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第9番階級執行者レミエル戦

019


「お!練習は終わりかい?中々いい動きしてたよ優斗くん」

とルシフェロさんがベットの上から言って来た。

「あと2時間。あっという間でしたよ。僕はここまで動けるようになるとは思いもしていませんでした。やっぱり人間。死がかかっていると本気出せるんですね」

「そうだね。僕はキミが負けるとは少しも思っていないよ。むしろレミエルを一方的に攻めることができるんじゃないかな?とも思っている位だしね」

嘘か本当かはわからないが、やれることはやったと思う。

僕はルシフェロさんに、シャワーを浴びてくると言って1階に降りた。

たいして汗はかいてないけど、気分転換だ。

僕は冷たいシャワーを浴びる。

そして体が冷えたのを確認してから僕は温かいシャワーを浴びた。

これが僕のリフレッシュするシャワーの浴び方だ。

入念に全身を洗い浴室を出た。

禊みたいなものなのかな。

僕は2階に戻り、動きやすいスウェットの上下に着替えた。

「行きましょう」

「行きますか」

とルシフェロさんと共に玄関へ向かう。

親と葵には少し運動してくると言って家を出た。

ルシフェロさんは赤いアタッシュケースを持って出た。

22時30分。

決戦まであと1時間半。

僕達は天子公園へと向かった。決戦の舞台である。

レミエルが待ち構えていると思うと緊張したが、レミエルは公園の中にいなかった。

「アイツのことだ下界を楽しんでいるんだろう」

とルシフェロさんは言った。

「天界ってそんなにつまらないところなんですか?」

とルシフェロさんに聞いた。

「うん基本なにも起きないところだからね」

「なるほどそれでルシフェロさんは堕天したんですね」

「大まかに言えばそうだね。理由は他にもあるけど、暇で暇でしょうがなかったっていうのは本音かな。そういうところでは俺もキミと同じだね」

ルシフェロさんも僕と同じく暇人だったらしい。

まだ時間があったので僕は軽いジョギングや柔軟体操をして体をほぐした。

明日、葵の応援に行こう。

明日、真白さんに告白の返事を言おう。

なんか死亡フラグっぽいのが立ってしまったが、まぁ気のせいであろう。

僕の明日への希望が勝利に繋がると信じて僕は走った。

「お!!逃げずにいるじゃねぇかヒッヒヒ。待ち遠しかったぜ~」

決闘まで丁度1時間というところで、レミエルはやってきた。

「そっちこそ来ないんじゃないかと思っていたよ」

とルシフェロさんは言った。

レミエルが公園の中に入って来た。

「おいガキ少しはゴッドアームの本質を理解したかぁ?ヒッヒヒ久しぶりの戦闘なんだ。マジで俺を興奮させてくれよぉヒッヒヒ」

とレミエルは公園のベンチに座った。

僕は無視して走り続けた。

ルシフェロさんはアタッシュケースから粉洗剤の箱のようなもの取り出し、公園の四隅を中心に粉を撒き始めた。

「おっ!!結界か。俺も本気で暴れれるってことだなヒッヒヒ」

「そ。そういうこと」

と公園の周りに粉を撒いたあとルシフェロさんは粉洗剤の箱をアタッシュケースにしまった。

「結界って何ですか?」

と僕はルシフェロさんの所に走って聞ききに行った。

「こんな町の真ん中でワーワー戦えるわけないだろ?騒音と衝撃を吸収しているのさこの粉はね」

僕は公園の入り口の方に向かった。

壁だ。見えない壁が出来ていた。

「外部からこの公園の中を覗くことも無理だよ。決闘だからね。これくらい用意しておかなきゃね。これはニュースになったらまずいことだからね」

四方はこの粉のおかげで壁ができているようだ。

「ルシフェル!!そろそろ時間だぞ!!」

とレミエルは叫んだ。

僕の時計でも決闘まであと10分だった。

「準備もできましたし、そろそろ始めますか。優斗くんゴッドギプスを外して」

とルシフェロさんは僕とレミエルを呼んで公園の真ん中へ集合させた。

僕は言われた通りにゴッドギプスを外した。

ギプスの下から刺青まみれの金色の腕を久しぶりに見た。

「さぁお互いに準備は出来ましたかな?」

ルシフェロさんの質問を受けてレミエルは、異次元の裂け目(?)を開けて、ホルスターに収納されている2丁のリボルバー拳銃を取り出した。

ホルスターを腰につけて、両手にリボルバーを持った。

