第30話 お遊戯3
ダンジョン蓋が動かなくなったあと、ゲームは再開された。俺たち自身がコマとなることを除いては、それほど特色の無い双六であった。止まるマスに各々『5進む』とか『2戻る』とか『2回休み』とかの指示があるやつだ。このゲームの場合、その指示は強制的に実行される。
あえて特色を探せば、途中で経路が3本に別れており、経路ごとにマス目の数が異なり、まさに近・中・遠である。ただ、最終的には1本に合わさるのだが。皆、近距離の経路を選んだということもあり、マス目の数以外に違いがあるのかは不明のままであった。
ところで指示の強制実行についてだが、これをまぬがれる方法があった。それが分かったのは、まさにヒュプノスがそれを行っておったゆえである。そう、マスに足をつけず、浮かんでおれば良いのである。ダンジョン蓋の厳しい対応は間違ってはいなかったのである。この抜け道が判明してのち、俺も黒翼をはばたかせることになった。
『進む』指示が多ければ、必ずしも俺たちが有利という訳ではなかったろうが。実際のところでいえば、『進む』と『戻る』は同じくらいのようだったが、何せ『スタートに戻る』がやたらと多かった。
もう少しでゴールというところで、ヒュプノスが1等になりたいと駄々をこねだしたので、俺はその時点から自主的なお休みモードに入り、ヒュプノスのゴールを待った。そんなことをやっても勝てるほどに、まさにチート・レベルでの圧勝であった。
そして、そんな勝ち方をした俺たちに、ブロッコリー兄弟がクレームを入れることはなかった。奴らにとって結果そのものはどうでも良いのだとの女王の見解が想い出された。




