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第32話 希望
そんな負け続けのあるとき、久方ぶりに金のくじが出た。おお。ついに新アビリティ。やはり掛け軸のように開いたそれ。
「ねえ。なんて書いてあるの?」
期待をふくらませて、女神様に尋ねる。答えは、
「隠し通路が2本とあるわ。1本増えたみたい」
「なんだ。三助と同じパターンか」
俺は失意の底に落ち、女神さまはそんな俺を置きっぱなしで自室に戻った。
あいつも、今では色が増えて極彩色といっていいくらいだからな。あれっ。もしかして俺の通路もどんどん増えて行くのか? なら、他のダンジョンともどんどん通路をつないで、果てはダンジョン連合というのも不可能ではねえぞ。