春訪れぬ街にて
春訪れぬ街にて
蕾が芽吹かぬ灰色の世界より
私は世界を嫌います
私は人生を嫌います
私は私を嫌います
傷だけが増えていくこの身体だけれど
心は空っぽだから傷が増えることは無いのですが
それを喜びと呼んでもいいのでしょうか
誰かが死んでいくたびに心を痛める私は
小さい頃遊んだ遊具がなくなり虚しさを覚える私は
雨が降っただけで感傷に浸る私は
きっとそれらが死因になるんでしょうか
私は私に殺されるのでしょうか
何かを変えたいと思うけれど
その何かすらも見失って
時間にすら置き去りにされてしまう私は
このまま朽ちてしまうのでしょうか
冷笑も嘲りも価値観も比較も暴力も金も
くだらないと思ってしまう私は人間失格なのでしょうか
過去に縋り付き 未来に怯え
太陽に憧れ 雨から逃げていく
捨て去ったものは二度と戻らず
なにも語らず
ただ私を見つめるのです
春訪れず 冬も秋も夏も来ず
季節すらも死んでしまったこの街にて
それでも咲き誇ろうとする
小さな生命が生きる小さな世界より
私は世界を嫌います
私は人生を嫌います
私は私を嫌います
心が空っぽなのは
これから満たしていくためだから
傷つきやすいのは優しいから
人の痛みを知っていることは強さだから
見失ったならゼロから探せばいいさ
焦ることは無いのだから
そうあなたが言ってくれたから
こんな私を肯定してくれたから
私は私のまま
少し生きてみようと思います
私は私を愛してみようと思います
今日もお疲れ様でした。
明日はきっと、ほんの少しだけでも「生きていて良かった」って思えることがきっとあるから、僕と一緒に泥臭く生きてみませんか?
それじゃあ、おやすみなさい。また明日