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YとYの行方

043

真白ユキには、正直毎回驚かされる。

付き合う前は高値の花やら清楚な感じが素敵だと思っていたが、

こんなにもエロくってワイルドで家庭的だったとは。

女の子ってのは本当にわからない生き物だ。

でも本当に付き合って良かったとは心から思った。

・・・・・・はずだ。


真白の家に着く前に僕達は大型スーパーとコンビニに立ち寄った。

大型スーパーで真白は大量の食材を買った。

両手に抱える荷物を僕は持ち、コンビニの前では、

待っててと言われ入り口の近くで待っていた。

ゴッドアームを手に入れた僕には疲労感は湧かない。

腕力も人間の何十倍にもなっているので、

両手がふさがっていようとも関係なかった。

こういう時にも便利だな。

しばらくして真白が買い物を済まして帰ってきた。

「何を買っていたの?」

「ひ・み・つ♡」

僕達恋人の間では隠し事は絶対無しではなかったのか?

彼女においてはそれは関係ないようだった。

僕だけ秘密無しってちょっと卑怯じゃないですか?と思ったが言えなかった。

また激怒モードの真白さんには戻ってほしくないからだ。


真白の家についた。

『メゾン・ド・白雪』

お嬢様のくせにそこまで高そうなマンションではなかった。

そういえばお嬢様ってことはクラスメイトには内緒らしかったっけ。

「どうぞ入って♡」

とメゾン・ド・白雪の204号室に招待された。

女の子の部屋に入るのって生まれて始めてだ。少し緊張する。

そんな気持ちを僕が持っているのはまだ僕が初々しい証拠か。

なんていえばいいんだろうか。女の子の部屋ってこんなんなんだなと思った。

飾っ気のない葵の部屋とは大違いだ。

2LDKの部屋は女の子らしい家具や電化製品でいっぱいだった。

お掃除ロボルンバもいるし。

真白は買ってきた食材を冷蔵庫の中にしまい始めた。

「なぁ真白バイトとかいいの?」

午後3時50分。いつもはバイトの時間に近づいて焦っているはずの真白だったが、

「辞めたの」

あっさりと返された。

「辞めたの!?いつから?」

「桐原くんが私と婚約を誓ってくれた日からちょっと過ぎに」

けっこう前じゃないか。いつの間に辞めていたんだよ!!

「桐原くんがピュアホワイトファイナンス継いでくれたら私働かなくていいじゃない。だからスパッと辞めてやったわ、こんな感じで」

と真剣を振るポーズを真白は決めた。

そんなあっさり辞めるなよ。と言いたかったが我慢した。

食材をしまいながら真白は聞いてきた。

「桐原くん。あとで服を買いに行きましょ」

「え?なんで?」

「学校が始まるまでここで暮らしてもらうからに決まってるでしょ」

「はい!!?それって同棲って奴ですか?僕達まだ高校生ですよ!!!」

「それがどうしたの桐原くん?」

と真白は真顔で僕のほうを見た。

「私達、恋人じゃない。婚約者じゃない。結婚決まっているよね。その予行演習だと思ってくれればいいと思うんだけど。早いかな?早くないよね?桐原くん」

「・・・・・・早くないです」

「そうだよね♡」

と真白は満面の笑顔を浮かべた。


食材や何やらをしまい終わった後僕達は服屋に向かった。

数日間は泊まることになりそうだったので「てか真白がそう言っていたから」

4枚のTシャツと4枚のパンツあと動きやすい下のジャージ2枚を買った。

真白が全て払ってくれた。あと選んでくれたのも全て真白だ。

僕が金を出すべきなのだろうけど。

僕が金を払おうとすると駄目と言われた。

「こういう時は妻が払うものなの」

もう夫婦プレイって奴ですか?


