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第四話 娼館

見知らぬピエロに裏路地で拘束され、中に投げ込まれた穂高・・・!

その先に待っていたものとはー!

「いらっしゃいませ、娼館へようこそ」

倒れた体を起こして立ち上がると、目の前にタキシードを着た男がいた。

「えっ?しょうかんって何?ここ一体何なの?」

全く意味が分からず、男とピエロを同時に見ると、この状況を作り出した張本人であるピエロは呆れた顔をしながら言った。

「・・・えっ?お前、もしかして何も知らねえのか?」

「・・・はい、そうですけど」

戸惑いながら返事をすると、ピエロはさらに呆れかえった様子で続ける。

「えっ、マジかお前。てっきり初めて娼館に来るってんで、恥ずかしくて建物の外で一人でビビってるんだと思ったんだが、違うの?」

「・・・豪華な建物だなと思ったから見ていただけです、で、”しょうかん”って結局何する場所なんですか?」

キョトンとした顔で聞くと、男とピエロは同時に吹き出した。ピエロが笑いながら続ける。

「ハハハハ!お前面白い奴だな!良いか、娼館っつーのは、女と遊ぶ店だ!分かるか!」

そうピエロに言われて、ようやく”しょうかん”が”娼館”の事だと理解した。そして、次の瞬間、さっきの何気なくした自分の質問が凄く恥ずかしく思えてきた。

「あ、なるほど・・・はっ、なんか、すいませんした・・・そろそろ出ます・・・」

俺は恥ずかしさのあまり、ドアノブに手をかけて外に出ようとした。

「お待ちください。忘れ物です」

声を掛けられ、とっさに振り替えると、男の手には、オ〇ホが握られていた。恐らくさっき倒れこんだ時に落としたのだろう。オ〇ホを落とすのも結構恥ずかしいことだが、もうその時はとっくに恥ずかしさは限界を振り切っていた。

「あ、ありがとうございます、それでは」

短く礼を言って、オ〇ホを受け取ろうとすると、その前にピエロの手がオ〇ホを奪い取った。

「おいお前、これなんだ?せっかくだし教えてくれよ」

ピエロにまたもや笑いながら言われ、もう俺の体力はゼロだ。だが、奪い返す気力も失せていた俺は、何を思ったか、オ〇ホの使い方を彼らにレクチャーしてやることにした。


「・・・マジ?ここに入れるだけで?嘘だろこれ。革命じゃん」

結局俺は、彼らと入り口横のテーブル席に座り込み、10分ほど、事細かにオ〇ホの使い方をレクチャーした。

どうやら彼らも、オ〇ホは素晴らしいアイテムだと思っていただけたようで、オ〇ホを見まわしては感嘆のため息を漏らしている。現世じゃもうすっかり男たちに浸透したそのアイテムは、彼らにとっては化石でも発掘したかのような感動を与えたらしい。さっきの彼らには、俺がこう見えていたのかと思うと、途端にばからしく思えて、気が楽になり、途中からすっかり普通の口調で話してしまっていた。

「わかっただろ?んじゃそれを俺に返してくれ。そろそろ俺は出なきゃいけないんだ」

さっさとここから引き揚げようと思いそう言ったが、彼らは驚くような返事を返してきた。

「待て君、ここで働いて、これを作って売るって手はないかい?」

「えっ?」

予想だにしなかった返答に驚いたが、彼らは構わず続けた。

「町工場と連携して、これを作って男どもに売るんだよ!俺の予想だと、こいつは間違いなく革命だ!悪魔的センセーションを引き起こすこと間違いない!そして売り上げの30%は君にあげよう!な?いいだろ?」

あまりの勢いに圧倒される。だが、穂高の中にも、これならもしかしたらいけるかもしれないという一筋の光のようなものが見え始めてきた。だってこんなに驚かれるのは正直予想していなかったし。

