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料理に興味が一切ない俺が、味覚が狂った異世界に転生した  作者: 弐屋 丑二
脱走~バルナングス共和国編

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新たな企み

その夜は疲れたので寝ることにする。

自分のベッドに入って、電気を消し

しばらく寝ていると、いきなり柔らかい感触が下半身に

当たって飛び起きる。

慌てて部屋の明かりを点けると


「あ、ばれた?人間の肉欲を試してみたいんだけど

 一緒にどう?」

ベッドの中から顔を出したピグナが言ってくる。

「いや……お断りだわ」

人間の女子ならともかく、悪魔とは嫌だ。

「えーそんなこと言わずにさー」


何も身にまとっていないピグナがベッドから

飛び出てきたので、慌てて廊下へ出て

隣のバムの寝室の扉を叩いて

「たっ、助けてくれ」

と言うと、バムがすぐに飛び出てきて


俺を追ってきたピグナに一瞬唖然となってから

「ピグナさん、食王様は神聖なる修行の最中なのです。

 そう言う行為は控えてください」

「えー男女が居たら、ふつうでしょー?」

ピグナは不貞腐れながら、尻と背中丸出しで

廊下を遠ざかって行った。


「た、助かった。ありがとう」

と言うと、バムが少し照れながら

「あ、あの……一人だとまたピグナさんが

 来るかもしれないので、わ、私の部屋で……」

「へ、部屋で?」

も、もしかして、まさかのこのタイミングでもしかして?


しばらく二人で固まって見つめ合い

意を決した顔のバムが

「ね……寝袋で寝ていいですよ?」

「そ、そうだよね。寝袋で寝させてもらうよ」

やはりそうだった。いつも通りだった。

俺は寝袋を下から引っ張り出してきて

バムの部屋の隅で寝ることにする。


とくに何事も無く、朝まで寝袋で寝た後に

みんなで食堂に集まって、朝食を食べる。

厨房もあるので、バムが調理してくれた食べ物である。

もちろんファイナの分だけは味が違う。


ちゃんと洋服を着て食堂に来た

ピグナは二種類食べ比べようとして

ファイナ用のソーセージを口に入れた瞬間に

そのままトイレの方向へと廊下を走って行った。


「しかし、これからどうするんじゃ?

 ボースウェル帝国で開催されている

 ワールド料理カップに出られる権利はないぞい?」

尋ねてきたマクネルファーに、バムが首を横に振って

「何とか他に出場する方法が無いか、探ってみます」

と真面目な顔で言う。


「やっぱり国を創りましょう!そして世界料理連盟に加入して

 ワールド料理カップに自ら出場するのですわ!」

いつものごとく、無駄に大きいことを言ってくるファイナに

みんなで苦笑いしていると戻ってきたピグナが

「それいいんじゃないの?」


いきなり同意してきた。

「一応、意見を聞かせて貰おうかの?」

ピグナは席に座り

「数か月あれば、どっかの戦乱の国を治められるでしょ?

 そこをあたしたちで統治して、世界料理連盟に新規加入して

 堂々とワールド料理カップに参加と」


「た、戦うんだよな?」

「うん。でもあたしとバムの怪力とファイナの魔力

 そして魔法の効かないあんたが居れば

 わりと余裕だよね」

「例えば、どんな国の戦乱を治めるんだ?」


「手近な所では、ここの南西にある小国のミチャンポ王国と

 その南の海沿いの漁師連合国が仲悪くて度々小競り合いしてるから

 間に入って、両方乗っ取っちゃえばいいと思うけど?」

「そのふたつは、世界料理連盟には加入してないのか?」

「まだしてないよ。マイ悪魔センサーで今調べた」


判断がつかないのでバムを見ると

「ウソではないと思います。そういう話はこの街でも聞きました」

「ウソなんかつかないってー。

 そんなことしてもつまんないでしょー?」

「とにかく行ってみてはどうかの?

 乗っ取るかどうかは別にして」

「いきましょう!我らの覇道は道半ばなのです!」


すっかりやる気のファイナが立ちあがって

天井を指さす。

「……まあ、とりあえず行ってみようか……」

バムも頷いたので、どうやら次の目的地は

その二か国になったようだ。

前途多難である。

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