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第114話 8日目 とりあえず子供と遊ぼう

 8日目ログイン


 昨日というか、今日の未明は知らない間に夜更かししてしまい、慌ててミーナと宿屋でログアウト。


 今日はミーナはサボれない授業があるそうで夕方からのログインになるらしい。いや、サボれてもサボんな。


 宿屋を出て俺がまず向かうのは教会だ。リオンのたてがみに移動したネギ坊のお手々が寂しいことになっているため早いとこ回復させてやりたい。ってことで、リオンに乗って移動する。


パッパカ パッパカ



「おはようございます」

「あ、ス、スプラさん。お、おはようございます」


 俺が挨拶したらすっごくぎこちない態度のステラさん。なんだ? 俺何かしたか… あ、そうだ、したわ。マークスさんとのデート中に邪魔しちゃったんだっけ。もう忘れてた。



「ステラさん、この前のヘアバンドとローサンお似合いでしたよ」

「え、あ、そうですか。それは良かったです…」



 なんか、まだぎこちない感じだな。あ、こういう時はあれがいいか。昔よく親戚のチビたちとやったもんだ。



「ステラさん、今日は聖水を買いに来たんですけど、買った後で子供たちと遊ぶってできますか? 新しく仲間が増えたんで、子供たちも喜ぶかなって」


「え、あ、まあ、かわいらしい。こちらのポニーちゃんがスプラさんの? …とってもお似合いですね」



 リオンを見て一瞬ポカンとしたステラさん。それでもニッコリ微笑んでくれる。でもお似合いってどういうことだ?



「では、遊ぶ前に聖水を持ってきますね。今回もたくさん必要ですか?」

「あ、はい、じゃあとりあえず3,000G分を…」





ピンポーン

『クエスト<子供と遊ぶ25>を完了しました。クエスト内の行動により【狙撃Lv3】のレベルが上がりました』



 いやあ、やっぱり子供と遊ぶのは最高だな。ステラさんのぎこちなさもなくなったし、予定通りのことも予想外のこともいろいろ起きてしまったぜ。



 ステラさんから聖水30本を購入して、ネギ坊に1本使って残りはリオンのストレージに入れる。で、ここで予定外の事の一つ目。なんとリオンに生えたネギ坊の回復には土が要らなかった件。


 俺がしてたみたいにリオンにも土をかぶせようとしたらリオンが物凄く嫌がったのだ。しかもネギ坊まで俺の手に頭突きしてくる。ま、ネギ坊の頭なんかプニプニしてて気持ちよかっただけだけど。で、それを見たステラさんが異様に慌てて止めてくる。それでリオンとネギ坊に確認したら土は要らんって。聖水も少しだけネギ坊にかけるだけでいいって。で、日光に当てて聖水をチョロチョロとかけてやったらネギ坊があっという間に完全復活した。一応、ステータス画面で【超回復】の確認をしたが土が要らんなんてことは書いてなかった。こういうのちょくちょくあるんだよな、FGSって。



 で、いろいろありながらもネギ坊が復活したということで、今度は子供たちと庭で遊ぶことに。ここからはステラさんにも交じってもらった。このままぎこちないやり取りって俺的にも辛いから、前みたいに戻りたくて。コミュ障なりに頑張った。


 で、子供と一緒に遊びだしたらステラさんの態度も前みたいに打ち解けた感じに戻ってくれて、これは予定通り。しかしここから予定外のことが立て続けに起きる。それがこちらのスキルの習得。



【引馬】

 契約相手をプレイヤーの速度で移動させる。離れていれば呼び寄せる。


【騎乗】

 自身より重量の大きい契約相手に騎乗する能力。


流鏑馬やぶさめ

 騎乗状態で投擲上位スキルを使用できる能力。騎乗物の敏捷が威力に上乗せされる。



 【引馬】はリオンに子供を乗せて一緒に歩いて習得。【騎乗】はリオンに乗って鬼ごっこで。【流鏑馬】は【狙撃Lv1】&【騎乗】スキルで習得。もうね、何かする度に毎回ピンポンさんが出てきちゃって。



「スプラ兄ちゃん練習怠けてただろ。はじめ全然ダメだったじゃん。だめだぞ、ちゃんと練習続けないと。いつでも相手してやるから練習しに来いよな」

「リオンちゃんも連れて来てね」

「はは、そうだね、また機会があったら来るからよろしくね」

『フンスフンス♪』



 そして教会を出る時にはこれも忘れずに。


「ステラさん、配達とかって…」

「あ、いいんですか? 個人的なものなのですが…」



ピンポーン

『クエスト<教会ステラの依頼7>を受注しました』




 