「・・・わかった、その提案、乗ってみても良いぞ」

男たちに言うと、男二人組は感極まった様子で、

「ありがとう!」

と、すごい剣幕で頭を下げてきた。

「本当にありがとう!俺はここの2代目店長のアレクセイ。こいつは門番兼マスコットキャラのビクトルだ。君は?」

「俺は女川穂高。この世界に転生してきて一日目なんだ。よろしく」

俺が手短に自己紹介を返すと、ビクトルは驚いて言った。

「へぇ、あんた転生者なのか!しかも転生一日目!そいつぁ傑作だ!あんた、もうギルドへは行ったのかい?」

「ああ、それはさっき行ってきたよ。その後少し街を回っていたら、何の因果か俺は今ここにいる。本当にこれは何の偶然なんだろうな」

「なるほど、加入するパーティーは決まってたりするのか?」

「いや、まだ決まってない。どうやら俺は魔力が凄いとやらで、酒場にいた複数のパーティーによる取り合いみたいな喧嘩が始まってさあ、それでこっそり抜けてきたんだ。これがステータスだけど、見るかい?」

「はっはっは!あいつら、いつもバカばっかやってやがるからな!本当にうるさい奴らだったろ?どれ、その紙を俺に見せてみろ」

言い終わる前に俺から紙を取り、ステータスに目を通すビクトルと、後ろからのぞき込むアレクセイ。

「どれどれ・・・ん?」

すると、みるみるうちに二人の顔色が変わっていき、紙にのめりこむようにステータスを見始めた。

「おい、穂高君、君、控えめに言って凄いかもしれないぞ」

アレクセイが顔を上げて言う。

「やっぱそうっすか・・・みんな同じ反応をするんすよ・・・」

「あまり知られていない話だが、君みたいな膨大な魔力を持っている人間は、本来なら大賢者として、幼いころから、勇者一行に付き添って旅をしていてもおかしくないレベルだ。君は今日転生してきた者であるが故、勇者にも会っていなければ、経験も未熟だが、戦いをこなし経験を積めば、間違いなく大賢者になれる。きみがこんな下町のギルドでパーティーに加入なんてもったいない。君が望めば、この国の王様は間違いなく君を歓迎してくれるさ。」

「えっ、そんなに凄いんすか俺って」

アレクセイが険しい顔をして言うが、あまり自分の事だという自覚が湧かない。まあ、今日いきなり与えられた能力だから当たり前か。

「俺は君がどうしようが止めない。君が勇者のパーティーに加入したら、長いこと会えなくなるだろうが、それでも何かの縁があったってことさ・・・」

「えっ、店長、なに言ってんすか、ちょっと!」

一人で虚空を見るアレクセイを止め、落ち着かせる。

「そもそも、俺、戦争とか、傷つくのイヤなんで、最初っから行くつもりありませんよ。だって勇者のパーティーとか怖いっすもん。俺死にたくないし、普通に生きていけたらいいんで」

「はっはっは!だってよ兄貴!なに勝手に一人で妄想してんだよ!」

ビクトルが笑いながらアレクセイの背中を叩く。

「なるほど・・・本当にそれで良いのかい?」

アレクセイに聞かれ、俺はためらわずに頷いた。

「そうか、そうか!穂高君、君は本当に面白い人間だ!じゃあ、先ほどの話通り、ここで働かせてあげよう!せっかくだし、三食の飯と寝る場所もつけることにしよう!」

「マジっすか!そんなに親切に、ありがとうございます!」

アレクセイに感謝し、席を立って、テーブル越しに固く握手を交わした。

「はっはっは!良いねぇ!んじゃ、明日から俺の代わりに門番をー」

「いや、ビクトル、きみの仕事内容は変わらないぞ。仕事場に人は増えるが、君はいつも通りの仕事をするだけだ。私の仕事を手伝ってもらう」

「おいおい兄貴、勘弁してくれよ・・・まあ大体予想はついたけど」

「じゃあ、そろそろ仕事に戻れ。まだ閉店まで1時間少し残っているぞ」

「はいはい、分かりましたよ。じゃあ新入り、よろしくな!」

ビクトルはそう言って俺に軽く会釈をすると、玄関口から外に出ていった。

「で、穂高君はまだどのグループにも加入していないわけか。じゃあ、我が娼館の従業員としてこれからギルドに登録しに行こう」

「えっ?今からギルドに行くんすか?」

アレクセイはビクトルが出ていったドアに手をかけ、こちらを手招きする。

「あのギルドは半公営で、冒険者のパーティーの管理が元々の役割だが、今は国民の戸籍作成や、町の商工会同士でパーティーを組んで売上額を競ったり、家族、仕事仲間でパーティーを作ることも多いんだ。」

