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12.マハトラの開眼

業業「まとめて…潰れろ…」


 業業はすごい勢いで回転してラルクら3人に襲いかかる。業業の移動速度はそこまでない為避けることは可能だが忘れてはいけないのが、マハトラも敵だということ。


 今は業業が暴走しているから少しの間手を組んでいるだけで、業業が近づけば後ろから蹴飛ばされ業業のハンマーに押しつぶされてしまうかもしれない。



獅子王「アイツのスタミナが尽きれば一番いいのだが…」


ラルク「少なくとも業業と地面とで摩擦が起きている以上限界はある筈」


マハトラ「…りぃ」


マハトラ「だっ…りぃ…」



 勢いよく回転する業業にマハトラが突っ込んだ。


 ドン…と鈍い音と共に業業の動きが止まりそのまま倒れた。



 おおっと…いくら殺さない以外は何でもありの試合だけど、仲間を潰すのはどういうつもりなんだ…


 私このスタジアム司会者歴20年やって参りましたがこのような出来事は初めてでございます。



業業「オイ…ナンノ…ツモリダ…」


マハトラ「…ゲームの始まりだ」



 先程のマハトラからは感じたことのない空気がただよってくる。これから何か始まるのではないか…そうラルクと獅子王は考える。


 マハトラが一歩動くとラルクと獅子王の後ろに立っていた。意味が分からない…思考できない。コンマ何秒速いとかの次元じゃない。


 見えなかったのだ。普通電車や車などが横を走った際少し風を感じるだろう。歩くとき足音を立てるだろう。


 だが何もなかった。まるでワープしているような感じだった。だけど獅子王は見逃さなかった。地面にくっきり足跡があるのだ。



獅子王「時間を止める能力か!」


マハトラ「近い…だが間違い」


ラルク「発動するタイミングなんて…」



 ラルクは思い返した。マハトラは選手紹介の時も戦った最初の時もずっと目をつぶっていた。


 時間が止まったようなあの時目を開いていた。微かに目の模様?が赤く光っていた。


 その瞬間後ろをとられていた。



獅子王「そんな事どうでもいい!業業が倒れた今、マハトラを倒せば勝ちだ。」



 そう言い獅子王は力を最大限溜めてマハトラに向かって殴りかかった。


 が、マハトラは獅子王の拳を難なくかわし腹に一発…腕、足に数発叩き込んだ。 



獅子王「そ…んな…」


ラルク「獅子王!」



 くっそ…発動条件は分かっているんだ。何とか対処しないと…



 ラルクが考えている一瞬を突いたマハトラはラルクの目の前に行き、数発叩き込んだ。


 当然反応する事も出来ず倒れ込んだと思ったその時、マハトラは目を押さえて倒れ込んだ。



マハトラ「目…目が…」



 ラルクは砂を握りしめてマハトラに殴りかかった。ラルクがマハトラの時間を止めるという能力じゃないことに賭けたのだ。



ラルク「仮に時間を止めていたら一気に攻撃を食らっていたはずなのに、まるで時間が遅れて殴られる気分だった。」


マハトラ「気づいたんだな…」



 マハトラの能力は「時を止める」ではなく「時が進むのを遅らせる」能力である。であればラルクの拳にあった砂はマハトラの反射では避けることができなかった。



マハトラ「だからなんだと言うんだ…」


 

 マハトラは開眼してラルクと獅子王を殴りに行こうとしたら、獅子王がマハトラの周りを囲む様に早く周り砂の竜巻を作った。



獅子王「ははっ…お前の視界を遮ればその能力を使っても意味がない!」


ラルク「行くぞ獅子王!」


獅子王「ああ…」



 視界を遮れ切られて砂の竜巻の壁がマハトラを襲う。開眼しても時が遅くなるだけで現状が変わらない。開眼しなくてもラルクと獅子王が何処から狙ってくるかも分からない。



???「要するに詰みってわけだ」



 アイツは自分の能力に過信しすぎていた。誰もが時を止めることができる能力だろうと思い、戦うのを諦めたからその戦った先の事を経験したことがない。時を遅くする自体は弱い能力じゃないが…まぁ、「経験」だな。


 ラルクと獅子王はそのままマハトラを挟みうちする様に突っ込んだ。獅子王は足を、ラルクは顔面を…。


 マハトラは倒れた。別に痛いわけじゃない。初めて自身の能力を完封されてしまったことにショックを受けているのだ。マハトラは怯えて立つことすらできなかった。


 結果…ラルクと獅子王のペアが勝利した。








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