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第34話 妹の戦いを見物する

「撃つべし!撃つべし!」


 って感じで撃ちまくる。

 いやーこの拳銃は撃つのが楽しいな。

 この辺のモンスターはそんなに強くないから一撃必殺だし。

 なんというか爽快感あるよね。


「ん?なんだ?」


 レガルライゼファーの肩に何がコツンっと当たった。


「やだ……矢だ」


 なんてダジャレを言ってみる。

 ノーダメージなのだからそのくらい言う余裕はあるぞ。


「今の矢はどこから飛んできたんだ?」


 周囲をキョロキョロと見回してみる。

 すると草むらに複数のモンスターを発見した。

 それは見慣れたゴブリンだった。

 ゴブリン達は執拗に弓矢で俺を攻撃してくる。

 無駄なことしやがるぜ。

 レガルライゼファーの装甲はゴブリンの攻撃じゃ貫けないっての。


「ゴブリンのくせに生意気だな!」


 俺は草むらのゴブリンに拳銃を向けた。

 ゴブリンに特大の弾丸をプレゼントしてやるぞ。

 お代はお前らの経験値でいいからな。


「ちょっと待ったー!」


 撃とうとしたらシオンに止められた。

 今いいところなのになんだよ。


「そろそろ私も戦いたーい!」


 シオンは戦を所望している。

 ずっと俺が射撃してるのを見てるだけだったからな。

 手がうずうずしていたのだろう。


「よし分かった!じゃあ行ってこーい!」

「わーい!」


 シオンは背中のレイディールを抜くとゴブリンの群れに突撃していった。

 瞬く間にゴブリンは数を減らしていく。

 レベル差を考えれば当然の光景だな。


「そうだ、ワダエルコは戦わなくていいの?」


 シオンがゴブリンを斬る光景を見ながら俺はワダエルコに尋ねた。

 ワダエルコは腕組みしたまま動こうとはしない。


「あの程度の相手なら2人で戦う必要なんてありませんから」


 あら、随分と冷静なんだな。


「それに……シオンさん楽しそうですし。邪魔するのは無粋かなって」


 シオンにそんな気配りは無用ですよワダエルコさん。

 2人で仲良くゴブリン退治してもいいのよ?


「そりゃー!」


 シオンがレイディールを振り回すとゴブリン達は木の葉のように舞う。

 なんだかレガルライゼファーみたいなことやってるな。

 そういえば以前あったイベントでシオンに投げ飛ばされたことがあったっけ。

 これがレベルアップしたシオンの力ってことか。


「あ、ゴブリン逃げ出し始めましたね。敵わない相手だと理解したようです」


 ワダエルコの言う通り、生き残っているゴブリン達は我先にと逃げ出した。


「ククク……逃がさんよ。今宵のレイディールは血に飢えてるんだよぉ……」


 シオンはレイディールの刃をぺろりと舐めた。

 そんなことしてると舌をスパッと切っちゃうぞ。

 危ないなぁ……。


「そーれ、ゴブリンは――」


 シオンは言葉を途中で飲み込んだ。

 ゴブリンが突如現れた巨大な蛇に食われたのを目撃したせいだ。


「わー大きい蛇だなぁ……」

「カイトさん!あれボスモンスターですよ!」

「え?そうなの?」


 言われてみればボスモンスター特有の威圧感のようなものを感じる。


「シオン1人じゃ無理かな?」

「無理ということはないと思いますけど、一緒に戦った方がいいと思います」


 よし、ここはワダエルコの言う通りにしよう。

 安全策でいくぞ!


「シオン!相手はボスモンスターだ!俺とワダエルコも手を出すぞ!」

「むむ……仕方ないか。了解なんだよ!」


 いきなりの展開だが、俺達3人でボスモンスターを退治することになった。

 まあ、レガルライゼファーがあればどうとでもなるだろうし気楽にいこうか。

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