「なんかすごい適当ですね・・・」

「まあパーティー作成は簡単にできるし、双方にとっても良いシステムなんだろう。うちも娼館の従業員のくくりでパーティーを作っている」

アレクセイがドアを開け出ていくのに続いて外に出る。振り向いて建物を見あげると、本当に立派な建物だ。

「いや~、しっかしデカい建物っすね~」

「ありがとう、先祖から受け継いだ建物なんだ。・・・だが、階数ばかり高くて、縦幅は狭い。建物を上から見ると、細長い長方形の形に見えるよ、こんな感じの」

「そんな、でもこうしてみれば凄い立派ですよ」

アレクセイに続き、ビクトルが立つ門を出ていく。

「おっ、兄貴!これからどこへ?」

「ギルドへ登録へ行ってくる。今日帰ってきたら閉店にしよう」

「おう、じゃ、気を付けて行って来いよ!」

ビクトルに手を振り、町を行く。思えば、先ほどビクトルに捕まらなかったら、俺は全く別の運命をたどってたのかもしれないな。

「・・・ははっ」

「ん?どうかしたかい穂高君?」

「いや、何でも。ちょっと感慨深くて」

「そうかい」

「ところで、ビクトルさんとはどういう関係なんすか?」

「あいつは俺の幼馴染だ。昔からよく助け合ったし、本当に感謝してるよ。あと、あいつはビクトルで呼んで良いよ、あと俺に対しても敬語はいいや。なんかくすぐったいし。」

「はい・・・あ、ああ!・・・けっこう難しいな・・・」

「はっはっは!わかるよその気持ち!君は人が良いからね!」

「そこまで良くはないけどな・・・」

そんなこんなでとりとめもない雑談をしながら歩いてたら、すぐギルドセンターに出た。

アレクセイがドアを開けるのに続き、こっそり中へ入る。

「やあ、誰かと思えばアレクセイじゃないか!こんなところに来るなんて珍しいな・・・って、何でさっきの君がそこに居るんだ!」

どうやらさっき勧誘してきた体育会系の男がいて、秒で気づかれてしまったようだ。他の冒険者からも「あ、さっきのあいつだ!」「なんだ、なんだ?」みたいな声が聞こえてくる。

