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真実

051


俺は場所を天子公園に移し結界を張り、

優斗くんと真白のお嬢様に話を始めた。

優斗くんの手にはゴッドアームが握られている。

「長話になるよ?」

「ああ聞きますよ」

「俺が執行者になってからの話だ。俺はそれまで執行者のテストに何回も落ちていた落第天使だった。6回目くらいだったかな?俺が執行者のテストに合格したのは。俺は10番目の執行者として色々な任務に赴いた。凶悪な罪を犯した人間を罰したり、悪魔達とも戦ったりしたよ。大変だったな~天界への信仰を上げるのは。

そうだある執行者と共に任務についた時だ、神さまの真意を知ることになったのは。

神さまは人間の選別を行おうとしている下界のリセットだ。あれは驚いたよ耳を疑ったね。

俺はその選別を行うのをなんとしても止めたかった。本当だよ?

ある時、神さまと直接1対1で話会える機会があってね。俺は何をしたと思う?

ゲームさ、地上のゲームで言えばチェスみたいなものだね。それで勝負を挑んだ。

俺は心を読む力を持っているからね。神さまの心を読んで戦った。もちろん神さまも俺と同様に心を読む力を持っていた。万能の存在だからね。

ゲームは拮抗した。だが神さまもミスするんだなって思ったよ。一手ミスしたんだ。

神さまがね。俺はそこをチャンスと猛攻をかけゲームに勝利したんだ。

そして神さまが1つだけ願いを叶えてやると言って来たんだ。

俺は言った地上のリセットを止めて下さいと。

答えはNOだった。神さまも頭が固いよね。俺は頑なに願いを頼んだが駄目だった。

そんで最終的に願いを変えたんだ。『あなたの力を半分下さい』と

すると神さまは面白いと自分の右腕である神具ゴッドアームを俺に渡したんだ。

だけど神さまは、たかが一天使に負けたことが悔しかったんだろうね。

その後ある日、ある執行者に話をしたんだ。ルシフェルにゲームで負けたとね。

その話がさらに脚色されて他の執行者達に伝わり、俺は天界の裏切りもの扱いさ。

ひどい話だろ?俺は他の執行者達に消される前に神具を何品か奪い堕天した。

逃げる為にね。そして偶然的に数少ない適応者であるキミの元へ降り立った。

神さまは下界のリセットが今はできない。なぜならばそこにゴッドアームがあるからだ。

100%の力がないとできないんだよ。万能の存在ではなくなっているんだよ。

それで執行者を俺の元に派遣してくるんだ。俺を捕まえて下界をリセットするためにね」


「・・・・・・」

「今のが俺がキミに救いを求めた事実の真実さ」

「わからない」

「何がだい?」

「どちらが真実なのかわからない」

「そうだね。俺は確かにキミを騙していた。外す言葉も教えていなかった。

ただ俺はキミに助けて欲しかった。この話もいずれしようと

思っていたのだけどね」

「3日後です」

と彼はゴッドアームを自分の腕にしまい始めた。

ギョルルルルルルルルルルと激しい音を立ててゴッドアームは彼の腕に戻った。

「え?」

「僕がどちらの答えが正解か選ぶのはその時です」

「・・・・・・そうか」

「その時までさよなら。ルシフェロさん」

「ああわかったよ優斗くん」

と俺は結界を解き、優斗くんと真白のお嬢様と別れた。

「・・・・・・3日後だね」

俺は空を見上げた。

空は曇り今にも雨が降り出してきそうな空だった。

俺は優斗くんの部屋に戻りパンドラを持ち出し外へ出た。

雨が降ってきたが俺は傘をださず雨に濡れた。


052


僕は真白と共に真白の家に戻った。

途中雨が降ってきたので傘を具現化して雨を避けた。

大雨だ。

「桐原くん。どっちを選ぶの?」

「・・・・・・」

「やっぱり迷うの?神の力を手放すのが」

「・・・・・・ああ」

