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第35話、俺たちと疑問とシスターたち

前回のあらすじ!

マリアさんの過去!夕食!1日目終わり!



「んん……おはよう…ございます……」


「ふわぁ……おはよう…」


「良い朝ねぇ〜」


カーテンから差し込む光にあてられて、目を覚ます。

アビィちゃんは隣で俺の服の裾を掴んで眠っている。


「アビィちゃん、朝ですよ」


「んん……リンおねぇちゃん…」


「アビィちゃーん?」


「んん……ん?……あ、おはようございます…ふわぁ……」

アビィちゃんは目を擦り、あくびをしながら起きあがる。





すると、ノックの音と同時に扉の外から女性の声がする。

「失礼致します」

そこには一人のシスターさんがいた。

「皆様、宜しければ共に朝食は如何でしょうか?といっても、私たちシスターの一般的な朝食ですので、豪華な料理ではありませんが……」



「それは有難い提案ね♡」


「そうですね!シスターの皆さんとも仲良くなりたいですし!」



「かしこまりました!では準備が出来ましたら食堂の方までお越し下さい」



シスターさんが去った後、各々準備を整える。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




食堂に着くと、そこには10人程のシスターさんがいた。その中にはマリアさんの姿もあり、小さく手を振ってくれた。


「お待ちしておりました。どうぞお掛けください」


言われるがまま席に着く。

「では皆様、祈りを」



『我らが神、セルティアに感謝を』


「では頂きましょう」



料理を一口食べる。

「んん!美味しい!」


シスターさんたちが出してくれた料理は質素ながらも、味は確かで、とても美味しかった。


「素材本来の味ってやつね」



「気に入って頂けて何よりです。この街は植物や動物が育ちやすい環境ですので、下手に味付けをしなくても美味しいんですよ」


「なるほど……」



「確かにこの街ってポカポカしてるし過ごしやすい、良い街よね」


「だから観光客も多いんですかね〜」


「あ、そう言えば観光客で思い出したけど、人間以外の観光客、ちょっと少なくない?」


「あ!わたしも思いました!」

アビィちゃんも手を挙げる。


「そうなの?」


「はい!わたし、半獣人だからか、『同族居ないかな〜?』って良く探したりしているんですけど、この街ではあまり……と言うか1人も見てません…」



「あら、それは気付かなかったわ。確かに言われてみれば獣人もあまり見ないわね」



「そうなのよ。アタシがティエスで買ったパンフレットの写真には色々な種族が写っていたんだけどね」



「何でですかね?」



「あ、さては今の代表が人間以外の種族に対して酷い扱いでもしたんじゃないの〜?」

ティナさんが嫌味を言う。



「その様な事はありませんよ」

シスターさんの1人が言う。



「でも確かにエリックって、ティナやアビィちゃんに対しても冷たいわよね〜」


「その様な事はありませんよ」

別のシスターさんが言う。


「でも昨日、夕食をご一緒した時も、ティナさんとの出会いの話を聞く時は目の奥が笑っていなかったというかなんというか……」


「あ!それアタシも思った!隠せてないのよアイツ!」





「「「その様な事はありませんよ」」」



「えっ…?」


複数人のシスターさんが同時に言う。

マリアさんはその様子を見てあたふたしている。



「何なのよ…一体……。………ッ!?」

急にティナさんが立ち上がる。


「ティナ?どうしたの?」


「ティナ様、どうか致しましたか?」

シスターさんも尋ねる。



「い、いえ、何でもないわ」



「皆様、お食事はお済みの様ですね。付き合って頂いてありがとうございました。今後もセルティアでの観光、楽しんで下さいね」



笑顔で言うそのシスターさんの顔は、どこか恐怖すら感じた。


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