やっぱり変わった女子高生?
(今、最近寒いって言った!?最近は24℃とかであったかいし、今日なんか27℃で結構暑いよ!いや…、聞き間違いかもしれない。一応軽い感じで聞いてみよう。)
「今、最近寒いって言いました?」
(一応聞けたけど…。なんか上から目線だったかな…。入学早々嫌われたらどうしよう…。)
「ええ、言ったけれどそれがどうしたの?」
「変わってるってこういう事かー!!!」
(あっ、やべ。声に出ちゃった…。)
どうしようかと思った。だが、その子は笑顔でこう言った。
「良く、言われるわ。」
その笑顔は、少し困った様な感じで、少し悲しそうにも見えた。私は思わず、
「ごめんなさいっ!」
と言い、早歩きで逃げ出そうとしてしまった。だが、ドアは閉まっていた為、目を瞑ってあるったせいで、ぶつかってしまった。おでこの周りがヒリヒリする。
「大丈夫?」
あんな事を言ってしまって、しかも、逃げ出そうとした後なのに、心配してくれた。この子は優しい子なんだな、と凄く実感した。
その時だった。
目の前のドアが「ガラガラ」と結構大きい音をたてて開いた。
そこにいたのは、薄い水色の髪の子だった。
その子の顔はお祭りであるようなお面で隠されていた。
私はその子を呆然と見ていると、その子のお面の後ろがじょじょに赤くなってきている事に気が付いた。
すると、その子はドアをサッと閉めた。
私はもうその子が目の前から居なくなったにも関わらず、ずっとこんな事を考えていた。
(お祭りのお面?学校で?)
その事をずっと考えている内に、「噂の一年」だからだという結論に辿り着いた。結論が出た瞬間、はっ!と我に返り、ロボットのように硬い動きで自分の席に座った。
すると、後ろから「ガラガラ…」という小さい音がなりトットッ…という足音が私の後ろの席に向かって来た。
振り返ると、さっきの子が自分の後ろの席に座っていた。今度はじっ…と見るのはやめ、すぐ前を向いた。
私は思った。
(なんか、気まずい…。)
と。そう、黒髪の子からは逃げ出そうとし、薄水色の髪の子の事は初っ端から呆然と見たりと、なんか気まずい感じの雰囲気が続いてしまっているのだ。
(ど、どうすればーーーー)