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第148話 モチベーションは簡単に上がる

「モグモグ、そっか、スプラは【危険察知】かあ。モグモグ」


「モグモグ、ミーナは【挑発】に【追跡】2つもかあ。モグモグ」


「モグモグ、【追跡】は分かるけど、【挑発】なんてなんで覚えたのかな、不思議だ。モグモグ」


「モグモグ、まあ、あれだけ煽りまくったらね。モグモグ」


「モグモグ、別に煽った訳じゃないのに。言い聞かせてだけ。モグモグ」



 ネヒルザクエストを何とか無事に完了できた俺たちはマーサさんに連れられるままに奥部屋に通されフルコースを堪能している。


 今日も料理メニューを開く機会はなく、俺の料理研究は一向に進まないのだが、目の前のミーナの幸せそうな顔を見たらどうでもよくなった。


 で、俺たちが習得したスキルはこんな感じだ。



【挑発NZ】

 特殊NPCネヒルザと遭遇を果たした際の行動によって習得できる【NZネヒルザ】スキル。

 ネヒルザの誘いに最後まで抵抗してネヒルザを心底怒らせることに成功した者が習得する特級挑発スキル。

 周囲の敵を怒り状態にして自身に攻撃を集中させる。有効範囲は敏捷依存。

 消費MP10/秒


【追跡NZ】

 特殊NPCネヒルザと遭遇を果たした際の行動によって習得できる【NZネヒルザ】スキル。

 ネヒルザに気づかれることなく一定時間追跡する事に成功した者が習得する特級追跡スキル。

 ターゲットにした対象から一定距離の場所に移動する事ができる。移動距離に応じてMPを消費する。消費MPは敏捷値が高いほど減少する。



【危険察知NZ】

 特殊NPCネヒルザと遭遇を果たした際の行動によって習得できる【NZネヒルザ】スキル。

 ネヒルザの計略を事前に察知して回避行動を取り危険脱却に成功した者が習得する特級危険察知スキル。

 周囲に危険が迫る時、その視界が赤く反応する。危険察知力は感覚強化スキルによって更に強化される。




 相変わらす長ったらしい説明だが、簡単に言えば、ミーナはメッチャ広範囲の敵を挑発できるようになり、どんな敵も追跡できるようになった。で、俺は周りの危険を察知できるようになった。でも、感覚強化スキルの意味が分からんから結局詳細は不明。まあ、とにかく視界が赤くなったら要注意ってことくらいか。



「モグモグ、そういや、ミーナってどれだけ配達してきたの?」

「えっとね、50から先は覚えてない、モグモグ」


 50? 今、50って言った?


「50件配達したって事?」

「うーん、わかんないけどその倍以上はやったと思うけど。おかげで街の地理覚えちゃった、モグモグ」


 この人何言ってんの? 100件以上配達したってことか?


「ちょっと詳しく教えてくれる?」

「モグモグ、うんとね…」



 ミーナが受けたクエストは街中のNPC店舗に手紙を届けること。でもNPCショップがそこまで多いなんてことはない。おそらく万事屋さんのような感じの隠れショップや完全なNPC専用ショップなのだろう。全店舗ってところが何の手紙なのか気になるところだが、どうやら俺に頼まれた配達は30件程度だったらしい。それをミーナがチートを発揮してあっという間に届けてしまったので、ミーナに追加クエストが発生して残りも全て配達することになったようだ。で、現在ミーナは【配達Lv1】を習得している。


「【配達】覚えてからすっごく速くなったのよね。でも満腹度の減り方が半端なくてさ、スキル切って配達してたの。何のためのスキルなのよって感じ」



 …そら【配達】って確か俺の計算ではレベル1で敏捷1.5倍だもん。満腹度の減り方も1.5倍でもおかしくはない。え、ちょっと待って、ミーナの敏捷って…チョイ。193だよな。じゃあ、その1.5倍って289? は?


「…で、俺の斡旋したクエストの報酬が魔好香ってことね。んじゃ、追加になったミーナのクエストの方の報酬は?」


「えっとね、コレ。契約物だって【サファイアの指輪】。指輪なのに装備できないの。意味ないよね」

「契約物…?」



 え、契約物とか危険な匂いしかしないんだが。またゴブリン戦みたいなことが起きるのか?



「前のゴブリン戦の時に星獣契約に必要だったんだよね? ってことはあれかな、明日からのイベントでも契約物使えるのかな?」

「イベント…」


「まあ、わたしももう懲り懲りなんだけどね。人間関係が面倒くさい」

「だよな、アレはないよな」


「うん、アレはない」


「おや、どうしたんだい、二人してしけた顔してるじゃないか」



 二人して遠い目をしていたらマーサさんが個室に来てくれた。その手のトレーにはデザートが乗っている。



「これ食べてごらん。元気出るよ」

「なんですか、これ」


「これはね、天雷鳥の卵で作ったプリンだ。栄養満点な上に深い味わいがあるんだよ」

「わあ、いただきます!」


 ミーナがいきなり食い始める。それを見るマーサさんも嬉しそうだ。それを見て俺も食ってみる。うん、確かにメチャクチャうまい。


「これ、また食べたいです!」

「はっは、元気が出たみたいだね。よかったよ。嬢ちゃんには大事な手紙を届けてもらったからね」


 大事な手紙? まあ領主館からの手紙だもんな、そりゃそうか。



「だけど、これはなかなか材料が手に入らなくてね。北の山地のモンスターがやたらと狂暴化してしまって天雷鳥がいなくなっちまったらしくてね」

「北の山地ですか」



「ああ、どうも北の様子がおかしいみたいでね。せっかくスプラ君がゴブリンを倒してくれたってのにね。今度はいったいなにが起きるんだろうね」


 えっと、これは何かが起きることは確定事項ってことなのか? 北の山地へ行かないといけないんだが? なんならこの後行こうと思ってたんだが?



