クラスメイトが集まった
「「おはようございます」」
凄く似ている2人の少女がそこにはいた。長いピンク髪の子と短いピンク髪の子だ。
(身長が低く、小学生みたいだなぁ...)
「私の事小学生見たいって思ったでしょ!」
頬を膨らませて長いピンク髪の子の方が言った。
「駄目だよー。初対面の人にそんな口聞いちゃ〜。」
短いピンク髪の子がなだめるように言った。
「分かった…。お姉ちゃんが言うなら…。」
お姉ちゃん?もしかして双子の妹と姉ってやつ?
「あの…。ドアの前に居ると困ります…。」
双子の子の後ろに居たのは、あみぐるみを持った、小柄な白髪の女の子だった。
「ごめんなさい!ほら、中入ろう。」
「うん!」
双子が中に入り、席に座った。姉らしき子の席は黒髪の子の後ろで、その隣が妹らしき子だった。白髪の子は特に何も言うことなく、あみぐるみを持ったまま黒髪の子の隣に座った。
なんであみぐるみ持ってるんだろう…。
私はついつい見てしまっていたが、普通に教科書を読み始めた。
そして数分経った時、保健の先生と入れ替わりにほかのクラスの先生と思われる、ベテランっぽい先生がやって来た。
その先生は言った。
「あら。全員揃ってたのね。」
(え、えーー!!??生徒これだけ?!私も合わせて6人だよ!?少なっ!)
みんなもおどろいたかおをしている。お面をつけてる子に関しては少し安心した顔をしていた。
「えー、今日は入学早々担任が病院送りでごめんなさいね。このクラスの担任、新人さんだったから緊張し過ぎて頭が真っ白だったみたい。という訳だけどとりあえず、入学式は、30分くらい後だから、まずは自己紹介をしてもらおうと思います。お休みの子が2人いるのだけれど、その子は来れた時に紹介して貰う予定よ。」
やはり新人さんだったらしい。緊張してる所に私が「先生教科書…」なんて言ったから…。
「じゃあ、まず坂本さんから自己紹介をお願いします。」
「はい。」
そう返事をしたのは黒髪ストレートの子だった。坂本さんって言うのか。
「名前は、坂本 美心です。よろしくお願い致します。」
坂本さんは一度お辞儀すると、席に着いた。
「じゃあ次は野宮さんお願いします。」
「は、はいっ…!」
お面をつけている子が返事をした。
「え、えっと…、野宮 水音ですっ!…あとっ、髪は水色だけど、染めている訳ではありませんっ!」
髪!?そっち?!お面の事には触れちゃいけないのかな…。
水音さんは恥ずかしそうにもじもじしながら、席に着いた。
「それじゃあ、田坂さん。お願いします。」
ついに呼ばれてしまった。第一印象は自己紹介で決まるからなぁ。とりあえず行くか。
「田坂 優希です!趣味は本を読む事です!よろしくお願いしまーす!」
話し掛けやすそうな人だと思ってもらうために、元気な感じで言ってみたけど大丈夫かなぁ…
「じゃあ次、杉山さんお願いします。」
「はい。」
白髪の子が返事をした。
「杉山 愛美です。あみぐるみが好きで、あみぐるみを作ってます。」
愛美さんはあみぐるみ作ってるのか、私も小学生の時に一度作った事があったな。
「次は、桜川 歌乃さんと、桜川 菜乃さんお願いします。」
「「はい。」」
双子のきょうだいが、同時に返事をした。
「歌乃です!菜乃の双子の姉です!」
「菜乃です!お菓子が好きです!」
歌乃ちゃんと菜乃ちゃんか、覚えておこう。
「これで自己紹介は終わりね。ちなみに、野宮さんのお面と、杉山さんのあみぐるみは、許可を取って持ってきているものよ。」
許可取ってたんだ…。