8話
「よっしゃー!やっと手に入れたぞー!」
僕はようやくモンスターを探す魔法である探索魔法の1つ《クエストサーチ》を習得することができた。この《クエストサーチ》はモンスターを見つけることに特化した探索魔法である。
「それじゃ一度使ってみようかな?」
僕は手に入れたばかりの魔法を使って見ることにした。
「《これからゲームを開始する》」
僕は魔法を使うために合言葉を唱える。この合言葉はゲーム世界の勇者の力を使うために必要なことなのだ。
「《魔法勇者マクセルリー スタート》」
そして《魔法勇者マクセルリー スタート》の宣言により僕は『魔法勇者のグリモワール』の主人公である勇者『マクセルリー』の力を使うことができるようになるのだ。
「行くぞ!《クエストサーチ》」
僕の体から薄い光が現れ瞬く間に広がっていった。この魔法によりこの光がモンスターに触れると僕はそのモンスターの位置を知ることができるのだ。
「あ、見つけた!」
僕の魔法に一ヶ所反応するところがあった。その反応した場所にモンスターがいると言うことだ。
「行ってみるか」
僕は動きやすい服装に着替え、靴をはくとその反応があった場所へと向かうことにした。勇者の力はそのままにして解除はしないままだ。これからモンスターがいる場所に向かうので戦うにしてもしないにしても勇者の力があったほうが危険を回避する時に必要な力なのだ。
「やっぱり早いな~」
勇者の力を使っていると魔法の力だけを借りるのではなく勇者としての身体能力も借りることができるのだ。【魔法の勇者マクセルリー】は魔法を主体にして戦うのでそれほど身体能力も高くはない、だがそれはゲームの世界の話であって現実世界では【マクセルリー】の身体能力は何をしてもトップクラスに入るほどの高さを持っているのだ。つまり走ることに関してもトップクラスの速さを持ちながら持久力もトップクラスなので自転車を漕ぐよりかは早く目的地へと向かうことが出来るのだ。一応人の目が少ないところを通ってはいるのだがどうしても人の目を避けられないところでは屋根に登ったりして出来る限りのことを尽くした。それで見られてしまっていては仕方がないことだ。
「え?ここにモンスターがいるのか?」
そしてようやくモンスターの反応があった場所へ到着することができたのだ。その到着した場所と言うのが人がたくさん集まる場所であるショップングモールだった。
「ここからモンスターを探さないと行けないのか」
僕はモンスターを探すためにショップングモールの中へと入って行くのだった。