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闘いの終わりに

035


ドパーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

と公園の中は全て吹き飛んだ。

唯一設置されているベンチも粉々に跡形もなく吹き飛んだ。

僕もアルマロスの言葉の真意を知るのに対処が少し遅れて、

爆発の直前ジャンプしたので即死は免れたが、

両足を爆破の衝撃で無くしてしまった。

信じられない激痛が全身を駆け巡った。

僕は両足を失った状態で地面に落ちた。着地なんて無理だった。

両足を失った僕のところへアルマロスは追撃に水の虎を作って放って来た。

「これで終わりだよ桐原くん」

痛みのせいか再生のイメージがわかない。

まずい。このままでは死ぬ。

人間は死ぬ前が一番冷静になれるようだ。

飛んでくる虎もゆっくりに見えた。

『神にも悪魔にもなれる力を手にしたんだよ』

とルシフェロさんの言葉を思い出した。

「神にも悪魔にもなれるなら僕は怪物になる」

と左腕を触手のように伸ばして、

アルマロスを何重にも拘束した。

「うえぇなんだこれ★」

そしてそのままアルマロスにいる方向に向けて体全体を引き寄せる。

水の虎もギリギリで躱せた。

そのまま渾身の右腕の一撃。

ゴッドアームでの一撃をお見舞いしてやった。

引っ張る力と合わせてもの凄い破壊力を生んだパンチだ!!

「げいじっ」

アルマロスはそのまま地面に前のめりに倒れた。

僕は追撃を叩きこもうと右腕を振りかぶった。

「そこまで優斗くんの勝利だ!!」

と異次元空間の中からルシフェロさんが出て来た。

「初めてやってみたけどうまくいって良かったよ。アルマロスの奴。俺ごと吹き飛ばそうとしていたからね。いやー焦った焦った。それより足治さないの?」

と言われ自分の両足が欠損していることに気が付いた。

「痛って―――――――――――――――!!」

さっきまでは焦って痛みを忘れていたけど思い出す、いや気づくと痛い。

僕は冷静さを取り戻して両足を再生させた。

ルシフェロさんはアルマロスのほうへ歩いて行った。

アルマロスを吸収するためだ。

勝負とは残酷である。

僕も殺されれば右腕を切り落とされて、ルシフェロさんも拘束される。

その覚悟がなければ今回負けていたのは僕であろう。

それぐらい追い詰められていた。

ルシフェロさんがアルマロスを掴み吸収を始める。

「ルシフェロさん。アルマロスを吸収しないでなんとかする方法ってないですかな?」

「ん?何を言っているんだい。優斗くん。こいつはさっきまでキミを殺そうとしていた奴だよ今更甘いことをいうなんて、キミは本当に大甘だね。」

「でもアルマロスとはいや水島とは友情めいたものを感じたんです。」

「友情?それもこれも全部演技だろ?キミを観察する為の演技じゃないのかい?」

「それは・・・・・・」

言葉が出て来なかった。

いまさら殺しあった相手を救おうとは僕が甘すぎるのはわかっている。

「キミの気持ちはわかったよ。でも俺が行う行為は後に残酷な結末になると思うよ」

とルシフェロさんは前と違う光を放ってアルマロスを吸収しはじめた。

ルシフェロさんの手の光が消えて、アルマロスいや制服姿の水島がそこに残った。

「天界の記憶は全て消去させてもらったよ。こいつが思い出すことは2度とないだろうね。人間でもないし天使でもない存在にしてやったよ。それしかこいつを完全に吸収しないで置く方法は無かったからね。全てはキミが選んだやり方だよ。残酷だとは言わないで欲しいな。」

