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第7話、俺?とクエストとオカマ

前回のあらすじ!

レベルアップ!ステ上限!初めての魔法習得!


あれから俺とフィーは草原でのイモムシ狩りを続けた。

正確には練習のついでに一番近い魔物の出現地に行った結果イモムシちゃんと戦闘をしているだけなのだが。


「ふぅ〜!リンの新しい支援魔法にも慣れてきたわね♡」


そう、俺が新しく取得した支援魔法は『スピードアップ』文字通り対象の移動速度を上げる魔法だ。


それと最近、もう一つ覚えた魔法が『リーンフォース』。身体や物を頑丈に補強する魔法だ。


そして、フィーとの練習の結果分かった事が多くある。


その1、支援魔法はパーティーメンバーには勿論、自分、魔物、物質にもかける事が出来る。


その2、支援魔法の効果量は元のステータスに比例する


その3、難易度は上がるが、局所的に魔法をかける事が出来る


という事だ。

1番はそのまま。物質というのは石を更に硬くしたりすることも出来るということ。


2番は例えるなら俺とフィーにパワーアップ魔法『ストレングス』をかけると、元の筋肉量の差で大きく効果が変わる。俺はそんなに変わらず、フィーはとんでもなくマッチョになる。


3番はまだ練習中だが、意識をより深く集中させると、フィーの上半身だけに魔法をかけたり、もっと頑張れば右腕だけに……なんてことも出来る。


と言った感じだ。


ギルドに戻り、いつも通り素材を換金する。

するとフィーがクエストボードを指差しながら口を開く

「ねぇリン?そろそろ初めてのクエスト行ってみない?」


「は、はい!!」

クエスト!聞いただけでテンションが上がっちゃうぞ!!


「うふっ♡最初だし簡単なクエスト探してみましょうか♡」

「そうね……採集クエストなんてどうかしら?のんびりと集められるし良いと思うわ♡」


確かに初めてだし、無理に魔物と戦わなくてもいいのは気持ちも楽だ。

「じゃあそれにしましょう!」


俺とフィーは2人でレイラさんの元に行きクエストを受注する。

「初めてのクエスト、頑張ってくださいね」

レイラさんが微笑みながら言う。


「は、はい!行ってきます!」


ギルドを出て30分もかからずに着いた場所、『ティエス森林』。

この森で取れるキノコを採集するというクエストだ。


「いい?森は草原と違って見通しがきかないわ。それに草原よりも強い魔物ばかりよ。いつでも動けるようにしておいてね」


フィーがいつもより真剣そうに言う。

確かに木が多く、足場も悪いし戦いにくそうだ。強く相槌を打つと2人で森に入って行く。


森を少し進むとギルドで貰った絵と同じ柄のキノコがあった。それを籠に入れ、またキノコを探す。

『量に応じて報酬を出す』とのことで、ある程度の数を採集したいところだ。


特に魔物と出会う事もなく、フィーと森の奥に進む。

「あっ!フィーさーん!またキノコありましたよー!」


フィーの方向に振り返りキノコを見せつける。


見せつけ……


見せ…………



……



いない!?!?

なんで!?お互いに気をつけていたし、あの存在感の塊みたいなフィーを見失うはずがない……。


「フィーーーーさーーーーん!!!」


……


ダメだ。え、ちょっと待てよ?フィーが居ないって事は今魔物と遭遇したら俺戦う手段無くない??



やばい!!!急に怖くなってきた!!しかもなんか森自体も不気味に見えてきた!こんな雰囲気だったっけ!?


あまりの焦りに泣きそうになる。こんな涙腺緩かったっけ俺。


落ち着け。ここに来るまで魔物とは遭遇していない。そうだ。大丈夫。俺は出来る子だ。それに俺は男?だからな。こんなところでメソメソしてる場合じゃない。


鼻水を啜り、立ち上がる。

「取り敢えず来た道を戻ろう」

クルッと後ろを向く。



「グルルルルゥゥ...」

そこには、ワンワンがいた。強いて犬種で言うならばドーベルマンだろうか。ただ、そのワンワンには少々問題があって、口がワンワンの首の下辺りまで続いている。口裂け女の口が首まで続いていると考えて欲しい。

加えて、身体から少量の触手ののような物が生えており、ウネウネと動いている。




人は、本当に焦ると意味のわからない行動をするらしい。その時とった行動は


「…お、お手……」


俺は笑顔で号泣しながら手を差し出していた。


「グルルル....ガァ!」

そのワンワンは俺を喰うためか、首の下まで牙びっしりの口を広げる。


あ、これ死んだ。せめて最後にフィーにお礼が言いたかった……


腰が抜けて動けずにいると次の瞬間、


俺の頬を掠め、一本の矢がワンワンの口の中に刺さる。怯んでよろめくワンワンに、続けて二本、胴体に突き刺さる。ワンワンは動きが止まり、もう起き上がることは無かった。


背後から声をかけられる。

「ちょっとあんた、何でここに人間がいるの」


振り向くとそこには赤い瞳、赤い髪、そして長い耳のエルフが居た。

お陰様で閲覧総数1000超えました。本当にありがとうございます。これからも毎日投稿を目標に頑張りますので、よろしくお願いします。

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