表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鎮魂歌 365詩集  作者: サボちゃん
1/4

春訪れぬ街にて

春訪れぬ街にて

蕾が芽吹かぬ灰色の世界より

私は世界を嫌います

私は人生を嫌います

私は私を嫌います


傷だけが増えていくこの身体だけれど

心は空っぽだから傷が増えることは無いのですが

それを喜びと呼んでもいいのでしょうか


誰かが死んでいくたびに心を痛める私は

小さい頃遊んだ遊具がなくなり虚しさを覚える私は

雨が降っただけで感傷に浸る私は

きっとそれらが死因になるんでしょうか

私は私に殺されるのでしょうか


何かを変えたいと思うけれど

その何かすらも見失って

時間にすら置き去りにされてしまう私は

このまま朽ちてしまうのでしょうか


冷笑も嘲りも価値観も比較も暴力も金も

くだらないと思ってしまう私は人間失格なのでしょうか


過去に縋り付き 未来に怯え

太陽に憧れ 雨から逃げていく


捨て去ったものは二度と戻らず

なにも語らず

ただ私を見つめるのです



春訪れず 冬も秋も夏も来ず

季節すらも死んでしまったこの街にて

それでも咲き誇ろうとする

小さな生命が生きる小さな世界より

私は世界を嫌います

私は人生を嫌います

私は私を嫌います


心が空っぽなのは

これから満たしていくためだから

傷つきやすいのは優しいから

人の痛みを知っていることは強さだから

見失ったならゼロから探せばいいさ

焦ることは無いのだから


そうあなたが言ってくれたから

こんな私を肯定してくれたから

私は私のまま

少し生きてみようと思います



私は私を愛してみようと思います


今日もお疲れ様でした。

明日はきっと、ほんの少しだけでも「生きていて良かった」って思えることがきっとあるから、僕と一緒に泥臭く生きてみませんか?

それじゃあ、おやすみなさい。また明日

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