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第37話 ❖AIたちの舞台裏3❖

『いろいろあったみたいだけど二人ともよくやってくれたね』


「「はい、マスター」」


『いきなり従魔ギルドが解放されちゃったけど、それについて聞かせてくれるかな。アマデウスお願いできるかい?』


「はい。従魔ギルドは4フィールド先で解放される予定でした。【テイム】スキルは魔物を使役するという特殊なスキルで、派生スキルや特殊職業などを経て習得するため4フィールド分はかかるであろうという予測でした。また、希少種YR1のテイムについて、YR1本来の役割は自らが寄生するモンスターの回復を担当し、計8回の完全回復を行うことで寄生モンスターの難易度を二段階上げるというもの。通常テイムでは成功確率は0.0063%という仕様でした。今回はテイムスキルなしでの高確率特殊ルートとしての設定であり、予定では従魔ギルド解放後にギルドからの特殊イベントをクリアする過程で条件が判明する予定でした。判明した上で条件を全て満たす確率は0.35%となっています」


『ふむ、それが今回は知らずにすべての条件を満たしてしまったいうわけだ。そうなる確率は?』


「0.0000025%です」


『すごい確率を踏んだってことだね。まあ、FGSは因果律。これが起こったということはプレイヤーがそうなる行動を起こしたという事。大切なのは今後の事なんだが』


「はい、今回の従魔ギルド解放にはプレイヤーのよる外部サイトへの投稿も多く見られ、一部固定ファン層の新規ログインに繋がっています。ワールドアナウンス後から24時までに新たに3%の新規ログインが確認され現在83%となっています。また、同じ時間帯での第二陣の予約も6000本以上が集中しました。顧客獲得にうまく結びついてると思われます。今後もこの流れを継続し、一定数のプレイヤーの志向をモンスターの従魔化に向けるために従魔ギルド内に序盤のテイム可能モンスターのリストを提供し、3フィールド目でのテイムスキル習得を目指します」


『うん、第二陣は夕方以降に急に予約が入ってきたからね。それが原因の可能性は高いね。これもまた因果律だ。この調子でイレギュラーをうまく取り込んで魅力にしていこう。アマデウスありがとう。じゃあ、コリンズ、顧客担当からどうだい?』


「はい、マスター。プレイヤーのスキル習得率は順調に伸びています。それぞれが方向性も見えてきた様子で、自ら考え、自分の欲するスキル習得ならびにプレイスタイルのために進め始めています」


『そうか、順調そうで何よりだ。目的を持って始めることは大切だからね。皆がそれぞれの意義をこのFGSに見出してくれたらそれが何よりだ。ところで、星獣イベントの方はどうなってるかな?』


「はい、今回のイベントではNPCとの信頼度が増したプレイヤーから星獣契約のキーアイテムが配布されるということになります。キーアイテム保持プレイヤーがイベント内で星獣と遭遇した際に契約イベントが発生することになります。ただ、イベントの内容に関しては現状を見ながら組み込む予定となっています」


『うん、了解。そのまま進めてくれ。じゃあ、二人ともまたよろしく頼むね』


「「はい、マスター」」





 アマデウスとコリンズが去った部屋に現れる黒い影。海賊レイスが姿を現す。


『レイス、まだダイジェスト映像が届いてないんだけど、どうなってるの?』


「あ、いや、いろいろとありまして」


『それを楽しみに第二陣発売の発表を頑張ったんだから早く頂戴ね。マスコミのネガティブ質問コーナーとかやらされてメンタルがゴリゴリ削られてきたからさ、癒されたいのよ。よろしく、じゃあね』


「え? 報告は?」


『ダイジェスト映像で見るから大丈夫~よろ~』


「え、あ、…あれ? えぇぇ」



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