神銃・ケルベロス 名前の通り銃身に狼の装飾が施されていた。

僕の方は素手なので準備は完了していた。

「じゃあもうすぐ決闘をはじめます。OK?」

とルシフェロさんは僕とレミエルに聞いた。

「いつでも殺れるぜ」

「こっちも大丈夫です」

ルシフェロさんがアタッシュケースの中から棒を出し地面に線を2本引いた。

「2人ともその位置まで離れてね。ルールは単純。どちらかが戦闘不能になるか、ギブアップ宣言を行うまで決闘を続けて下さい。俺に攻撃するのは反則ですよ」

ルシフェロさんが引いた線は、両者の間合いを取るには十分の距離で、素手の僕には不利な気がしたが何か裏があるんだろうか?。

僕とレミエルはその線の位置まで移動した。

「じゃあ0時00分まであと10秒前。10、9、8、7」

とルシフェロさんがカウントダウンを始めた

流石に緊張する。僕は生まれて初めての決闘に昂ぶっていた。

「6、5、4、」

真白さん、葵、堂島さん、父さん、母さん。

応援していてください。

「3、2、1」

行くか!!

「0!!」

決闘が始まった。


020


ドパン!!。ドパン!!。

「がはっ」

僕は右の側頭部にかなりの激痛と衝撃を受け、地面に倒れた。

レミエルは真正面にいるのに横から?。

倒れる前にこの眼で見たレミエルの左腕は無く。

僕の顔の横に出現していた。

しまったレミエルは異次元空間を自由に操れるのだった。

いきなり僕は右の側頭部をリボルバーで2発撃たれたのだった。

「ヒッーヒヒもう終わりかガキー!!!」

とレミエルは挑発するように笑う。

僕はすぐさま立ち上がりファイティングポーズをとった。

「そうこなくっちゃなー」

レミエルは両腕を異次元の中に入れた。

どこから銃撃が飛んでくる?

ドパドパドパドパドパドパドパドパン!!!

「ぎっうぐっ」

後ろと前からだった。レミエルは僕の後頭部と腹部に腕を出現させ、計8発の銃撃を浴びせてきた。

銃撃は僕の腹部を貫通し、腹部からは大量の出血が吹き出た。

後頭部からも激痛はあったが貫通はしてないようだった。

「ヒッヒヒ連続で弾丸を浴びせれば貫通するんだな~」

とレミエルは笑う。

僕は腹部の痛みを抑えるように右手で傷の箇所を覆った。

実際の拳銃とは威力が段違いだ。

そしてこの距離だ、僕には不利すぎる。

レミエルは自分のホルスターに両手のリボルバーをしまった。

『リロード』

ホルスター『?』からそんな機械音がした。

リロード?弾数は無限ではないのか?。

僕は走った。腹部の激痛を抑えながら。

とにかく接近戦に持ち込まなければ勝ち目は無い。

僕はレミエルに渾身の一撃を喰らわせるべく、右腕を振り上げた。

僕が繰り出したアッパーカットは空を切った。

レミエルがいない?。

「おせぇよガキヒッヒヒ」

後ろからレミエルの声がした。

テレポート。奴は瞬間移動もできるのだった。

うかつだった。

すぐさまレミエルはホルスターからリボルバーを抜き、撃って来た。

ドパン!!ドパン!!ドパン!!

僕はその銃撃を躱し、拳を叩きこんだ。

その拳も空を切った。

テレポート。

銃対素手だ。不利なことはわかっていたけど、ここまで不利だとは。

レミエルは公園の入り口の前から出て来た。

「ヒッヒヒ。当たらね~な~」

とレミエルは言いながらまた両腕を異次元の中へ入れた。

常に動き続けなければただの的だ。

僕はレミエルのほうへ迂回しながら走って近づいた。

ドパドパドパドパドパドパドパン!!

レミエルの両腕は僕の左腕の前に出現し7発の銃撃を左腕に浴びせてきた。

僕の左腕が宙を舞った。大量の血と共に。

「ぐあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁ」

連続して銃撃を浴びた左腕は千切れて飛んでしまった。

想像を絶する痛みが左腕を襲った。

だが僕はレミエルに一矢報いることができた。

レミエルの左腕を掴んだのだ。

「離せ!!」

とまた異次元を通り、本体のところに戻ろうとするレミエルの左腕を僕は

右腕で掴み、おもいっきり、へし折ったのだ。

「ぎぃえええええええええぇええええええええ」

左腕のお返しだ!!

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