第33話 ダンジョン連合
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。本話より第4部となります。引き続きお読みいただければ幸いです。(そもそも3部構成の予定でしたが、現時点では5部構成を予定しております)
「ダンジョン連合?」
そう尋ねる女神様はやはり必殺技――小首かしげで俺の心臓を打ち抜いたが、今回ばかりはノックアウトされることなく、俺は自分の考えを、憑かれた如くに語っていた。
「そう。俺の隠し通路でいくつものダンジョンを結ぶんだ。そこで協力関係を築ければ、今の状況をくつがえせるんじゃないか。確かに今でも勝つ可能性はあるけれど、負ければ、殺されて終わり。ひたすら、それの繰り返し。それもこれも、相手が勝てるからで、絶対勝てないと想い知れば、もう攻めて来なくなるんじゃないか。そう想うんだ」
彼女は俺の勢いにただただ圧倒されていたかに見えたけど、
「もし、そうなるなら、それほど素晴らしいことはないわ。道夫やあの子たちの死に遭うたびに、心が痛むのよ」
と言ってくれた。俺は善は急げとばかり、今回も三助と地走りを発した。前回、このコンビでうまく行ったので、代える理由はなかった。