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第31話、俺たちと教会と信徒の国

前回のあらすじ!

事案!ポーション!ヒーラー探し!




そんなこんなで俺たちは、ヒーラーを探しにティエスにある教会に来ていた。


「こんにちは〜?」

そっと扉を開ける。


教会の中にはシスターさんが何人かいるが、思っていたより数は少なかった。



「ようこそいらっしゃいました。皆様の噂は聞いております」

そう言いながら1人のシスターが近付いてくる。


「私はこの教会の代表の務めております、モリアナと申します。以後、お見知り置きを」


「初めまして。私はリンと言います」

そう言い各々の紹介をする。


「冒険者の皆様がいらしたと言うことはパーティーメンバーにシスターをお探しという事で宜しいでしょうか?」


「はい!」


「そうですか。では早速紹介を……と言いたいところなのですが、申し訳ありません。現在、この教会では紹介出来る程の余裕が無いのです」


「それは…どういうことかしら?」

フィーが眉をひそめる。


「説明致しますと、冒険者のパーティーに入るシスターと言うのは、それなりの実力が無いといけません。加えて、最近の魔物の活性化により、シスターの需要が高まり、不足しているんです」


「ですので、別の街の教会に行っていただいた方がよろしいかと。お力になれず、本当に申し訳ありません」

モリアナさんは申し訳なさそうに頭を下げる。


「そういう事なら仕方ないわよ。でも困ったわね。どの街に行こうかしら」


「確実にシスターを迎え入れるならば『信徒の国 セルティア』をオススメ致します」


「信徒の国……聞いたことがあるわ。何でもシスターを育成する事に特化した国で、国民もみんな信徒だって」


「その通りでございます。よろしければ私の方からも手形をお渡しいたします。あちらの教会で見せて頂ければ何かとスムーズに進むかと」


「それなら有り難く頂くわ」


「では少々お待ちを」

そう言うとモリアナさんは教会の奥の扉に入っていく。



一枚の紙を持ってモリアナさんが戻ってくる。

「こちらが手形になります」

「皆様に神の加護があらん事を」




教会を出た後、準備を整える。

ギルドのみんなやレイラさんにも挨拶をした後、馬車に乗る。


どうやらかなり離れているらしく、3日はかかるそうだ。


「どんな国なんでしょうかねっ」

アビィちゃんは緊張とワクワクが混じったように言う。


「聞いた話では、治安も良くてご飯も美味しいらしいわよ。ただ、異教や神を冒涜することは御法度らしいわ」



「そりゃ自分の大切な人を冒涜されたら怒るわよね。ま、普通にしてれば平気でしょ」


「あと、祈りによるポーションの作成を最初にした教会が中心の国らしいから、かなり潤っているらしいわよ」


「この世界のポーション事情を一新するほどの功績だものね、そりゃ儲かるわ」



「そう言えば、どんな神様を信仰しているんですか?」


「セルティアはティエスの様な多種族国家では無く、人間のみで構成されている国なの」

「だから信仰する神は、人間を作ったと言われる『セルティア』ね」


「神様の名前をそのまま国の名前として使っているんですか?」


「えぇ、そうなるわ。そのくらい信仰が厚いという事でしょうね」



「「人間の国……」」


ティナさんとアビィちゃんが同時に俯く。


「観光客として色々な種族が訪れる事も多いって聞いたことがあるわ。きっと平気よ」

フィーが笑顔で言う。


「そ、そうですよね…!」

アビィちゃんは少し元気が無さそうだ。


「もしアビィちゃんやティナさんにいちゃもん付ける人がいたら私が代わりに怒ってあげますから大丈夫ですよ」

そう言ってアビィちゃんの頭を撫でる。



「えへへ……」

アビィちゃんは耳をぴょこぴょこさせている。



「今から心配してもしょうがないわ。まだ出発したばかりだしね」


「そうですね!のんびり待ちましょう!」


ティナさんの方を見ると、俯き、元気が無さそうだった。

「ティナさん?大丈夫ですよ!何かあってもみんなで守りますから!」


「大丈夫じゃないわよ………」

「何一つ大丈夫じゃないわ………」


「ティ、ティナさん…?」


「守る?守るって何よ。だったら早くどうにかしてよ」


「ティナ!?貴女まさか……!?」



「そのまさかよ」

そう言うとティナさんは顔を上げる。




ティナさんはとんでも無く顔色が悪い。

そして一言こう言った。













「酔った」

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