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神の苦悩

今回は神の視点が入ります。

      by 世話役A

イライラする。

私が・・・この神様ともあろうモノが62点?

「大体、人は可笑おかしい。人は点数をつける。モノに数字をつけるなんて変だ。」

「神・・・62点ですかぁ?低いですね、私は当然100点でしたよ。」

「待て。日本語を覚えるのに何時間かかったと思っているのだ。私はズルを嫌うからな。人間世界を心からエンジョイする為に10回書いて覚えたんだぞ?それで英語だって?!何国語必要なんだ?」

あぁ。イライラする。なのに生徒会長の仕事でこき使わされたし。

「大丈夫。神ちゃん!!私、68点だから・・・大差ないよっ。」

「自爆ボタンは・・・奥歯だな?」

「何でっ!」


「生徒会長。学校新聞書き終わった?」

「終わってるわけねーだろ?会計は終わったか?」

「終わったから声かけたんだってば。じゃ、先帰るねー頑張って。はるみ。」

イライラする。

生徒会長の仕事におもちゃの言葉。『大差ない』だと?私が造ってやったロボットのくせに何私より上とってんだよ?

本当イライラする。

ガラッ

「ちょっと来なさいよ。生徒会長」 「早く来いよー。」

「何?シカトぉ。あ、ビックリしちゃって声出ないの?」 「ウケる〜。」

キャハハハッという耳につく笑い声がおきる。

てか誰だ?こいつら・・・。

「誰だ?関係者以外立ち入り禁止だぞ?」

「だーかーら。その喋り方がウザイって言ってんのよ!」 「ホント、うざいよねー。」

「キモチ悪いのよ!上から目線で話しちゃってさ?」 「そーよ。キモイのよ。」

えぇ・・・。神だから上なんだけど・・・。

「あの、一人1人話してくれんか?聖徳太子じゃあるまいし・・・5人がかりで言われても。」

「だから来いって言ってるでしょ?来なさいよ。」 「早くしなさいよっ!」

この人たち・・・来いと言ったら来ると思っているのか?

「力ずくで連れていくわよ。」 「はーいっ。」

「まぁ。待て待て。行く行く。だから落ち着け。」

「はぁっ!?」

どっちが良いんだ・・・?こいつら。

あぁ。イライラする。


やった・・・!100点!

学年末テストの最後の科目、英語が答案が返って来た。

いやー、がんばったもんな。昨日は夜の9時まで猛勉強だったし。

「なんでこの私が62点なんだよっ?!」

「神もおもちゃも、もっと勉強しないと。高校行けませんよ?」

「私は頑張った!」

「おもちゃ頑張ったよぉ!」

2人は口を揃えて叫んだ。フフッ、まぁ私には誰も勝てないからな。

「ちょっと、来いよ!」「何々?!」「読み上げだってよ、黙れ!」

廊下がざわついている・・・。いつのまにか教室には私たちしか居なくなっていて、みんな廊下に出ていた。

「私たちも行きましょう。」

「なんだろうな?」

「はやく行こっ!」

私たちが廊下に出ると、学年掲示板の周りが2年生でごった返していた。

「はい、静粛にっ!」

戸田列が声を上げると、廊下の空気がピーンと張った。例年より寒いという、2月のこの気温もあってか

「では、トップ20から発表っ!第20位っ!2年B組、加藤愛!」

「おおおおお!」

廊下がざわめく。

「やったぁ!!」「わぁ、愛すごい!」

どうやら、学年末テストの成績上位者を戸田列が読み上げるようだ。私は読まれなくても、入っていることが分かるけど。

「第19位!」「15位!」「8位!」「4位!」

1位に近づくにつれ、ざわめきが大きくなる。トップ20には五色院羅蘭も入っていた。・・・だが、私は4位になっても呼ばれなかった。と、いうことは。

トップ3!!

「はい、じゃぁいよいよ第3位だ。第3位は、2年A組の淵明龍馬(えんめいりょうま)!」

え、淵明・・・。「はるみ様〜!」の類である。意外に頭は良かったらしい。

「あーあ、私は入ってないですよ。」

「に、人間?!いたんですね。」

「世話野さんは入ってるんでしょうかね。」

「フフッ、まぁ聞いてましょう。」

神とおもちゃの方を見た。

「大丈夫、大丈夫。私はゼッタイ入ってる・・・」

「おもちゃも入ってるかな?」

2人も2分の1の確率に懸けていた。

「はい、じゃぁ、第2位!」

そうだ、あの山川亮貴が入ってないのか・・・。

「2年A組、世話野みかん!」

・・・に、2位っ!!

「みかん様ぁ〜!」「すげぇーーー!」「みかんコール!!」「み・か」

「黙れ」

「はい」

ふん、まぁ上等だろう。2位・・・次は頂点に立ってやるからな。

こんにちは。今回は世話役Aがあとがきを担当させて頂きます。

さぁ、私、2位取っちゃいましたよ。いやぁ、バーチャル優越感?

神は連行されちゃってどうなるんでしょうね?まぁたまにはぶちのめされて頂かないとねぇ。

          by世話役A

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