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第65話、俺たちとエレオノールさんと装備


「様々な神話と魔物を長年研究した。信じろ」


そう言うとエレオノールは立ち上がる。


「どこへ?」


「付いて来い。お前らに必要な物を用意した」


言われるがまま、俺たちはエレオノールさんに付いていく。


エレオノールさんが本棚の前に立ち止まる。

そして、赤い背表紙の本を手前に引く。


すると、本棚が扉のように開く。

隠し扉だ!初めて見た!!


アビィちゃんも目をキラキラさせている。



隠し扉から奥に行く。自動的に照明がついてく。奥に厳重そうな扉がある。

金庫か何かか?







エレオノールはその厳重な扉の前で立ち止まる。


「〈指紋認証を実施致します〉」

エレオノールさんは指を機械に乗せる。


「〈魔力認証を実施致します〉」

そのまま、機械に魔力を送り込む。


「〈認証完了。こんにちは、エレオノール様〉」






プシューっと音を立て、その扉が開く。

この島にいると忘れそうになるが、この世界の一般的な文化レベルは中世だ。


ビルもエレベーターもこんなシステムも、何処を探しても見つからないだろう。





「ここに客人を招くのは初めてだな。入れ」


恐る恐るその部屋に入る。







「これは………」











その部屋には、大量の装備があった。





「エレオノールさん…これは……?」


「この部屋にあるものはな、俺とじぃが命懸けで集めた最高の装備達だ」



「この剣は!?」


「それは魔剣【グラム】だ」


「魔剣って、伝説級の武器じゃない!?」


「あぁ。とあるダンジョンの奥深くまで取りに行った。アレはキツかったな、じぃ?」


「はい。本当に寿命が縮まるところでした」


「まぁ残念ながら、この中に剣を扱える者はいないから今回は出番は無いがな」



「ここにある装備、まさか私たちに?」


「あぁ。命を懸けてもらうからには、こちらから出来ることは全てやる。当たり前のことだ。まぁ死なせる気はないが」







「この弓は……」

ティナさんが一つの弓の前で立ち止まる。


「それはお前用だ。その弓の名称は【ティターニアの妖精弓】。古来、エルフの女王ティターニアの祈りが込められていると言われている伝説の弓だ」


「聞いたことあるわ。でもまさか本当にそんな弓が……」


「それともう一つ。通常の弓はそいつで良いとして、お前の大弓を強化しておいた」


「大弓って……私が作ったあの?」


「あぁ。中々の出来ではあるが、木製じゃ限界がある。技術部に新作を作らせた。後で技術部に寄るといい」





「あぁ、フィー。お前はこれだ。殴れば殴る程力が増し、最後には大地を割ると言われている強力な武器だ」

そう言うとエレオノールさんはナックルをフィーに渡す。


「有り難く受け取るわ」


「次だ。アビィ。お前にはこのマントと指輪だ。マントはお前の隠密性を、指輪は妨害魔法を強化する」


「あ、ありがとうございます!!!」



「マリア、お前はネックレスだ。お前の祈りの力を強化するだけじゃなく、魔物を弱体化させる聖なる力が宿っている」


「ここここ、こんな大切なものを私に!?」



「ビリー」


「おっと、私には必要ない。私にはこの筋肉があるからね」


「そうか。それは残念だ。敵を惹きつけるという幻級の装備があるのだが」


「なに?」


「敵を惹きつけるということは、それだけ狙われやすくなるということだ」


「し、しかし。私はパンツ以外を装備する事は出来ない!!!私の筋肉との約束なんだ!!!『武器は持つものではない。武器は己の中にある筋肉だ』と。そう決めたのだ!」



「安心しろ。その装備は赤いパンツだ」


「君に出会えて良かった」

ビリーさんは握手をすると赤いパンツを嬉しそうに広げる。



「最後だな。リン。これを装備しろ」


「これは、指輪ですか?」


「あぁ。その指輪はな、かつて、魔王を打ち倒した勇者が持っていたとされる指輪だ。ステータスや魔法の強化だけじゃない。最大の力は別にある。その時が来れば自ずと分かるだろう」


「ありがとうございます。しかし、本当に全員分頂いて良かったのですか?」


「あぁ。その分、働いてもらうがな」



「分かりました。私たち一同、期待に応えましょう」


「そうでなければ困る。では各員、作戦開始までの時間、装備を使ってみるなり、休むなり、各々最高の過ごし方をしろ。解散!」


「はい!!!」



この戦いは、エレオノールさんの今までの人生を懸けた戦いだ。


貰った装備にも、エレオノールさんの想いの重みが乗っている。

それに、もしこのチャンスを逃したら、リヴァイアサンはいつか別の場所で村や街を滅ぼすかもしれない。

今、ここで倒さないと。



平和に暮らす為に、危険に飛び込むなんて変な話だけど、「誰かの役に立てる」という事が嬉しいのかな。


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