第一話 転生
面白そうだなと思ったんで書いてみることにしました。
多分モチベーションはいつか尽きると思いますが、なんとか頑張っていくつもりなので、それまで応援してくださったら幸いです。
「女川穂高さん。あなたは24時間の間に30回を超えて自〇行為を行ったため、現世における魂を凍結させていただきました。つきましてはこちらの規約に従ってもらいまして、異世界転生の手続きを…」
・・・何を言っているんだ、この子は?
何もかもが理解できない。
・・・俺、女川穂高は部屋の中でパソコンに映ったオカズを前に自〇行為をしていたはずなのに。
絶頂に達したと思い目を閉じて、再び目を開けた時には、俺は見渡す限り真っ白な空間にいた。
俺の前には椅子に座った知らない少女が一人。書類が山積した事務机で隔たれている。見たところ、16歳くらいか。
「ところで…あの、まずはズボンを上げてもらえませんか?」
放心状態で見つめていた目の前の少女に言われ、はっと我に返り下を見ると、さっき果てたばかりで力なく垂れさがっている俺のイチモツが、下がったズボンの隙間から情けなく露出している。
「あっ、ああ・・・ごめん!違がっ、これは、その・・・!」
俺は慌ててズボンを上げて笑顔で取り繕ったが、少女はまるでゴミを見つめるかのような目でこちらを見ている。
「・・・はぁ~、まあそれは良いんですが、先ほども言ったようにあなたは24時間の間で30回を超えて自慰行為を行いました。よって、神々の掟により、あなたの人間界における魂を凍結させていただきました」
なおもあきれたように言い放つ目の前の少女に、俺は半ばヤケになりながら聞いた。
「人間界で魂が凍結って・・・どういうことだよ?俺の肉体はどうなってる!?それに、ここはどこなんだよ!そもそも君は誰なんだ!ていうか神々の掟って何?」
「はあ・・・まず一から解説させてもらいますと、あなたは先ほどの自慰行為を最後に、こちら側の取り決めである、神々の掟に抵触した罪で魂を凍結しました。まあわかりやすく言えば死んでる状態ですね。今ここにいるのはあなたの残留思念的なもので、肉体はまだあなたのパソコンの前で、下半身裸の状態で情けなく転がっています、この通り」
少女は事務机の引き出しをあさり、水晶玉を取り出して俺に差し出してきた。
水晶玉を覗いてみると、先ほど自慰行為に使用したオカズが映っているパソコンの前で情けなく倒れている、下半身裸の俺が見える。
「ギャ~ッ!!!情けない俺を映すのはやめてくれ!!!これ以上は悲しくなる!!!!!」
俺はまるで女子のような声にならない叫びをあげて、机に倒れ掛かろうとしたが、少女に机を引かれて、そのままの勢いで頭から地面に激突した。
「わかりましたか?このあとあなたは、神々の掟に基づきまして、異世界に転生してもらいます。」
さらっと言い放つ少女。痛みか悲しみか、いつの間にか目に浮かんでいた涙を擦り、俺は力なく起き上がる。
「・・・で、異世界って何なの?ラノベとかでよくあるあの異世界か?そんな世界に俺みたいな屑が行って活躍できるのか?」
「・・・身もふたもないですが、まあ、そう言ってしまってもあながち間違いではないです。中世ヨーロッパ風の街並みをした、魔法が使えて、世界征服を目論む魔王が存在する、典型的な異世界です。」
目の前の少女から意外な答えが返ってきて、俺は驚いた。
「えっ、ラノベ知ってんの・・・?知らないだろうと思ってヤケになって言ったのに・・・」
「あなたたちの世界のことなら殆ど全て知り尽くしてますよ、文化も、政治も、学問も。ラノベだってその一つじゃないですか。まあ、そんな感じで知りたくもなかったことを知ってしまうことも往々にしてありますがね」
・・・マジか。この子、いったい何者なんだよ。
俺にそう考える暇すら与えず、少女は続ける。
「いろいろ考えてる中悪いですが、そろそろ話を元に戻しましょう。あなたは先程、賢者タイムを迎えたと同時に逝ってしまったので、こちら側の取り決めにより、賢者で異世界に転生してもらいます。賢者はあちら側の世界ですと、かなり珍しい役職となっております。」
「イクと逝くを掛けてるのね、それに賢者モードで死んだから賢者って…」
「転生場所はきちんと人間たちの町中、人目のつかない場所にしておきます。それもきちんと周辺モンスターが弱い、あなたみたいな駆け出し冒険者にはうってつけの町にします」
「あ、そういう心遣いはうれしいわ。異世界で困らない最低限の条件はそろえてくれるのは本当に助かる」
