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運ゲー野郎のモブ転生――ダンジョン連合vs運営政府  作者: ひとしずくの鯨
最終部 そこが地獄の一丁目な件
51/129

11番地 ピヨ丸VS屁コキ野郎(ギャグ回)

(注:ただのギャグ回です。メインストーリーには関係ないので、読まなくても不都合は無いです)


 拙者はピヨ丸。今日こそはと覚悟を決めた。相手はあの憎き屁コキ野郎。一度ならず、その屁爆発に吹き飛ばされた。しかも、己だけならまだ良かったが。血はつながってはおらぬが、姉上と呼ばせていただいておる(実際はピヨとしか言えてない)敬愛する鉄チン様までも巻き込まれておる。それも、拙者が姉上を温めたい、ただただ、その想いで吐いた炎。それを発火元とする、まさに邪悪なる行い。


 竜身を長く伸ばしてくつろいでいる『地獄巡り』のマスター。その肩あたりが相手の定位置。幸いにして、姉上はおられぬ。もし、おられたら、止められたであろう優しき姉上。


 拙者は翼をはばたかせ、相手のおるところまで舞い上がる。早速、拙者の動きに気付いたらしく、尻をこちらに向ける。いつでも、屁をこけるということか。やはり、油断ならぬ。


 拙者が間合いを詰め、炎を吐こうとすると、ププと短く屁を連続的にこく。ゆえに、あわてて距離を取り、にらみ合う。


 拙者ははばたきにより位置を変えつつ、隙をうかがう。敵もさるもの。必ずこちらにケツを向ける。ここは我が一族に伝わる門外不出の必殺技――『木の葉舞い降りる月影』を用いるしかあるまい。我はかなり上、天井近くまで舞い上がると、そこからまさに無風下で木の葉が舞い降りる如く、しばしば急に角度を変えつつ降りる。ゆるりと近づいては屁をこかれる。そのいとまを与えず、間合いを詰めねば。


 相手から見れば、拙者がどのタイミングでどの角度から攻撃して来るか分からぬ。おこたりなく、ケツを正対させんとしておるが、必ず隙は生じるはず。そして、こちらに意識を集中しすぎたゆえか、マスターの竜髯りゅうぜんに足をひっかけてしまい、相手はバランスを崩す。


「覚悟」


 拙者は叫び、双翼を閉じ、急降下する。屁をこかれる前に至るべく。そして、目の前に近づくはケツ。しかも、このまま突っ込んでは、ケツの穴に拙者のくちばしが。その恐怖に耐えかね、想わず翼を開き急停止する。


 無念。拙者の覚悟のほどの浅はかなことよ。まだまだ修行が足りぬ。拙者は地へと降りる。そして見上げては、想う。あの者の何と高きにおることか。


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