プロローグ
ここは天界――。神はもちろん、天使やら鬼やら仏やら・・・とにかくいっぱいいる。
「旅行行きたいなぁー。」
そう声をあげたのは、天界の主・神である。
「なに馬鹿なこと言ってんですか。」
軽くあしらったのは、神の側近・通称世話役A。
「えぇ~旅行楽しいよ~。」
気楽な声をあげたのは、神がこよなく愛するアンドロイド・その名もおもちゃである。
それに顔を輝かせる神。
「だよなっ!」
「神の仕事を放棄したいっていうわけですか。」
「ひねくれてんなぁ。50年ほどぬけるぐらい大丈夫だろ!?」
「そんぐらい大丈夫だよぉ~。ねぇ神ちゃん。」
「なぁ。世話役Aはほんっと心配性だなぁ。」
『心配性』という言葉に顔を曇らせる世話役A。
「そっそうじゃ・・・あ、そうなんです・・・(神の監視をほったらかしたら失業だからね)とにかく、行くのは許しませんよ。」
「どうせ監視しなきゃとか思ってんだろ?そんなことなら、ついてきたほうが身のためだぞ。」
「えっ・・・(見抜かれたか。神恐るべし・・・)」
なかなか動こうとしない世話役Aを一瞥して、神はおもちゃの手を取った。そして、殺し文句。
「おもちゃ、今日から私の側近だ。」
そうして神とおもちゃは、人間界に降り立ったのであった・・・。
「ちょっと!待ってくださいよ神!!私も行きますよっ・・・。」
世話役Aの声は誰もいない神のスイートルームに虚しく響いた・・・。
小2からの幼なじみ3人組による合作です。
楽しみながら書いているので、楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。