「グレッグ、穂高君は俺の娼館で、明日から働くことになった。よろしく。」

「え~っ、絶対鍛えたら強くなれるのに?」

「彼は戦いは嫌いらしいよ?」

そう言ってアレクセイは歩き出した。自分も、ギャラリーに向かって会釈しながら歩いて行った。

良いことをして注目を集めるのはそこまで恥ずかしくないのだが、こうも好奇の視線で見られると恥ずかしい。早歩きをして、アレクセイの後を追う。

「やあ、久々だねアレクセイ、今日はどんな用だい?」

「サークルメンバーの追加さ。久々にうちも新人を雇う時期だろうしね」

銀色の長髪をこしらえた、長身のエリーチカとか言った女性店員に言った。

エリーチカは優しい表情をしながら書類を整え、ペンと紙をすばやく取り出した。

「ほら君、ここに自分の名前を書いて、年齢と誕生日はここに、あと所属サークルは・・・アレクセイ、ここは君が書くところだ」

「あ、あざ~す」

彼女に紙とペンを渡され、指示されたところに情報を記入していく。

「・・・よし、完璧だ、ありがとう。アレクセイは良い奴だから、きっと君も大切にしてくれるさ」

「あ、あざ~す!」

「な~に、いいのいいの。私はエリーチカって言うんだ。これからよろしく!」

エリーチカは元気な笑顔を浮かべ、優しく話しかけてくれた。

「ほら、俺も書いたぞエリーチカ。これで良いだろう?」

「う~ん、良いね!ありがとう!じゃあしっかり登録しとくよ!」

「よし、じゃあ穂高君、これで加入は完了だ!そろそろ帰ろう!」

さっさと引き上げていくアレクセイに慌ててついていき、話しかけた。

「えっ、もう帰るのか?」

「もうやることは済んだしな。帰りに市に寄っても良いんだが、ビクトルを待たせているし、今日はもう帰っちゃおう」

「市って、大通りを南に行ったところにあるやつっすか?」

「そうだね。あそこには俺の顔が利く奴らが結構いる。明日、例の"あれ"を作る話を持ち掛けようと思うんだが、多分快諾してくれるだろうね」

「なるほど・・・楽しみになってきたな」

自分も元居た世界のオ〇ホが、異世界で現地人にどれだけ受けるのかは結構気になるし。

もしかして結構受けるかもしれないな・・・なんてことを考えながら思索にふけっていると、

「・・・穂高君?」

「はっ!」

「・・・どうしたんだい、薄ら笑いなんて浮かべて」

「・・・あ、いや、サーセン、なんかワクワクして」

・・・どうやらアレクセイに不審がられたようだ。

「まあいいや、今日この世界に来たばかりで、こうもとんとん拍子に進んでいったら、そりゃあ色々思うところもあるだろう。今日はさっさと寝るといいよ」

「あざす!」

再び歩き出すアレクセイを追いかけ、出口へと向かう。

「お、もう帰るのか!少年!鍛えたくなったらまた来いよ!」

「あざす!でも多分、戦闘とかは勘弁してもらえれば!」

声をかけてきた酒場の連中に、勇気を出して返事をする。

すると彼らもこちらに手を振り返してくれて、素直にうれしかった。前居た社会じゃこんな人と人との関わりは少なかったしな。

扉を開けて、外に出るアレクセイに続き、外に出ると、大分日が傾いてきているのが見て取れた。

アレクセイに続き、娼館までの道をゆっくりと歩いていく。建物の合間を吹き抜ける夕方の涼しいそよ風が気持ちよい。

「お、お二人さん、帰ってきたのか!今日はそろそろ終わりにしようぜ!」

「そうだな。じゃあ今日はもう閉店にしよう」

娼館に戻ると、しっかり門番をしていたビクトルがこちらに気づき、歩み寄ってきた。

門を通り過ぎ、庭に入ると、ビクトルが門を閉める。

「穂高、どこに行ってきたんだ?」

「ギルドに行って、ここのパーティーに加入する登録をしてきた。明日から例のものの製作が始まるぜ」

ビクトルは少し虚空を見て考えるそぶりをしながらも、意味が分かると、にやりと笑って言った。

「ほう・・・なるほどね、あれは間違いなく売れると思うぜ、そしたら少し今よりリッチな暮らしができるかもな」

「明日、南通りの市の連中に、オ〇ホを作る話を持ち掛けるんだが、ビクトル、お前も連れてってやるぞ」

「えっマジ?行ってもいいのか兄貴?」

「大事な商談になりそうだからな、明日は丸いち日店を休むことにしよう、それに、お前がいると、なんだかんだ商談の雰囲気が和む」

「へえ、そいつぁありがとうな、兄貴」

「じゃあ今日はこれからみんなで飯にしよう。飯ができるまで、ビクトルは穂高に館内を案内してやってくれ。穂高君の部屋は、お前の隣で良いだろう」

「ただいまー!」

アレクセイが娼館の扉を開け、中に入る。

「ただいまー!」とビクトルも続けた。