真白の部屋に戻って僕が最初にしたことは、

両親に電話をかけることだ。

学校が休校になることと、しばらく彼女の家に泊まることになったことを、

留守電サービスで2人に電話した。

葵にも一応電話を入れた。

「お兄ちゃんもうそんな段階まで行ったんだね」

「・・・・・・いやそんなにいいものじゃないと思うよ」

「しばらく帰って来ないんだね、じゃあ練習の続きあるからバイバーイ」

葵はバスケ部の練習中だったらしい。

あと連絡する人・・・・・・ルシフェロさんか。

ルシフェロさんに連絡しようとすると真白が言ってきた。

「桐原くん。裸になって」

「え?」

「早く♡」

どうなる桐原優斗。

僕の純潔はどうなる。

続神んぐスーン。


044


僕は真白に言われた通り裸になった。

「下は脱がなくていいのに。もう♡」

真っ裸になってからいうなよ。

あきらかに僕の股間を凝視してたくせに。

僕はパンツを履きなおした。

「それ取れるんでしょ。見せて」

と僕の右腕を指さす。

「これ?よく本当の腕じゃないってわかったね」

「野生の勘。それくらいわからなきゃ、桐原くんの彼女はつとまらないでしょ」

僕はゴッドギプスを外した。

アルマロス戦以来外したことがなかった生腕を真白に披露する。

「これが私を何度も救ってくれた腕なのね♡」

と真白は僕の右腕に軽くキスする。

刺青まみれの黄金に輝く右腕。

それを愛おしそうに撫でる真白。

「いつから?この腕を手に入れたのって」

「強盗を撃退した日だよ。最初はただの便利なアイテムだと思っていたけど、呪いのアイテムだったんだよね。天使達に狙われることになるなんて予測してなかったんだよね。でもさこの腕には感謝しているんだよ。友達もできたし、何より恋人ができた」

「今までは天使達を撃退してきたんだよね、もし桐原くんより圧倒的に強い天使が来たらどうするの?勝てる?」

「・・・・・・」

「わからないの?」

「勝つ。いや勝てなきゃならないだろ?僕達の未来の為にも、何が何でも勝つつもりだよ。」

これは心の底からでた言葉だ。

ゴッドアームのおかげで僕の人生は大きく変わった。

この腕が無かったら、本当に僕はしょうもない人生を送ってきたことだろう。

そしてこの愛する彼女、真白ユキとはくっつけなかったわけだし。

「ん♡」

と急に真白にキスされた。

真白は制服を1枚1枚脱ぎ始めた。

「真白さん?」

英雄ヒーローはいつ死ぬかわからないものだもんね。思い出のひとつくらいつくってもいいんじゃない?

桐原くん。しかも高校生の内に」

とお互い下着1枚ずつになった。

真白はスレンダーな印象があったが、出ているところは出ているエロボディだった。

真白は着やせするタイプのようだ。

「真白いいのかな?」

「何がよ?桐原くん」

「こんなに早く思い出を作って」

「コンドームは買ってあるわ」

「準備が良すぎる。まぁひとつだけ確認をとりたい」

「何よ」

「ゴッドアームを解放している状態だったら、僕手加減できないぜ?」

「のぞむところです♡」

僕達はお互いの下着を剥ぎ取り、

ベッドに倒れこんだ。


その晩は真白の手作り料理が待っていた。

真白曰く料理の腕も一流らしく、本当に料理屋で出てくるくらい旨かった。

弁当も真白のお手製だったから元々料理の腕に関しては言うこと無しだったけど、

Hの描写が無いだって?

それは全年齢対応の小説ですからね。

僕達の熱いプレイを活字として表すのであれば、

R15、R18は間違いないからね。

それ位僕達は激しく求めあったのだ。


「桐原くん。本当に初体験?あんなに激しいなんて。私ビックリしちゃった。」

「僕も伊達にエロい本とか読んでるだけじゃないんだぜ?」

「うわエロ・・・・・・今度桐原くんの家に遊びに行ったら

そういう本全部没収ね」

「・・・・・・」

(真白にだけはエロとは呼ばれたくないが・・・・・・)

とにかく話をもとに戻そう。

「真白本当に料理上手だよな料理教室でも通っているの?」

「全部独学よ」

「マジでこのグラタンとか金取れる位だと思うぞ。いやマジで」

「それは桐原くんのお嫁さんになる為に努力してますからね。

『花嫁修業も早いほうが花』って言うじゃない。この格言、

今私が考えたんだけどね」

「そっか苦労しているんだな」

「お互い様。桐原くんも私の為に強くなろうとしているんでしょ?

なら夫を支えるような妻になれるように私はありたいからね」

「・・・・・・夫婦か」

「ちなみに私は、高校を卒業したらすぐに結婚したいと思っています」

「流石に早いよ」

「何?不満?結婚は早いに越した方がいいじゃない」

と食器を下げ始める真白。

僕もそれを手伝った。

「洗い物は僕がやるよ」

「そう。ありがとう。じゃあ私は風呂を沸かしてくるわね」

「わかった」

「もちろん二人で一緒に入るのよ。身体の洗いっことかしましょうね」

「・・・・・・わかった」

この娘発言がいちいちエロすぎる。

ま。そこも僕の真白の好きなところの一つではあるんだけどね。

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