表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運ゲー野郎のモブ転生――ダンジョン連合vs運営政府  作者: ひとしずくの鯨
最終部 そこが地獄の一丁目な件
55/129

15番地 地獄巡り3

  戦闘のあと、マスターが鉄チンに尋ねて来る。


「どうだ。見事、相手のボスを倒した気分は?」


「はあ……」


 あのゴチンという衝撃と共に、相手の命を奪ったこと。それは、とても不快なものであった。


 「どうやら、私には向いておらぬようです。戦闘に加わらせていただき、初めてそのことが身に沁みました」


「そうか。折角、活躍できるのに。残念だが。仕方ないか」


 マスターの説明によると、以下である。

 

 『雷公』の間を必ず通過する構成としておる以上、敵は雷耐性必須となる。仮に雷公を倒すを得たとしても、その戦闘にて暴れ狂う雷で死んでしまうためである。雷公やマスターそして雷神は、雷を本源とするモンスターであり、雷に打たれて喜びこそすれ、苦にもしない。風神はよく分からぬが、雷神と雷耐性を共有しておるか、ボスにより守られておったのだろう。風神・雷神は切っても切れぬ仲ゆえ、前者だと想うがな。いずれにしろ、ボスは少なくとも己自身を守らねばならぬとなる。となれば、雷本源の者でない限り、雷を操る何らかの術式や魔法を用いることになる。ただ、そのためには、戦闘の間中、術を唱え続けなければならぬ。ゆえに、そなたを投げつけても、逃げることさえできぬ。


「使者として頑張らせていただきます」


「確かに、使者の方はそなたしかなせぬからな。それにますます重要性を増して来ておる」


「そう。おっしゃってくださり、とても嬉しく誇らしく想います。むやみに他人をうらやんだりするものではありませんわね」


 すがすがしくそう言う鉄チン。まさにひといくさを経て、成長した彼女の姿がそこにあった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