マヤラ・ノキサカ・ササハラ・マッチャ
会場に入ると、割と広い空間が広がっていた。
中にはいくつかの団体がいて、会場内をざわざわと彩っている。
「あ、真矢良さん」
「架葉ぁ、こっちー」
呼び寄せられて、団体のうちの一つに合流。
まぁ、他より人数少ないけどさ。
「乃木坂、笹原。紹介しよう」
「はぇ?」
「このでかいのは二ノ宮抹茶というんだ。世話になったから雑に扱わないこと。あとすっかり忘れていたが私は真矢良架葉だよ、よろしく抹茶」
「ニーノ・マッツァリーノですー抹茶じゃないですー。タナハなんてべーだ。べーっだ」
抹茶がぶつぶつ言ってるけど気にしない。
乃木坂は割と理解あるようで、すっと手を差し出した。
「乃木坂圭佑といいます。よろしく、ニーノさん」
「あ、あぁ…常識人のケースケ。よろしく」
二人が握手をしてる横で、かなたはゆらゆら揺れてる。何事?
「かなはね、笹原かなただよ」
「よろしく、カナタ」
「こちらこそ、抹茶」
「お前もか!お前もか笹原かなた!」
「おおお落ち着いてくださいニーノさん!」
むきーって感じか、表すなら。
まあもちろん冗談で言ってる訳なんだけどね。うん。
さて、そんなこんなで騒いでいると。
放送が入る時の、独特の、あの…ブツって音がした。
…表現が難しい音だな、もう。
『えー…大黒柱の神子に立候補してくれた諸君』
聞き覚えのない、老人の声だ。
男女どちらかはよく分からないけど…
この人が、運営者たちの総長みたいな…?
『現在精霊長は神子様と交信中なので、精霊長に変わってこの私、精霊長補佐のヒートが説明を行う』
「補佐かよ」
「補佐だよ」
ツッコミ入れたらツッコミ返しが。
この即答加減はかなただな…!
『まず、君たちにはチームを組んでもらう。一組5人、足りない奴らは即アウトだ』
チーム…一組五人か。
それなら楽勝だな。 …あれ?
五人?
「点呼取るぞ」
「え?」
反対意見は認めないぞ乃木坂。
「まず、乃木坂」
「はーい…?」
首を傾げつつも返事してくれた。
うん、乃木坂はいい奴だよ。
「笹原」
「はいよー!」
元気よく挙手。
元気よすぎるしたまにウザいけど悪い奴じゃあないよ。
「ニーノ」
「!! はーいっ!」
凄く嬉しそうにしてる。
…いや、うん。抹茶は冗談だってば。
「で、私。計四人」
最後に自分を足して四人組。
真矢良戦隊、架葉ンジャー。
「…足りてないじゃねえかあああああああああああ!!!?」
「うわあああああああアウトになるううううううううう!!!?」
「それは嫌だああああああああああああ!!!?」
どーすんだよこれええええええええええ!?