「賢者の能力はきちんと備えていますし、転生場所の設定もこれで済みました。これで殆ど転生準備は済みましたね。あとは持ち物の確認ですが…」
女の子はそう言って顔に嫌悪感を浮かべながら、机の中から二本指で俺がさっきまで使っていた赤い国民的自〇行為ツール…俺たちの言葉でいう"オ〇ホ"を取り出した。
「えっ!!!何でそれを君が持ってる~っ!?」
心底驚いた俺が、素っ頓狂な声を上げるも、女の子は心底嫌そうな顔色を一つも変えることなく続ける。
「神々の掟により、違反した人間が魂の凍結時に持っていたものは、オプションとして、余程のものでなければ転生時に持っていくか行かないか選べることができます。例えば服などはもう絶対不可欠なんで、転生時には必ずそのまま転送します。拳銃やカメラなど、向こうの世界に大きく影響を及ぼしそうなものはこちらで没収しますが、食料品や電子機器でない軽い物なら持っていくかどうか選択できます」
「それで俺のオナホは持っていけるモノに分類されてるわけね…っていうか、これ持って行かない選択したらどうなるの?」
「絶対に持って行ってください。いや、持って行かなくてもあなたに害があるわけではありませんが、あなたが使用した後の"それ"を残される私の気持ちにもなってください」
女の子は笑顔を取り繕うも、その瞳の奥からは、絶対に持っていけという殺意にも近い感情が読み取れた。
「もっ…もちろん持っていくよ。別にないかあるかじゃ、あった方がマシだし」
「そうですか…。それでいいんですよ、ではこれを手に持ってください、さっさと転生させますんで」
俺の返事に、女の子はため息を一つつき、安堵の表情を浮かべた。
俺がオ〇ホを手に取ると女の子は椅子から気だるそうに腰を上げた。
「じゃあ、転生作業に移ります。そのまま"それ"を持ったまま、動かないでいて下さい。動いても問題は特にありませんが、集中するのであまり動かないでもらった方が助かります」
そう言うと女の子は右手を前に突き出し、何やら詠唱を始めた。
それと同時に、俺の足元に紫色で円形の典型的な魔法陣が展開された。
「うわっ!」
俺が驚いて後ずさりすると、魔法陣も俺の動きに合わせ、俺の足元へと移動してきた。
少し左右に動いてみるも、なおも魔法陣は俺の足元へと移動する。
そんなことをしている間に、魔法陣は回転を速め、光も強みを増し、オーブのようなものまで出てきた。
女の子の詠唱もどんどん声が大きくなってきた。ていうか本当にこんな感じなんだな。もろRPGじゃん。
俺がそう思って下を見たと同時に、魔法陣がひときわ強い光を放ち、俺はあまりのまぶしさに、目が眩んだ!
「うわぁぁぁ!!!目があ!目がぁ~!!!」
某天空の城に出てくる伝説の悪役を彷彿とさせる声を上げ、俺は反射的に目を閉じ、手からオ〇ホを離し、目を覆った。
まばゆい光が数秒続いた後、徐々に光の強さが収まってきた。
閉じた瞳で、光があまり強くなくなったであろうことを確認し、目を開けると、俺の数メートル前に、一人おばさんが立っていた。
何が起きたのか分からず、周りを見回すと、俺が立っているすぐ横には川があり、周りには何軒か中世ヨーロッパ風の赤い屋根の家が並んでいる。どうやら俺は、本当に異世界に来てしまったようだ。
「あんた…大声をあげてたけど、大丈夫かい?」
少し先に立っていたおばちゃんに心配そうな顔で聞かれたので、俺は「あ、ああ、なんとか大丈夫です!」と返した。
「なら良いんだけど…あ、あと川になんか落ちたけど、あれってあんたのかい?」
おばちゃんの刺した方を見ると、川面に浮かぶ赤い物体があった。
言うまでもなくそれは、俺のオ〇ホであった。
「うぁ…あ、ああ…そうです、ありがとうございます、本当すいません…」
俺はまた声にならない叫びをあげそうになるのを押さえ、その場にかがみ、水面からオ〇ホを拾い上げた。
「あ、色々ありがとうございました、ホントすいません…!」
「あ、いや、全然大丈夫よ…」
色々と恥ずかしくなってきた俺は、おばちゃんに短くそう伝え、その場から離れ、おばちゃんの視界から外れた後、建物の陰に隠れた。
「はあ…ついに異世界に来てしまったのか…、マジで色々やべぇことになってるな…」
俺はそう短く呟き、さっきまでの一連の出来事を思い起こし、大きなため息をついて、その場にへたり込んだ。
全然いい感じに書けませんね。
頭の中で思い浮かんでるイメージを言葉に紡いでいくって言うのは中々難しいと改めて感じました(小並感)
次回もできる限り近いうちに出せたらいいなって思います。よろしくお願いします。