心は分からぬらしい。対して、三助と地走りは以心伝心ともみえなくもない。


 それで、何で、その三助が行きたがらぬかというと、『ぺろぺろ』から来た双翼スライムにぞっこんなのだ。まさに尻を追いかけるに等しく、その後をつけて回っている。ただ、悲しいかな、三助は飛べず、その恋する相手が軽快に飛ぶのを追って、床を這いまわることになる。


 ちなみに、この双翼スライム、俺が冗談で呼んでいた『UFO(ユーフォ―)』が二つ名となった。翼があることをのぞけば、まさにそんな感じなのだ。大きさは三助とそれほど変わらぬ。


 そんな三助の様を見て、最近、あまり寄って来ないのと、女神様が悲し気に言う。


 俺がいるだろう、俺がと言える訳もなく。また、正直、俺も悲しいぜ。三助。俺たち、真の相棒だろう。しかも共に死線をくぐり抜けたことは一度や二度ではない。共に死んだことはもっと多いぞ。


 まさに、女神様と俺、二人してため息をつくのである。


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