と言ってルシフェロさんは神輪・ポセイドンをアタッシュケースの中に収納した。

僕はアルマロスだった水島を背中に担いだ。

「何しているんだい?優斗くん。もう帰る時間だぜ」

「水島を家まで送ってやります」

「なんでそこまでアルマロスを庇うんだい?」

「友達だからです」

「・・・・・・そっか俺は先に帰っているよ」

「じゃあルシフェロさんまた後で」

僕は水島のポケットを探り、サイフに入っていた学生所の住所まで送ってあげることにした。

「水島こんな残酷な結果になってしまってゴメンな・・・・・・お前とずっと友人だからさ」

そう言って僕は歩きだした。死んだように眠っている水島を背負いながら。


036


「お兄ちゃーん朝だよー」

「桐原くーん朝だよー♡」

「葵はともかく・・・真白、なんでいるの?」

僕のベッドの前に妹と彼女が並んで立っていた。2人とも制服姿である。

ギャルゲーならば興奮ビンビンのシチュエーションであるが、

午前6時30分から真白が僕の部屋の中にいるのは謎だった。

そもそも家に招いたことも今まで一度もないし。

「恋人に向かってなんでいるの?って酷くない?」

「うん。お兄ちゃん酷いと思う!!」

二人の女の子に非難された。結構なダメージである。

「でも真白何でいるの?」

怒られること覚悟で再度真白に聞いた。

「桐原くんの親御さんへの婚約者としてのご挨拶♡」

「へーそうなんだー」

棒読みである。

この娘の僕へのアピールは日に日に過激になっている気がする。

惚れた弱みで何も言えない僕ではあるが。

「パパも来ているのよ。桐原くんの両親朝から早いって聞いていたからパパと共に来たんだ。パパもこの時間しか時間あいてなくて」

「へーそうなんだー・・・・・・じゃないよ!!!」

と僕は急いで1階に降りた。

本当に真白のお父様がリビングで僕の両親と楽しそうに話をしていた。

「やぁ優斗くん。おはよう。こんな時間にゴメンね。まぁ前に挨拶しにいくと言っていたからそこらへんは大丈夫だよね」

「お父様もうあの話は済んだのですか」

「うん。君のご両親にも認めてもらえたよ」

「・・・・・・それじゃあ」

「両家公認の仲さユキと優斗くんは」

手回しが早すぎる。さすが世界に誇るピュアホワイトファイナンスの会長だ。

タタタタと葵が階段を降りて来た。

「みんなー朝練だからもういくね~」

と元気に出ていった。

「私も会社があるのでここらで失礼いたします。ではまたおあいしましょう」

と真白のお父様も家を出ていった。

高級車に乗る真白のお父様を家族3人で見送る。

両親も仕事で忙しそうだったが、

僕と真白の関係などを聞かれ、僕はそれに答えた。

逆玉の輿ねと母に言われたりした。

両親達もそれぞれの仕事に出ていった。

そういえば真白が2階から降りて来ないので様子を見に行くことにした。

すると真白がうつ伏せで僕のベッドに寝転んでいた。

「真白何しているの?」

「桐原くんの匂いや温もりを全身で感じているのよ」

「変態か!!!!!!」

「あなたの前だけでは変態でありたいのよ♡」

と訳がわからないことを言われた。

真白がベッドから降りないので起こそうとすると、

逆に真白に抱きしめられベッドに押し倒されてしまった。

馬乗り状態だ。もちろん僕が下で真白が上だが。

「桐原くん。私のこと愛している?」

「もちろん愛しているよ」

「じゃあこのまま・・・・・・」

と真白が制服のリボンを解いた。

「いやいやいや。まだ僕達は付き合って1ヶ月くらいしかたってないじゃないか、流石にそれは早すぎるよ」

「ベロチューしたあとにすることって言ったらこれしかないじゃない」

と真白はまた制服を脱ごうとする。

「真白。学校と私生活で性格が違いすぎるよ」

「それは猫かぶってますからね~♡」

完全に真白の目はマジだった。完全にやる気満々である。

「もう少し清い関係でいようよ」

と僕はヘタレ発現をした。

「もう!!家に誰もいないからチャンスと思っていたのに~」

と真白はベッドから起き上がり制服を着なおした。

「まぁこれからいくらでもチャンスはありますからね~♡」

「そ、そうだね」

僕の彼女がエロに目覚めたのか、それとももとからエロかったのかは、

永遠の謎にしておきたい。いや。

僕が着替えている時も裸を凝視されていたので、やはり後者なのだろうか。

僕も高校の制服に着替えた。

「うん。桐原くん。いい身体してるよね♡」

「・・・・・・」

このドエロ。


朝早かったので、二人で学校近くのマックに向かった。

僕達は同じてりやきマックバーガーを注文した。あとサイドメニューのポテトとドリンクも。

「おっす☆桐原くん☆」

「よぉ水島。奇遇だな」

水島は朝から元気な登場だ。ですが、スケートボードでの店内へのご入店はおやめください。

ちなみに水島は昨日おぶって送り帰した時に、

こいつの部屋の鍵を借りて部屋の中にいれてやった。鍵は大家さんに閉めてもらった。

昨日の闘いの記憶は完全に消えているのだろうけど、

水島には少し頭があがらない僕である。

「俺っちもご一緒していいかい?」

「ああいいぞ」

「やったぜー☆」

と水島はレジに向かっていった。

「桐原くん。水島くんと友達になったんだね」

「うん。昨日のゲームバトルで負けてね。まぁそこから友情が芽生えたってやつかな?」

「男の子って単純だもんね~」

「そうだね、本当にそう思うよ、単純単純な生き物さ。男ってやつはね・・・・・・

そういえばさ、真白なんでバイトしているの?」

「ん~とちょっと言いづらい話なんだけどね」

「うん」

「お嬢様だと世間にバレたくないんだ」

「・・・・・・なるほど」

お嬢様もなかなか大変である。

「何々何話しているの~?」

水島が大量のハンバーガーを抱えてやってきた。

「恋人同士の秘密です~」

と真白が答えた。

「てか水島。朝から食いすぎじゃないのか?」

「ん?これ?全然足りないよ全部のメニューを喰いつくしても足りないくらいだよ」

と両手にハンバーガーを持って食い始める水島。

「そうそう、来週から俺っちここで働くことになっているんだよね~☆」

「バイトしなきゃその量は毎回食えんよな」

「そ~ゆ~こと☆休憩中に余ったバーガー食えるかもしれないしね~☆」

「そんないい条件があるか!!!!」

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