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18.東地区防衛戦2

遅くなって申し訳ないです……。

クッソ体調崩しまくってました……。

世間はもう夏休みみたいですけど、私にはそんなものはないです、はい……。

「いくぞ!」


 俺の合図とともに二手に分かれる。俺とガンテツは隠れた家屋の中に止まり、サイサイだけが家屋から飛び出す。その後ろに2体の人形を連れて。


「一体どんな造りしてんだあれ」


「我が知るはずないだろうて」


 サイサイが連れている人形は俺とガンテツによく似たものだ。サイサイは裁縫師らしく、糸で様々な物を作れるんだとか。なので手持ちの使ってなかった僧侶のローブを分解、人形として再利用したのだ。

 ……ただ、僧侶のローブは白がベースの物なのに染料も無かった状況で何故だか人形に色が付いているのだ。まあ、今の状況では1発でバレるようなものではないからいいんだが……。


「と、ガンテツ、サイサイに向けられてる射角分かるか?」


「ぬぬ、分からんはずがなかろうて。付いて来い」


 囮をしてくれているサイサイの為にも見つからずに速やかにガンテツについて行く。そして見えてくる数匹のスケルトン。


「あいつらか」


「一部だ。他にいないはずがなかろうて」


 とりあえず早々に『治癒魔法』で片付ける。スケルトン相手だと倒された時の声がないから仲間に俺たちの存在がバレないのはいいな。そのせいで俺が苦労した訳だが。


「弓は安物、適当に拾い集めたものだろうて」


「てことは今撃ってる奴らに特別強い奴はいない?」


「そう考えていいだろうて。ただっ!?右へ避けろ!」


 ガンテツの急な気迫に押され、俺は直ぐに回避行動を取る。直後に俺が立っていた位置に鋭く突き刺さる一本の矢。その矢は地面を砕き、俺の体を跳ね上げる。


「くっ……。どこだ!?」


「どこでもいい!隠れるのがいいだろうて!あれは射角なんて関係ないだろうて!」


 どこかから来るガンテツの指示に従って家屋の中に身を潜める。が、潜めた家屋にピンポイントで矢が突き刺さり、家屋が崩落、俺は外に身を出さざるおえなくなる。


「狙いが正確すぎるだろっ!」


 家屋の中に隠れた時は姿が見えなかったからか直撃しなかったが、今は一射一射全てが避けなければ頭から地面に貫通するように正確に狙われている。


「ガンテツ無事かっ!?」


「なんとか!だがこのままはまずいだろうて!」


 家屋には逃げられない。矢が見えなくなるし、崩落で動けなくなればそれこそアウトだ。しかし、動き回るのも現実的じゃない。いずれ体力が尽きて矢に貫かれる。


「ガンテツ!鍛冶屋ならこの矢受け切れるか!?」


「大丈夫だろうて!だがアンデッドメイルはどうする!」


「誤射を狙う!」


「確かにこの矢ならアンデッドメイルに数発当たればメイルを壊せるだろうて!でも正確さが尋常じゃないだろうて!」


「正確だからこそ誤射が狙えるんだよ!とりあえず行くぞ!」


 俺とガンテツは来た道を戻り鍛冶屋の前に躍り出る。サイサイがいい具合に囮をしてくれているのか飛んでくる矢の数はそれ程多くない。


 そして隠れていたさっきとは違い、アンデッドメイルがこちらを視認して、敵愾心を露わにしている。


「さあて、ガンテツ!俺たちの体力がもつか、アンデッドメイルを倒して安置を取れるかの勝負だ!」


「矢が切れるまで待てばいいだろうて。全く、やってやろうだろうて!」


 ガンテツはそう言うが、俺は矢切れには期待していない。俺は以前アーチャーの手元に矢が何処からともなく現れるのをこの目で見ている。明らかにアーチャーが進化したような狙撃性能をしている奴がその術を無くしている筈がない。


「二連射が無い事が救いな点だな」


 そう、狙われてから今まで二連射された事が無い。一射、更に避けた所へ一射と撃てばこちらは簡単に死ぬというのに。いつでも狙えた、いつでも殺せた。なのにしない、死なない。なら、出来ないと考えられる。


「隠してるっていう点もあるにはあるがな」


 しかしそれならここまで俺たちを泳がす理由が分からない。狙撃手はその存在がバレた時点でやりづらくなる。姿は見えなくても狙撃手がいるという意識は残る。ならその情報が漏れない様に即殺するのが狙撃手の役目な筈だ。殺せるのに殺さずに泳がす必要がない。


「だから多分使えないんだろうが……」


「独り言言ってないで相手手伝うだろうて!」


 おっと、ガンテツにアンデッドメイルの相手を任せ過ぎていたか。


「ガンテツ!狙撃以外は大丈夫か?」


「もんっだいっなかろうてっ!」


 アンデッドメイルはその名の通りメイル、鎧がアンデッドになった魔物みたいだな。フルフェイスヘルムに体全身を覆う鎧。その鎧は闇を纏ったように黒い。アンデッド化した影響なのか、元からその色なのかはわからないが。そんなだからか硬く鈍重なアンデッドメイルだが、有象無象の矢の雨は当然の如く跳ね返しているな。傷が入ってる様子もない。


「やっぱ狙撃を当てるしかないか!」


 俺が前に出る。アンデッドメイルと大きな金槌でやり合っていたガンテツが下がり、突然ガンテツが下がった事によって生まれた隙に俺は魔聖のスタッフを叩きつける。


「ヴヴヴゥゥゥ」


「おっ?」


 アンデッドメイルからなんかくぐもったような声が漏れてきたぞ。でもスタッフで叩いた箇所に傷は見られない。


「ガンテツはそのまま下がって見てろ!今からやる事をやってもらうからな!」


 さーて、誤射狙いやっていくか!

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