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料理に興味が一切ない俺が、味覚が狂った異世界に転生した  作者: 弐屋 中二
ワールド料理カップへ向けて

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80/200

じいさんインザスカイ

マクネルファーの昔彼女居たよ自慢を

天然ボケでスルーしまくるファイナという

二人の延々とかみあわない雑談を聞き続けていると

前方で待っている竜たちが、次第に空へと飛び出し始めた。

「審査が始まったようだね。旅券を用意してくれたまえ」

俺たちの乗っている親竜の言葉を聞いたピグナが

素早く荷物から旅券を取り出して

俺たちに配っていく。


前方で伏せて整列している巨竜たちを

見つめながら、皆で緊張して待っていると

何か、人型の角ばった銀色の物体が

両足から火を噴きだしながら、こちらへと飛んできた。

近づいてくると、それがロボットだということが

はっきりと分かる。


鋼鉄で出来た角ばった人型のボディに

大きめの四角い頭がついていて

頭には両目の様に二つのカメラと

四角い口のような穴が空いている。

その異様な人型ロボットは、こちらへと飛んでくると


「シンサカイシシマス。リュウノカタタチハ

 ソノママウゴカズニ、ニンゲンノカタタチハ

 リョケン、マタハパスポートヲテイジシテクダサイ」

俺たちの近くを浮かびながら、旅券の提示を求めてきた。

皆、戸惑いながらも、それぞれロボットの方向に

旅券を掲げると、浮いたまま、首だけを回して

それらを確認すると


「マクネルファー・ドラル・ナルアドサン。

 アナタニ、キョウセイホカクシッコウメイレイガデテイマス。

 モウシワケアリマセンガ、ゴドウコウネガイマス」

とロボットは丁寧に告げてきて

殆ど一瞬のような速度でマクネルファーへと近寄ると

喚き散らしている彼を抱きしめたまま

空の彼方へと消えていった。


「お、おい。マクネルファーが……」

「た、逮捕されましたわ……」

「じいさんインザスカイだにゃ……」

唖然と空を見上げていると、似たような別の

ロボットが飛んできて

「アナタタチハ、ツウコウガキョカサレマシタ。

 ボースウェルテイコクヘトヨウコソ」

と竜の親子と俺たちに素早く告げると

背後で並んでいる竜たちの審査へと向かっていった。


ピグナが声を絞り出すように

「と、とりあえず、竜さん達の別荘へと向かって……」

「そうだね。それが賢明だと思うよ」

親竜は冷静な声でそう言うと、俺たちを乗せたまま

子竜と共に大空へと飛び立つ。


西へと向かって飛び出した竜の背中で

「な、なんでマクネルファーが捕まったか分かるか?」

とピグナへと尋ねると

「……うーん。でも、連れ去られ方は丁重だったよね?」

「そ、そうなのかな……」

「あたしの考えなんだけど、マクネルファーを

 呼びたい人がボースウェル帝国内部に要るんじゃない?」

「な、なんで……」

「研究者としての経歴をかわれたんだにゃ?」

「爆発炎上を繰り返してただけだぞ……」


皆で首を傾げていると

「別荘が見えてきたよ」

親竜が言ってきて、皆で遠くに見え始めた。

大きな山脈を見つめる。

どうやらあれらしい。

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