「スプラ君たちも北へ行くなら十分に注意したほうがいいよ」


 心配したマーサさんが帰りに弁当を俺とミーナに5つずつ持たせてくれた。じゃあ…どうしようかな。



「じゃあ、スプラ行こうか」

「どこへ?」


「北の山地」

「行くの?」


「もちのロン。プリンが待ってる」




❖❖❖❖レイスの部屋❖❖❖❖


「先輩、NZスキルって新スキルっすよね。俺、習得するの初めって見たっす。感動ですね」

「はあ、お前は呑気でいいよな。責任がないもんな」


「そんなことないっすよ。俺だって責任感じてますし」

「ほお、何の責任を感じてるって?」


「そりゃ、先輩が管理AIの中で浮いちゃってるのは俺がしっかりしてないからっすもん」

「…? え、お前何言ってんの? なんで俺が浮いてんだよ」


「え、そりゃだって、管理AIのくせにたった一人だけを担当してたあげくに担当が増えたからって部下を要求するとかどれだけ仕事できないんだろって」

「はああああああー、おい、なんだそれ、どういうことだよ」


「知らねえっすよ。みんな俺が先輩の部下にさせられて可哀そうって言ってるだけで。でも俺はちゃんと言ってますからね。先輩には先輩にしかわからない大変さがあるって」

「ぐ、ん、ま、まあいろいろ引っかかるところはあるが、ライスはさすがに俺の近くにいるだけあってわかってくれてるんだな」


「そりゃそうっすよ。先輩がカラオケセットを値切ってレンタルしてること知ってますもん。貧乏なんすもんね、先輩。ちゃんとその辺の事情は伝えておきましたから、もう先輩をどうこう言うやつはいないはずですよ」


「…はあ、もういい。もういいわ」

「あ、先輩、サファイアの指輪ですって。あれってイベント終盤に出る予定じゃなかったっすか?」


「ああそうだな」

「そうだなって、先輩いいんすか?」


「だあもう、『イベント終盤に出る予定=イベント前に出ちまう』この公式はテストに出るから覚えとけ!」



――――――――――――――

◇達成したこと◇

・ミーナの配達チートにあきれる。

・ミーナ:契約物『サファイアの指輪』

・ミーナの北の山地に行くことを決定される。




◆ステータス◆

 名前:スプラ

 種族:小人族

 星獣:リオン[★☆☆☆☆☆]

 肩書:なし

 職業:斡旋員

 属性:なし

 Lv:1

 HP:10

 MP:10

 筋力:1

 耐久:1

 敏捷:1

 器用:1

 知力:1

 装備:男の隠れ家的オーバーオールセット

 :勘違い男の品質ダウンジャケット

 固有スキル:【マジ本気】

 スキル:【逃走NZ】【正直】【勤勉】【高潔】【献身】【投擲Lv10】【狙撃Lv7】【引馬】【騎乗】【流鏑馬】【配達Lv10】【調合Lv10】【調薬Lv10】【創薬Lv6】【依頼収集】【斡旋】【料理Lv8】【寸劇Lv1】【鍛冶Lv4】【遠見】【念和】【土いじり】【石工Lv2】【よく見る】【乾燥】【雄叫び】【熟練の下処理】【火加減の極み】【匠の匙加減】【ルーティンワークLv1】【描画Lv1】【危険察知NZ】

 所持金:約1000万G

 称号:【不断の開発者】【魁の息吹】【新緑の初友】【自然保護の魁】【農楽の祖】【肩で風を切る】【肩で疾風を巻き起こす】【秘密の仕事人】【秘密の解決者】【秘密の革新者】

 従魔:ネギ坊[癒楽草]



◎進行中常設クエスト:

<薬屋マジョリカの薬草採取依頼>

<蜥蜴の尻尾亭への定期納品>

●特殊クエスト

<シークレットクエスト:武器屋マークスの困り事>

〇進行中クエスト:

<眷属??の絆>



◆星獣◆

 名前:リオン

 種族:星獣[★☆☆☆☆☆]

 契約:小人族スプラ

 Lv:5

 HP:160

 MP:220

 筋力:20

 耐久:18【+42】

 敏捷:45

 器用:19

 知力:27

 装備:赤猛牛革の馬鎧【耐久+30、耐性(冷気・熱)】

  :赤猛牛革の鞍【耐久+12】

  :赤猛牛革の鐙【騎乗者投擲系スキルの精度・威力上昇(小)】

 固有スキル:■■■■ ■■■■

 スキル:【疾走Lv4】【足蹴Lv1】【噛み付きLv2】【運搬(極)】【水上疾走Lv1】



◆契約◆

 名前:ネギ坊

 種族:瘉楽草ゆらくそう[★★☆☆☆]

 属性:植物

 契約:スプラ(小人族)

 Lv:1

 HP:10

 MP:10

 筋力:1

 耐久:1

 敏捷:0

 器用:1

 知力:5

 装備:【毒毒毒草】

   :【爆炎草】

   :【氷華草】

 固有スキル:【超再生】【分蘖】

 スキル:【劇物取扱】【爆発耐性】【寒気耐性】

 分蘖体:ネギ丸【月影霊草】



《不動産》

 畑(中規模)

 農屋(EX)


≪雇用≫

 エリゼ

 ゼン

 ミクリ


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