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第56話、俺たちと洞窟と作戦

『ネカマの罪で転生後に女の子になったけど平和に暮らしていきたい』56


前回のあらすじ!

ジークさん!情報!東の洞窟!


「キラキラ光るってなんなんだろうねー?」

アビィちゃんが首をかしげる。


「お願いだから海の反射ってオチはやめてよね……」


「ま、まぁ他に手がかりもないですし」


「そうね。行ってみましょう♡」


皆で話しながら洞窟に向かう。

そんな時、アビィちゃんの足下をビーチボールが転がって行く。


「あ、ボールだー!」

アビィちゃんはピーチボールを追いかけ海の方向へ走る。




ッ!?まずい!!!


「待ちなさい!海に近づいたらダメよ!!」

フィーが慌てて手を伸ばす。しかし、その手は空を切る。


アビィちゃんがボールを拾おうとする頃には水面から一匹の魔物が弾丸のようにアビィちゃん目掛けて飛びかかる。


アビィちゃんに魔物が襲いかかる寸前で魔物を矢が射抜く。


「ティナさん!!!」


「間に合って良かった…」

ティナさんは弓を構えるのをやめる。


「ティ、ティナお姉ちゃんありがとう……」

アビィちゃんは申し訳なさそうにお礼を言う。


「アビィ?次からは気をつけるのよ?」


「はい……」


「よしよし」

ティナさんが優しくアビィちゃんを撫でる。

アビィちゃんは嬉しそうに微笑む。


「それにしても、よく間に合ったわね」


「何となく、ボールが転がってきた時に嫌な感じがしたのよ」


「嫌な感じ……ですか?」


「ええ。魔の者特有の気配…みたいな?」


「さ、流石ティナさんです!!」

マリアさんが羨望の眼差しを向ける。


「海の中にいる魔物の気配を感じ取れるなんて、本当に凄いわね」


「んー……何か引っかかるのよねぇ…まぁいいわ。洞窟へ向かいましょう」

ティナさんは考え込むのをやめ、歩き出す。


今のは本当に危なかった。油断も隙もない。

俺もいつでも魔法を使えるようにしておかなければ……。


あれ?そう言えばボールどこいった?風で飛ばされたのか??


「リンー?いくわよー!」

フィーに呼ばれる。


「はい!今行きます!」

小走りで皆の元へ向かう。


再び洞窟へと向かう。







しばらく歩くと例の洞窟が見えてきた。ここまでの道のり、極力海に近づかない様にして来たが……。


「これは行くしかないわね」

フィーが呟く。


洞窟と海が繋がっている為、海に近づかなければならない。


「『エンハンス』」

ティナさんに向けて増大魔法をかける。


「ティナさんの気配を感じる力を強化しました。気休め程度にしかなりませんが……」


「ん?あ、本当ね。魔物の気配がクッキリと分かるわ。ありがとうリン」


「どういたしまして」


「でも分かりたくないことも分かっちゃったわ」


「それって……」


「えぇ。あの洞窟の中、10匹は魔物いるわよ


「ティナはともかく、私たちは魔物が襲いかかってくるまで反応出来ないしかなり厄介ね……」


「どうにかして魔物を見える様に……見える様に………あっ!!!」


「リン?何か案があるの?」


「はい!アビィちゃん。私に気配遮断の魔法をかけて下さい」


「うん?わかった!『ハイド』!」




「後は魔物にバレなければ……」

慎重に洞窟に近づく。


「『エンハンス』」

水面に手をかざし、増大魔法をかける。


すると、海の中に隠れていた魔物たちが水面に上がってくる。それを確認した後、直ぐにその場を離れ、皆の元へ戻る。


「そういうことねリン!」

フィーは指を鳴らす。


「どういうこと?」


「リンは増大魔法で海の塩分の要素を増大させたのよ」


「その通りです。もしかしたら魔物が浮いて来てくれるかなと思ったのですが、成功して良かったです」


「でも暗くて見にくいわね。マリア、頼める?」


「は、はい!明かりですね!」

マリアさんは祈りを捧げる。


「『ホーリーライト』」

マリアさんが唱えると、光の玉が洞窟へゆっくりと向かっていく。


「よし。後は任せなさい。姿が見えれば遠くから射抜けばいいだけよ」

ティナさんは弓を構える。


「でもある程度は海に近付かないと狙えないでしょ?その間は私がティナを守るわ。洞窟の魔物にだけ集中してなさい」


「えぇ、頼むわよ!」




洞窟の謎に迫る為、俺たちは戦闘を始めた。


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