「こんにちは」

「お、おお、スプラじゃねえか。きょ、今日も工房か?」


 武器屋を訪れると、気まずいのかマークスさんが早速俺を工房に行かせようとする。が、今日は工房じゃないんだな。


「配達です」

「お、配達か。なんだ? 何か注文した覚えはないが」


「ステラさんからです」


 ガタンゴトン



 すごくわかりやすく動揺するマークスさん。そういう気持ちわかるから心が温まる。



「手編みだそうですよ」

「て、手編み…」


 マークスさんへの配達は手袋。定番中の定番、毛糸の手袋だ。マフラーが一番作りやすいと聞いたことがあるが、いきなり手袋とは、ステラさんなかなかやりおる。っていうか、手編みのプロセスも再現するって凝ってるよなFGS。



「ステラさん、マークスさんからのプレゼント喜んでましたよ」

「ほ、本当か?」


「はい、自分に似合う色をわかっててくれて嬉しかったそうです」

「そ、そうか…」



 はい、ゆでだこ完成。




「マークスさーん」

「はっ、お、スプラか。すまんなちょっと疲れが…」


 疲れる訳ないじゃん、物資不足で仕事ないんだし。



「よかったら何か配達しますけど」

「お、配達な。ちょ、ちょっと待ってくれ」



 そう言って急いで工房に走り込むマークスさん、1分もかからずに戻ってくる。



「じゃ、すまんがこれを教会のステラさんにお願いできるか? あ、報告はいいから。届けるだけでな」

「はい、毎度、了解です」



ピンポーン

『<武器屋マークスの依頼3>を受注しました』



「ステラさーん」

「はーい、スプラさん、どうでしたかマークスさん」


「すっごい喜んでましたよ」

「そうですか、それは良かったです」



ピンポーン

『クエスト<教会ステラの依頼7>が完了しました。クエスト内行動により【配達Lv1】を習得しました』



「で、これ、マークスさんからです」

「え、マークスさんから?」



ピンポーン

『クエスト<武器屋マークスの依頼3>が完了しました。クエスト内行動により【配達Lv1】のレベルがあがりました』



 マークスさんからのプレゼントは聖銀のイヤリング。マークスさん、領主に材料全部持っていかれたとか言っておいて、イヤリング作るくらいの材料は持ってたんだよな。流石は武器屋。



 さあ、じゃあ次は…畑に行こうかな。



❖❖❖❖レイスの部屋❖❖❖❖


だー、騎乗関連スキルのオンパレードじゃねえかよ。

Zも気分よく子供乗せてんじゃねえー!

自分の立場とスペックを考えろ!


それに小僧、お前、ピエロが乗るのは玉だぞ、玉。

あ、そういや【玉乗り】ってもうあんのかな…あるな。

小僧、先越されんぞ!



――――――――――――――

◇達成したこと◇

・習得:【投擲Lv10】【狙撃Lv4】【引馬】【騎乗】【流鏑馬】【配達Lv2】

・ステラさんとの気まずさ解消。

・リオンを子供のおもちゃに使う。



◆ステータス◆

 名前:スプラ

 種族:小人族

 星獣:リオン[★☆☆☆☆☆]

 肩書:なし

 職業:なし

 属性:なし

 Lv:1

 HP:10

 MP:10

 筋力:1

 耐久:1

 敏捷:1

 器用:1

 知力:1

 装備:なし

 固有スキル:【マジ本気】

 スキル:【逃走NZ】【正直】【勤勉】【高潔】【献身】【投擲Lv10】new!【狙撃Lv4】new!【引馬】new!【騎乗】new!【流鏑馬】new!【配達Lv2】new!

 所持金:約1万G

 称号:【不断の開発者】【魁の息吹】【新緑の初友】【自然保護の魁】【農楽の祖】【肩で風を切る】【肩で疾風を巻き起こす】【秘密の仕事人】【秘密の解決者】【秘密の革新者】

 従魔:ネギ坊[癒楽草]


◎進行中常設クエスト:

<薬屋マジョリカの薬草採取依頼>

〇進行中クエスト:

<眷属??の絆>



◆星獣◆

 名前:リオン

 種族:星獣[★☆☆☆☆☆]

 契約:小人族スプラ

 Lv:1

 HP:120/120

 MP:160/160

 筋力:12

 耐久:10

 敏捷:25

 器用:11

 知力:15

 固有スキル:■■■■ ■■■■

 スキル:【疾走Lv1】【足蹴Lv1】【噛み付きLv1】【運搬(極)】



◆契約◆

 名前:ネギ坊

 種族:瘉楽草ゆらくそう[★☆☆☆☆]

 属性:植物

 契約:スプラ(小人族)

 Lv:1

 HP:10

 MP:10

 筋力:1

 耐久:1

 敏捷:0

 器用:1

 知力:5

 装備:【毒毒毒草】

   :【爆炎草】

   :【氷華草】

 固有スキル:【超再生】【分蘖】

 スキル:【劇物取扱】【爆発耐性】【寒気耐性】

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