「あの駄天使を信じるのかどうかはあなたの自由なのよ」

「なぁ真白」

「何?何でも聞いて」

「仮に僕が神の力を失ったとして真白は僕を愛せるのかい?」

「馬鹿な質問ね。当たり前じゃない」

「仮に強盗事件の時に真白を守れなかったとしても?」

「そうねその時は何もなかったと思うけど、

いずれはあなたとくっつく運命だったと私は思うわ。

あの時にあなたと私があの場にいなかったとしても」

「・・・・・・運命か」

「そう運命」

と真白は僕にキスをしてきた。

僕も真白の腰を手を回してキスに答える。

長いキスだ。

「っは。どうわかった?」

「わかったよ僕の選ぶ選択肢は。ありがとう真白」


3日後 6/25 PM7:00 天子公園


「やぁ早かったね」

とルシフェロさんが出迎える。

「こんばんは」

と軽く会釈する。

「真白さんも一緒なんだね」

「気安く呼ばないで駄天使」

「・・・・・・」

いきなりの真白の毒舌にルシフェロさんが怯んだ。

「役者はそろったみたいだなぁ」

と公園の入り口に僕の夢に出て来た青い長い髪の男が現れた。

服は白いコートで両手にはトンファーが握られていた。

「そういや名乗ってなかったなぁ俺の名前はラファエル。断罪の執行者だ」

ラファエル。その名前は知っている。

「夢で会いましたね。僕は桐原優斗です」

「知っているよ。馬鹿か馬鹿だな。ターゲットの名前を俺が知らないでどうする?

ルシフェル、よく逃げずに待っていたな。ククク歓心したぜ」

「そりゃどうも」

公園のベンチに座っているルシフェロさんが立ち上がった。

「ルシフェル周りに結界を張れ!!裁きを執行するぞぉ」

ルシフェロさんは公園の周囲に結界を張り、準備を整えた。

「よぉし準備はできたな。いいぜぇ昂ぶってきたよぉ

ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」

ラファエルは下品な笑い声をあげた。

「桐原優斗ぉ最後の審判だ。教えてやったあの言葉を言えー!!」

と僕に近づいてきた。

「・・・・・・」

「あん?聞こえねぇな!!大きい声で言え!!祈れ!!!」

「てめぇをぶっ飛ばす!!!」

僕は右腕を振りかぶっておもいっきりの正拳突きを叩きこんだ。

「げはぁー!!?」

ラファエルは凄まじいスピードで後方に吹っ飛んで行き結界に激突した。

「優斗くん!!伝わったようだね」

「はい!!ルシフェロさん」

「ラファエルの奴、キミがmemento moriを唱えた瞬間

キミを殺そうとしていたよ。しかも真白さんも一緒にね」

「聞こえましたよ。真実の声がアイツの汚れた心が」

と僕は耳からイヤホンを取りルシフェロさんに返した。


話は3日前に逆戻る。

ルシフェロさんと別れたその日の夜

ルシフェロさんは僕のところ、真白の家にやってきた。

「優斗くんコレを」

と手渡されたものは小型の片耳用のイヤホンだった。

「これは俺の能力を固めたものだ。着けると心の声を読む力が入ってくる。」

「これを僕に着けろと」

「3日後それの本当の意味がわかるよ」

「ルシフェロさん僕は」

「言わなくていい3日後だ、3日後に会おう」

びしょ濡れのルシフェロさんはそう言ってどこかへと消えた。


僕はルシフェロさんと握手をした。

ルシフェロさんに僕は怒りの感情は少しあったけど、

この人のおかげで僕は様々な出会いがあった。

恋もした、力も得た、これは運命なんだ。

僕の人生が塗り替えられる物語。桃色の人生が僕を待っている。

あらゆる困難も乗り越えてやるぜ!!


「何ハッピーエンドで〆ようとしてるんだよぉ。馬鹿なのか馬鹿だなぁ」

とラファエルが立ち上がった。

「どいつもこいつも処刑だぁー!!!」

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