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第34話 ピヨ丸の道

 拙者、1度は武の道を志した者なれど、こたび、大きな決断をなした。そのゆえは母上とも慕う桃先輩からのたのまれごとゆえであった。生徒を捜す旅を終えたあとのことであった。


 頼まれごとは2件。

 まずは、学校に近づく敵がいないか、その周囲を飛んで見回って欲しいとのこと。

 もう1件は、その見回りの結果の連絡も兼ね、1日1回、学校におる桃先輩の下へ来て欲しいとのこと。


 後ろ髪を引かれる想いが無かったといえば、嘘になる。ただ、そもそも武の道を志したゆえは、無勝堂のマスター及びその召喚師たる桃先輩のお役に立ちたいとの一心のゆえ。このお二方には、転生後のこちらで養ってもらったという忘れがたき恩義がある。


 そうして、拙者は武の道を捨てた。今となっては、我が永遠のライバルたる屁コキ野郎とのいくたびもの果し合いがなつかしく想い出されるのみである。


 また、桃先輩からの頼まれごとをなすにおいて、己の内に一つの気付きがあった。己は無用に狭隘きょうあいになっておったのではないかと。ダンジョン世界で生きる以上との想いのゆえか、己の飛ぶ能力に対しひたすらに否定的となっておったのではないかと。


 前世においては、右にも左にも仲間が飛んでおった。今は、一人なるも、こうして空を飛ぶたびに、身内から喜びがあふれて来る。

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