5話 獲得
「づ、が、れ、だ~」
僕はゲームのような力を手に入れたことに気がついてから今の今までゲームをやり続けていた。ゲームのような力を得たと気がついたのが朝の8時頃で今はもう夜の8時になっていた。ゲームのプレイ時間は今日だけで12時間もやり続けていたのだ。さすがにそれだけやり続けていると目がしょぼしょぼして来た。僕は目がしょぼしょぽし出すとどんだけ自分がやり続けたくても一時休憩することにしている。
そして12時間ゲームをやり続けて僕はいくつかの新たな魔法を覚えることが出来た。
まず1つ目が属性魔法と言われている火魔法だ。属性魔法は術者によって効果が変わる魔法だ。ゲームでの属性魔法は元々ある魔法をカスタムすることができるようになると少しゲームはふうになってはいるが本来の属性魔法とは術者によって規模や効果が変わる魔法だと説明文が書かれていた。つまり火魔法はその属性魔法の中の1つで僕は現実世界で自由に火を出したり操ったりすることができるようになったのだ。まだ実際には試していない、少しばかり火を扱うので危険が伴うからだ。そのためどこか安全な場所を見つけてから試してみたいと思っている。
次に覚えたのは防御魔法と言われている《フィジカルアップ》と《フィジカルバリアー》の2つだ。《フィジカルアップ》は身体能力を上げる単純な魔法だ。これを現実世界で使うと勉強机を一人で軽々と持てるようになる。これは危険性がないということで実証済みだ。そして《フィジカルバリヤー》は体の周りに薄い膜みたいな物を身に纏う魔法だ。体の周りにできた薄い膜は物理や魔法から身を守るといった効果がある。これも実証済みで体に薄い膜ができたことが確認出来ている。でもどのくらいの強度があるのかは試せていない。
そして最後に支援魔法と言われている《ヒール》だ。《ヒール》は傷を治す魔法だ。ゲームではHPで表示されているのであまり気にすることはないけど、現実世界ではHPと言うものはなくゲームと違い骨折などをすることもある。《ヒール》は外傷を治すための魔法で骨折など体の中の傷を治すことはできないし毒を解毒することもできない。《ヒール》があるからって無茶をしてもいいと言うことにはならない。まぁこの現実世界では医学も発展しているのであまり使うことがない魔法ではあるが無いよりかはあった方がいいと言える魔法だ。
「ふぅ~すごくお腹が空いたな~」
ゲームを12時間ぶっ通しでやっていたのだ、昼も食べていないのでお腹はペッコペコだった。
「あ、そう言えば冷蔵庫には何も無いんだった」
僕は冷蔵庫に何も入っていないことを思い出した。今両親は海外出張に出ているので家にいないので食材を買ってくれていると言うこともない。なので自分で食材を買いに行かないと行けなかったのだがゲームに熱中するあまり忘れていた。
「今から作るのも面倒だし、コンビニにするか」
今から食材を買いに行って料理を作るのはとてもとても待てるような状態じゃない。しかも自分で作らないと行けないのだ。だから僕はコンビニでご飯を済ますことにした。コンビニはやっぱり便利だなと再確認した。