第4話 ゴブリンの住処を襲う
「集落の入口には2匹のゴブリンが立ってるな」
「見張りだね。どうするの?正面から突っ込んじゃう?」
足元にいる詩音が手にした剣をぶんぶん振ってやる気をアピールしてる。
「いや、せっかくレガルライゼファーがあるんだ。正面から行く必要はないな!」
いざ、ゴブリンの集落に突撃だ。
全力疾走したレガルライゼファーの体当たりによって木の柵を粉々に砕く。
ゴブリンは木の柵を破壊して侵入されるとは思っていなかったんだろうね。
どいつもこいつもマヌケ面を晒しちゃってるぜ。
「よし!どんどん狩っちゃうぞー!」
レガルライゼファーの腕で薙ぎ払われたゴブリン達が空に舞って散った。
腕をブンブン振り回すだけの簡単なお仕事ですよ。
こうしているだけでゴブリンがどんどん減っていくんだから楽なもんです。
「私の分も残しておいてよねー!」
遅れてやってきた詩音もゴブリンを倒し始めた。
どうでもいいけど詩音の武器って両手剣なんだな。
「うおおお!ゴブリンの家にお邪魔しまーす!」
外にいたゴブリン退治は終わったんで、ゴブリンの家を調べることにした。
屋根を破壊してダイナミックお邪魔します。
「おや、まだまだ残っているじゃないか」
ゴブリンが部屋の隅で震えていらっしゃる。
小動物なら可哀想で攻撃できなかっただろうけどゴブリンに情けは無用。
なのでゴブリンは1匹残らず経験値となってもらうから諦めてくれ。
ポカポカっと殴ればすぐ済むからねぇ。
「おっゴブリンのくせに結構貯め込んでやがる。こいつは有効に活用してやるぞ」
ゴブリンの貯金を根こそぎ手に入れてしまった。
とんだ棚から牡丹餅ですよ。
これは他のお宅も訪問する必要がありそうですねぇ!
△ ▼ △ ▼ △
ゴブリンの集落が燃えている。
ゴブリンの姿はどこにもいない。
家屋は残らず破壊され火を放たれている。
一体誰がこんな酷いことを……。
「まあ、俺達のせいなんだけどね」
いやー経験値とお金がほくほくですわ。
ゴブリンだからと侮っていたね。
こんなに手に入るなんて思っていなかったよ。
「よし、じゃあ撤収するか。ここにもう用は無いからな」
「そうだね……ん?お兄ちゃんあそこにまだ1匹残ってるよ!」
詩音が指差す方には確かに1匹のゴブリンが残っていた。
全滅させたと思っていたがそんなことはなかったらしい。
ゴブリンはサーベルを片手に襲い掛かってきた。
無謀な奴だなぁ。
身の程を知っていってね。
授業料はお前の経験値だよ。
「そーれ、腕でドーン」
俺はレガルライゼファーでゴブリンを払い除けた。
ゴブリンは地面を数回跳ねてから止まった。
「あれ?死なないぞ?」
他のゴブリンは一撃で死んでいたのだが目の前のゴブリンは違った。
どういうわけかレガルライゼファーの攻撃に耐えた。
まあ、耐えたから珍しいってだけなんだけどね。
ゴブリンの頭上に見えてる体力ゲージはもう風前の灯だし。
どう考えても逆転の目はありませんな。
ゴブリンは立ち上がると再び無謀な突撃をしてきた。
もう一度、レガルライゼファーの腕でゴブリンを払い除ける。
当たり前だが今度は耐えられなかったようで、ゴブリンは光となって消えた。
「これで今度こそ全滅したかな。じゃあレベル上げ作業に戻るか」
「へっへっへ。たんまりと稼がせてもらったんだよ!」
暴力と略奪の限りを尽くした俺と詩音は草原に戻っていった。
ちなみにだが、ゴブリンの集落がこんな風にされるのはよくあることらしい。
似たようなことをするプレイヤーは多いようだ。
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名前:カイト
レベル:8
体力:246
魔力:30
技力:93
ステータス
筋力:15(+5)
防御:14(+2)
魔力:14
敏捷:22
器用:44
幸運:25
ステータスポイント:35
装備
頭 【空欄】
体 【初心者の服(防御+1)】
腕1 【キーナイフ:レガルライゼファー(筋力+5)】
腕2 【キーナイフ:レガルライゼファー(筋力+5)】
足 【初心者の靴(防御+1)】
装飾品1 【空欄】
装飾品2 【空欄】
装飾品3 【空欄】
装飾品4 【空欄】
スキル
なし
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