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第13話 現実で学校に行く

 ゲームの中でいろんなことがあった休日が終わり、平日がやってきた。

 平日は学校が休みじゃないのが中学生の辛いところだな。

 ズル休みするわけにもいかないので学校へ行くために制服を着て朝食をとる。

 詩音は登校時間が刻一刻と迫っているのに起きてこない。

 このままでは遅刻は免れまい。

 まあ、いつものことなので放っておく。

 目覚ましで起きられない己の身を呪うがいい。


「いざ、学校へ出動だ!」


 詩音を家に残したまま俺は学校に向かった。

 マイ自転車に跨り、颯爽と通学路を走る。

 ここ数日で日差しも強くなってきた。

 ぽかぽかとした陽気が心地良い。

 やっと春らしくなってきたな。

 これは油断して授業中に居眠りするに限りますわ。


「さて、今日も頑張って1日を乗り切りますか!」


 俺はそう意気込むと学校前の坂道を登り始めた。



△   ▼   △   ▼   △



「なんで起こしてくれなかったのー!」


 休み時間に詩音から苦情が届いた。

 自分が遅刻したのを俺のせいにするつもりか。

 やり方が汚いな!


「いやー扉をノックはしたんだよ?でも起きなかったからさー」

「その目は絶対ノックしてないんだよ!」

「でも仮にノックしたとしても起きないだろ絶対」

「うっ、そう言われると自信ない……」


 詩音はシュンとなってしまう。


「あー海斗が妹をいじめてるー」


 俺の後ろの席に座っている男子生徒――布井地和也が茶化す。


「これは詩音に寝坊癖を直して欲しいから敢えてやっているんだ」

「ふーん。そう言ってるけど詩音はどう思う?」

「そういうのいいから、毎朝起こしてください」

「だそうだぞ」


 和也はニヤニヤしながら俺にそう言った。


「いやだ!俺は寝坊して怒られてる詩音を見るのが好きなんだ!」

「お兄ちゃん酷い!」

「実は俺もそうなんだ。気が合うな海斗」


 マジかよ。

 流石、幼馴染なだけある。

 俺色に染まってやがるぜ。

 とりあえず、ガシッと熱い握手しておこう。


「なに2人だけの世界に入ってるのよー!戻ってこーい!」


 こんな感じで詩音をいじっていると予鈴が鳴った。

 次は俺の嫌いな英語だ。

 どうにかして乗り越えないとな。

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