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第53話、俺たちと指揮官と王様!?

前回のあらすじ!

また海へ!チャラ男!魔物出現!?



チャラ男さんと別れた後、確認の為に海へ向かう。

しばらく歩くと、リゾート地だと言うのに暑苦しそうな鎧を着用した兵士が海への道を阻むべく立っている。


「君たち、観光の人達かな?ホテルや宿から何か聞いたりはしていないかい?」


「実はさっきすれ違った人に教えてもらったんです。何でも魔物が出たとか」


「あぁその通りだ。命令で海に一般人を入れる事は出来ない。折角の観光なのに申し訳ないが、危険だから戻りなさい」


「心配してくれてありがと♡でも大丈夫よ。私たちはこう見えても冒険者なの。魔物が出たなら力になれるわ」


「何?それは本当か?」


「はい。これが証明です。『ステータス』」

そう唱えると、冒険者にのみ与えられるステータスカードが手元に出現する。





「ふむ。確かに。少し待っていてくれ」

そう言うと兵士は後ろにいた部下に声を掛ける。どうやら指揮官に確認を取りに行かせるらしい。




しばらく待つと部下が戻ってくる。

戻ってきた部下と兵士が話し終わった後、兵士が再びこちらに来る。


「待たせて申し訳ない。許可が下りた。部下に案内させる。アイツに付いて行ってくれ」




兵士に一礼し、部下と呼ばれていた兵士に案内されるまま、指揮官の元へ向かう。


「こんにちは。冒険者のリンです」

鎧を着用し、マントを垂らした指揮官らしき男に挨拶をする。


「おや、君たちがその冒険者か?……って君たちもしかして、悪魔殺しのパーティーじゃないか!?」





「悪魔殺し……ですか?」


「あぁ、そうだ。『蒼い瞳の少女と、赤髪のエルフ、そして筋肉隆々の戦士が悪魔を殺した』って噂を聞いた事があるが……もしや君たちがそうなのか?」




「あー確かにダンタリオンの件はそうなるのかしらね」

ティナさんが思い出したかのように言う。


「おぉ!やはりそうか!お会いできて光栄だ。そして同時に謝罪を。そこのシスターとお嬢さんの事は知らないんだ」

申し訳なさそうに口にする。


「い、いえいえ!ダンタリオンさんを倒した時はまだ正式にパーティーメンバーに加入していませんでしたし!」


「わたしは別に気にしてないよー!」


「そう言って貰えると助かる。自己紹介が遅れた。私は『ジーク』という。この兵団の指揮官だ」


「よろしくお願いしますねジークさん。私はリン、そしてフィー、ティナさん、マリアさん、アビィちゃんです」

それぞれの簡単な紹介をした後、軽く挨拶をする。





「それで?魔物が出たってのは本当なの?」

ティナさんが尋ねる。


「あぁ、本当だ。ここ数年はこの島に魔物が出た事など無かったのだが……」


「あら、昔は魔物が居たのね」


「そうだ。元々この島は数年前にある1人の大富豪が見つけ、開拓した島だ。見つけた当時は魔物が住み着いていたらしいが……」





「その通りだ。だから俺が兵士を雇い、魔物共を殲滅させた」

ジークさんの背後から、1人の男性が現れる。

それと同時にジークさんが物凄い勢いで姿勢を正す。


「えっと………どなたでしょうか…?」


「こ、こちらがその大富豪であり、この島の王の『エレオノール様』です」

ジークさんは緊張した様子で紹介をする。


「お、王!?」


「あぁそうだ。俺がこの島を見つけ、この島から魔物を殲滅し、発展させた。王を名乗ってもバチは当たらんだろう?」

男は場違いな真っ白なスーツを身につけ、綺麗な金髪をオールバックにしている。

年齢は……30代前半くらいだろうか?



「エレオノール様!危険だから海には近づかぬ様にとあれほど!」

エレオノールさんの後ろから黒いスーツの老人が駆けつける。


「ん?ジィか。ここは俺の島だ。そして兵団も俺のものだ。兵士たちにだけ魔物退治をさせて俺だけ高みの見物などするわけがないだろう?」


「しかし!……それに客人の前でジィはおやめ下さい!」


「ハッハッハ!そうだったな。すまないセバスチャン」

エレオノールさんは大きく笑う。

その様子を見てセバスチャンと呼ばれた老人は小さな溜息をする。その後、こちらに向き直る。


「お初にお目にかかります。エレオノール様の執事をさせて頂いております、セバスチャンと申します。是非お気軽にセバスとお呼びください」

セバスさんは丁寧に挨拶をしてくれる。





「おっと、話が長くなってしまったな。君たちと話したい事があるんだった。付いてきてくれるかな?」


「話って……何の話ですか?」







「商談さ」

そう言うとエレオノールは不敵に笑うのだった。

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