誰もいないのに律儀だなあ・・・と思い、自分も「ただいまー」と言おうとした次の瞬間。

「アレクセイ、なんで今日は帰ってきてもいなかったの?全く、ずっと待ってたのよ・・・ってか、ビクトルの後ろ、誰?お客さん?」

「ああ、彼は今日からここの従業員になった穂高君だ」

視線の先にいたのは、息をのむほどに端正な顔立ちをした、橙色の長髪を携えた少女だった。

「はぁ?あんたまた従業員なんて雇ったの?しかも男って・・・ただでさえ人数抱えてるのに、もう火の車じゃない!」

「まあまあ、落ち着いて落ち着いて。彼は転生者で、俺たちの店を救うアイデアマンになりうる存在なんだ」

二人が言い合ってる中、アレクセイの後ろで、ビクトルにこっそり話しかける。

「あの女の子は?」

「うちの従業員のカテリーナさ。16歳で、うちで最も人気の娘」

「はあ!?16歳で客とそういうことしたらマズいだろ!しっかり対策してんのかよ!?」

16歳だと年齢を告げられ、驚く。いや、異世界ではもしかしたら普通の事かもしれないが、迷惑な客とかに強引にあんなことやこんなことをさせられたりしないのか、もしそんなことになったらどうするんだ。この世界は医療水準だって発達してないだろうに、若いうちからそんなことさせて大丈夫なのかと思った。・・・だが、ビクトルから帰ってきたのは驚くべき答えだった。

「・・・はぁ?お前何言ってんだ?この店は女と遊ぶ店って言ったろ?年端も行かない少女に、そんな酷いことさせるかっての」

・・・頭が混乱しており、ビクトルの言葉を理解するまでに数秒かかった。

「えっ?じゃあ、”遊ぶ”って言うのは、文字通りの”遊ぶ”ってこと・・・?」

「遊ぶって言葉の意味は一つしかねぇよ!もしかしてお前、そういった行為の事を”遊ぶ”って呼んでるのか?」

「いや、違う!断じてそうではない!ただ、俺が元居た世界では”遊ぶ”っていう言葉にはそういう意味もあったんだよ!」

「・・・なるほど、それは申し訳なかった。転生者の元居た世界は、言語は同じなのに、使われている言葉の意味が所々違ったりするのか・・・言葉は分かるのに話は通じない・・・なんだかもどかしいな」

ビクトルは落ち着きを取り戻して、考えるそぶりをしながら言った。

「・・・なんかごめんビクトル、俺ずっとこの店をそういう店みたいな感じに思ってたよ・・・」

「いやいや、言葉のあやってやつだ、これは仕方がない、こっちこそすまなかったな」

「で、この店って結局どういう商売をしてるんだ?分かりやすく説明してくr・・・」

ビクトルに言いかけたその言葉は、耳の近くで発せられたひときわ大きい声に遮られた。

「さっきから聞いてれば、この新入り、失礼な事ばかり言ってなかった?」

「まあまあ落ち着いて、とにかく先に飯を作っちゃおう。飯の時間になったら、みんなで話そう」

カテリーナがこっちを指さしてそう言ってくるのを、アレクセイが落ち着いて収める。

いつの間にか自分の傍にカテリーナが来ていたようだ。自分より一回り小さいが、声の大きさは誰にも負けてないな。

「・・・穂高とか言ったわよね、なに見てんのよ?気持ち悪いんだけど?」

「まあまあ、落ち着いて落ち着いて」

カテリーナが話しかけてきたので、アレクセイの真似をしながら言った。

「穂高、兄貴の真似うめー!」

ビクトルが笑っている声が聞こえてきた。アレクセイは不敵な笑みを浮かべているが、カテリーナは調子が狂ったのか、ため息をついて何も言えない様子だ。

「ああーっもう、調子狂う!とにかく!さっさとご飯作っちゃうわよ!」

カテリーナはさっさと方向転換し、入り口のカウンター奥の扉に入っていった。

「ふう・・・まあカテリーナも悪い子じゃないし、話せばわかってくれるさ。じゃあ、今から30分くらい、ビクトルは穂高君に屋敷を案内してやってくれ。・・・それと穂高君、俺の真似をするのは構わないが、あまり誇張はしないでくれよ・・・」

アレクセイはそれだけ言うと、足早にカテリーナの後を追いかけ、カウンター奥の扉に消えた。

「よし、じゃあ穂高、いまから少しばかり、この娼館を案内してやるよ。・・・だがその前に、さっきの物まね、俺的にはすげー面白かったけど、あまりアレクセイの前でやるのはやめた方が良いかもな・・・」

「わかった、わかったから。もうしないよ」

笑いながら言うと、ビクトルも、いたずらっ子みたいに笑い返してきて、言った。

「まあいいや、来な。この建物を案内してやるよ」

徐々に投稿ペースも上げていこうと思います。

ストーリーは思いついているんですが、やる気が出ないのが最大の悩みです。

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