7,芸術は創造 変態の天才
無事午前の部が終了し午後の部へと移る際、ラルクの身体は活性化していた。
細胞具を身体に取り込んだことにより、超再生がパワーアップした。主に再生の速度と受けるダメージの軽減が向上していった。
午後の部の時間になり、会場にラルクは向かったが誰もいなかったが司会者は試合を始める用意をしていた。
午後の部へようこそ…っとラルク選手はいらっしゃるのですが対戦相手の方はどちらにいらっしゃいますか?
司会者が困惑していると戦場のど真ん中から爆発と共に選手が出てきました。
あらゆる毛や服、靴が虹色になっており若干オカマ口調の中年男性?が現れた。
観客「アイツはかの有名な芸術家ルマノン・デュップリンじゃないか…」
ルマノン・デュップリンはとある国の芸術家であり、一枚の絵で10億円を超える価値があると世間から評価されている人物だ。
そんな人間がこの地下格闘技界に来るとは…ただならぬ変人である事は確かですね。
まぁ両者揃ったので始めたいと思います。
東側…これまでにD3選3連勝を記録し100万人に1人のユニークスキル持ち。細胞具戦の後どうやらスキルの超再生に変化があったらしい。
敵を食い千切り…無限の成長を見せる…
一匹狼…ラルク!!
西側…世界中で有名な名のある芸術家…総資産1,000億円以上あるのにここに堕ちてくるドM極まりない所業をやり遂げる天才変人。
全てが手に入るであろうに…何を求めてやってきたのか…
天才芸術の覇者…その年でオカマ!?
ドドドM…ルマノン!!
バトル…開始!!
ルマノン「もう、何がオカマよ。私は男でも女でもない、性別という概念にとらわれない無敵の人類なのよ。」
おぉっと…何やら私に文句があるようですね。やはりオカマを怒らすのは一番怖いですね。
ルマノン「さてと…私の対戦相手はすっごい不潔!何よその傷、バイ菌でもあったらどう責任とってくれるのよ。」
勢いよく持っていた香水をラルクにかけ始め場違い感を出していた。
ラルク「落ち着け…相手の挑発にのるものか…獅子王が待ってる。こんな奴早く倒すぞ。」
ラルクはオカマに向って腹パンしました。
ルマノンは芸術家であって格闘家ではないので吹っ飛んだ後、腹を抱えてもがき苦しみました。
ルマノン「あ…あんたね…レディを殴るなんて最低よ…」
ルマノンはポケットに入れていた絵の具セットと画用紙を取り出し、海の中でラルクが溺れている絵を描き終わりました。
ルマノン「これが私のスキルよ。」
ルマノンが描いた絵から大量の海水が出てきて会場全体のフィールドを変えました。
ラルク「海が何だったんだ、泳げる俺には関係ない…」
ラルクは息を吸うため上に向かおうとしたが、急に両足がつってしまい上に上がるのが困難になりました。
ルマノン「もうお気づきかもしれないけど、私のスキル:乙女の忘れ時のメモリーは描いたものを一分間の間実現できることよ。」
ルマノンは次々に描いていき、氷の大地やマグマ溜まりとあらゆるフィールドを作りラルクを翻弄しました。
ルマノン「どう?戦意喪失したかしら?」
ラルク「ステージが変わった所で俺にダメージはないから無意味だと思うよ。」
確かに今のルマノンはフィールドを変えているだけであって直接攻撃することはしていません。周りの状況に合わせて行動するだけで立ち回れます。
ルマノン「私がいつフィールドしか描けないって言った?だったらこんなのはどう?」
ルマノンは大きなキャンパスを取り出して今ある絵の具を全て使い果たし全長30m程の竜を描きました。
ルマノン「私の竜…ブリューちゃん、あの野蛮人を懲らしめてやりなさい。」
巨大な竜を描き創り出したルマノン、会場の客人は大盛りあがりを見せていました。
ブリュー「小童…八つ裂きにしてくれる…」